縄文人のおまつりの道具の代表として土偶(どぐう)があります。

土偶は土で作った人形で、ほとんどの土偶が女性をかたどっていて、おなかがふくらんでいることが多いことから、妊娠(にんしん)した女性のすがたをあらわしているといわれています。

こどもが無事に生まれるように、たくさんこどもが生まれますようにと祈り、自然の恵みに感謝する気持ちをこめてつくられたのでしょう。

頭がなかったり、手足がとれたり、土偶はどこか欠けた形で見つかることが多く、縄文人がおまつりのときにわざとこわしたのでしょうか。

約8000年前の縄文時代から作られるようになり、特に中期から晩期に多く作られています。

宮畑縄文むらでも、いろいろな顔の土偶が見つかっています。

見つかっている土偶もどこか欠けています。

なかには約3500年前(後期)に作られた手足が省略(しょうりゃく)されたほぼ完全な形ですが、半分に割れて見つかっている土偶もありました。

宮畑縄文むらでは、土で作られた小さなイノシシも見つかっています。

イノシシは縄文人にとってたいせつな動物で、しかもたくさんのこどもをうむことから、縄文人は、いろいろな願いをこめて作ったのでしょう。

土偶の写真

全体が黒っぽく、鼻・目・口がある女性の土偶の写真

土偶(どぐう)

高い鼻とくぼんだ目と口、ふくらんだ胸、女性を表しています。お腹はふくらんでいません。体には模様(もよう)が見られます。(高さ16センチメートル)

色や形が様々な6種類の土偶の写真

土偶

宮畑縄文むらでは、それぞれの時代の土偶が見つかっています。時代によって土偶の形も変わってきます。土偶をよく見ると、縄文人の顔の表情、髪の結びかた、服装などがわかります。

右側に目・口・鼻などが見て取れるイノシシの土偶の写真

イノシシ

土で作られた小さなイノシシです。背中には逆立った毛、そして乳房(ちぶさ)が四つ見られます。メスであることがわかります。よく見ると目・口・鼻・耳もよくわかります。(長さ10.2センチメートル)

膝を立てて座り両腕を組だ姿勢をしたしゃがむ土偶の写真

福島市で最も有名な土偶(国指定重要文化財)

上岡遺跡(飯坂町東湯野)で見つかった「しゃがむ土偶(縄文時代後期)」。大変珍しいポーズをしています。どうしてこんなポーズをしているのでしょう。現在じょーもぴあ宮畑体験学習施設「じょいもん」展示室内で常設展示中です!

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