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更新日:2017年3月1日

福島の食と年中行事 10月

10月(鎮守さまの祭り)

部落の秋祭りが盛大に行なわれる。親戚が集まるのでご馳走をつくり、酒を飲む。ゆでた枝豆を散らした赤飯、煮物、煮魚(鮭)、きんぴら、きのこと豆腐の入った澄まし汁などを食べる。

「きんぴら」

―秋の農作業が本格化する

稲刈り

家族総出で数日がかりで稲を刈る。子どもたちの落穂拾いも重要な仕事である。刈りとった稲は天日干しにされ、時期を見て脱穀する。

子どもたちも貴重な労働力であるため、小学校は"農休み"となる。
また、稲が実るころになると子どもたちはイナゴとりをさせられる。つくだ煮にすると保存食となり、貴重なタンパク源である。

イナゴのつくだ煮

刈り上げ節句

稲刈りが終わった後はお祝いをする。今年の収穫に感謝して「かっきりもち」と言われるぼたもちやご馳走を食べ作業のつかれをとる。

「かっきりもち」

10月中旬~11月上旬(旧9月13日)(十三夜)

里芋の収穫時期でお供えしたことから、「いも名月」と呼ばれる。この日はだんご13個、掘りたての里芋13個、さつまいも、すすき、くだもの、栗などをお月さまに供える。

旧10月24日(虫供養)

田畑の耕作の際に駆除した虫類を供養する行事で、この日は大根畑に入るなと言われている。神棚に粒あんのあんこもち、里芋と大根、いかの煮物、鮭の煮魚を供え、家族中でこれを食べる。

ごはんの代用食

  • 「せんぞうぼう汁」
    米が貴重な時代には、小麦粉を使ったうどんを主食とすることが多かった。農繁期はうどんを打つ時間もなくなるので、寝かせずに太く切って、けんちん汁風に入れて煮込んだ「せんぞうぼう汁」なども食べていた。
  • 「かりんとう」
    うどんの生地を薄くのばし、2センチメートル幅くらいに切り、油で揚げて砂糖をまぶす。
    子どもが喜ぶおやつである。
  • すいとん
    小麦粉を練ってだんごにしたものを季節の野菜の汁に入れた「すいとん」は日常よく食べられた。

砂糖の代用

「梨あめ」「さつまいもあめ」「もち米あめ」
砂糖は貴重であるため、この時期にはたくさんとれる赤梨の汁を絞り、とろりとするまで煮詰め水あめ状にして、砂糖の代わりとする。そのほか、さつまいもやもち米などでも作った。

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農政部 農業振興課 販売促進係

福島市五老内町3番1号

電話番号:024-529-7663

ファクス:024-533-2725

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