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更新日:2022年8月30日

令和4年度難病サポーター講座を開催しました

難病で病気の治療を受けながらも地域で生活されている方々に対しての理解が深まるよう、難病サポーター講座を開催しました。

日時・場所・参加者数

1.日時

令和4年8月3日水曜日 午後2時から午後3時45分

2.会場

アクティブシニアセンターAOZ(アオウゼ)大活動室

3.参加者数

全16名(内訳:一般の方6名、一般(現在難病サポーターに登録済み)の方6名、難病の患者さん2名、患者さんのご家族2名)

内容

1.難病とは

松崎 難病に関する基本的な事項について、保健所 保健予防課 難病支援係の看護師 松崎が説明し、難病患者さんへの接し方など理解を深めてもらいました。

 また、福島市保健所が展開している「難病サポーター制度」について、制度の趣旨や活動内容などを説明し、サポータへの登録を呼びかけました。今回の説明により、新たに2名の方に登録をしていただき、登録者総数は計35名となりました。

 

 

 

説明をする看護師の松崎(写真右)(左は司会の保健師の安藤)

2.講話「病気治療を行いながら社会生活を送ること」

講師:患者様代表 古川英樹(ふるかわひでき)さん (福島腎臓病患者友の会 事務局長)

古川氏古川氏の講演のようす古川氏2古川氏3


 講師からは、自己紹介、病気のことのほか、発症してからのこれまでの人生を振り返る内容で病気治療と社会生活の両立についてのお話がありました。病気の診断を受けてからの様々な思いや周囲のサポートなど、時折ユーモアたっぷりにお話ししてくださり、また若い世代の患者さんに向けて「失敗なんてことは世の中には存在しない。失敗を受け入れて次は失敗しないように試行錯誤し成功に導くことができれば『その失敗は必要なもの』と捉えることができます。ぜひ失敗を恐れずいろいろなことに挑戦してください。」との励ましのメッセージもいただきました。

 患者さんやそのご家族はもとより一般の立場で参加した方も含め、参加者全員が大変勇気づけられ、「講話内容がとても良かった。」との感想が多く寄せられました。

3.「福島県難病連」「福島県難病相談支援センター」について

福島県難病団体連絡協議会 事務局長 今井伸枝(いまいのぶえ)さん
福島県難病相談支援センター 相談支援員 横山清子(よこやませいこ)さん

 今井氏横山氏様々な難病患者会からなる難病団体連絡協議会の仕組みや、難病相談支援センターの役割・活動内容について、お二人から詳しくご紹介していただきました。

 

 

 

 

  説明をする横山さん(写真右。写真左は今井さん)

4.ディスカッション

テーマ:難病や病気治療を抱えながらも安心して暮らせるように

 患者代表者(古川さん)、難病連事務局長(今井さん)、就職サポーター(ハローワーク福島 上席職業指導官 佐藤健さん)、保健所保健師・看護師の5名で、難病・病気治療を行いながらも誰もが自分らしい理想的な生き方を実現するためのサポートについて、それぞれの立場からの実体験を交えたディスカッションを行いました。

ディスカッションパネリスト

 ディスカッションのようす(写真左から、保健師、看護師、古川さん、今井さん、佐藤さん)

 以下、そのひとコマをご紹介します。

コーディネーター 保健所保健師(以下、「保健師」)

 まず古川さんにお話を聞きたいんですが、さきほどの講話では慢性腎臓病との診断を受け、今では透析治療が生活の一部であると思えるようになるまではかなりの気持ちの変化もあったと思いますが、病気を受け入れるまでにどのような変化が?

古川さん

 妻との結婚を機に診察を受け「慢性腎臓病」と診断され、目の前が真っ暗になりました。その時一緒だった妻が支えとなり、病気と一緒に戦ってくれる仲間になってくれました。

 人工透析の治療は継続的治療となるため、地獄に突き落とされた気分でしたが、妻にも「一緒に戦っていきましょう」と言われ、治療開始後すぐに子どもが生まれたことで悩む時間もなく、父としてしっかりしないといけないんだという責任感を感じました。その後も子育てに追われ、子どもの大学卒業まで20年がバタバタと悩んでいる暇もなく過ぎ去った感じです。やはり一番大きかったのは妻の支えだと思います。

保健師

今井さんは、先ほどの古川さんのお話を聞かれてどのように感じられましたか?

今井さん

 古川さんの診察を受けた時の気持ちについては他人事とは思えないなぁと感じました。診断の受け方は人それぞれで、私は中学生のころに体を動かしにくいといった身体の異変に気付いてましたが、思春期ということもありなかなか相談できずにおりました。初めて病院に行ったのが20歳過ぎで、当時は市内に神経内科も無く、病名・原因がわからないということでしばらくそのままとなって不安が募っておりました。その後、28歳に東京の病院で確定診断を受け、ようやく体の異変の原因は病気だったんだなとわかり、ほっとした気持ちでした。

保健師

 看護師として難病支援係配属で難病と聞いての最初の印象と、患者さんと関わるようになってからの気持ちの変化などがあればお話ししてください。

保健所看護師

 いままで病院で患者さんと関わってきた私でも、最初「難病」と聞くと社会生活が困難といったマイナスなイメージがありましたが、窓口などで実際難病患者さんと関わってみると、若年層の患者さんも多く、診断を受けた後も普通に仕事をこなしていらっしゃることがわかりました。患者さんの家庭訪問では、プランターでレタスを育てている患者さんがいて、病気のことを感じさせず生き生きと栽培のことを話されている姿が印象的でした。身近にも難病の患者さんが多くいるのですが、特別な目で見るのではなく、温かく見守ることが大切だと思います。

保健師

 いまの看護師の話を受けて佐藤さんはいかがですか?

佐藤さん

 私もハローワークで障がい者や難病の患者さんの職業相談を行っています。「できないこと」ではなく「できること」を引き出した上で就職先を紹介しています。本人の状態に応じた配慮、例えば休憩の時間を長くとるとかフレックスタイムを導入するといった柔軟な対応による労働環境の整備も大切です。ハローワークが難病の患者さんに対しての職業支援をしていることは認知度が低いため、今後も周知をし支援をしていきたいと思います。

今井さん

 難病を知ってもらえれば偏見は減ると思います。「あなたはこういったことができるの?」と理解し、一歩踏み込んでもらってサポートに繋げられればいいと思っています。私は車いすですが、耳の不自由な人のサポートはできます。お互いに歩み寄っていくことで「できること」と「できないこと」をわかりあって、支えたり補い合ったりが良いと思います。

このページに関するお問い合わせ先

健康福祉部 保健所感染症・疾病対策課 難病支援係

福島市森合町10番1号 保健福祉センター

電話番号:024-573-4384

ファクス:024-525-5701

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