【開催報告】 令和7年度福島市歴史人材養成講座(第3回)「福島の縄文文化・じょーもぴあ宮畑見学」」
令和7年7月12日(土曜日)、福島市歴史人材養成講座(第3回)「福島の縄文文化・じょーもぴあ宮畑見学」を開催しました。
じょーもぴあ宮畑は、縄文時代中期から晩期までの約2,000年間にわたる、縄文時代の人々の生活を現在に伝える遺跡である「国史跡宮畑遺跡」を整備した公園で、平成27年8月8日に全面開園し、今年で10周年を迎えます。
今回の講座は、2部構成で実施しました。第1部は「福島の縄文文化」の講話で、講師の堀江 格さん(じょーもぴあ宮畑の職員)は、日頃から市民の方々や小・中学生に福島の縄文時代や宮畑遺跡について講話をされているので、説明がたいへん分かりやすく、受講者の方々も容易に理解することができました。
第2部はじょーもぴあ宮畑の屋内・屋外の施設見学で、受講者の方々は講師の堀江 格さんの説明に熱心に聞き入っており、多くの質問が出されました。
座学のみならず、施設見学も加わったことにより、受講者の方々の縄文文化に対する理解も深まったようです。
このホームページでは、その施設見学の様子の一部を紹介します。
◎「福島の縄文文化・じょーもぴあ宮畑見学」の日時等
1 日 時
令和7年7月12日(土曜日) 13:30~15:30
2 受講者
19名
3 講演・施設見学の様子(一部)
(1)「福島の縄文文化」の講演
第1部の「福島の縄文文化」の講演です。
講師は、じょーもぴあ宮畑の堀江 格 さんです。
縄文時代「草創期」「早期」「前期」などの時代区分や、縄文人のくらしについて、説明がありました。
(2)屋内の展示施設
第2部の施設見学です。
まずは、屋内の展示施設の見学です。
実際に漆やアスファルトが残ったままの土器をもとに、縄文時代の生活文化や、日本海側の地域との交流について、説明していただきました。
(3)「しゃがむ土偶」(国重要文化財)
屋内の展示施設は、宮畑遺跡で見つかった縄文土器や石器などを使って、縄文時代の四季の暮らしや文化などをわかりやすく伝える展示のほか、飯坂町東湯野で出土した「しゃがむ土偶」(国重要文化財)も展示してあります。
(4)屋外の施設見学
続いて、屋外の施設見学です。じょーもぴあ宮畑の敷地は、現在も地下に遺跡が埋蔵されているということです。
(5)竪穴住居
縄文時代中期の竪穴住居(復元)です。ひと家族(4~5人)が暮らしていました。実際に建物の中に入らせていただき、中の広さを体感させてもらいました。
(6)掘立柱建物
縄文時代晩期の掘立柱建物(復元)です。幼児のお墓との位置関係から、幼児をあの世におくるまつりに使われた建物と考えられます。
宮畑遺跡で最大の柱を持つ、発見された建物群のシンボル的な建物です。
(7)露出展示棟
3,500年前に祭りに使われた大量の縄文土器が見つかった場所を、発掘調査そのままの状況で展示しています。縄文時代に生きた人たちの息づかいを感じることのできる展示です。
令和7年度福島市歴史人材養成講座 開講式 ・発掘でわかった「福島の歴史と文化」
令和7年5月24日(土曜日)、福島市歴史人材養成講座 開講式を開催しました。
この講座は、民家園、じょーもぴあ宮畑などの施設や市内各地域の歴史団体などで文化財の保護や啓発を行う人材を養成することを目的としています。今年度は計9回の連続講座を企画していますが、募集人数を超える応募をいただき、抽選で20名の受講者を決定しました。
初回は、開講式に続き、第1回講座「福島の歴史と文化」を実施しました。講師は文化振興課職員の新井達哉(主任主査兼文化財保護活用係長)です。福島市の原始古代から近現代の歴史の概説や、発掘調査が行われている西久保遺跡の新たな成果を解説しました。
◎福島市歴史人材養成講座 開講式、第1回「福島の歴史と文化」
1 日 時 令和7年5月24日(土曜日) 13:30~15:30
2 会 場 福島市市民センター312講義室
3 受講者 20名
◎令和7年度福島市歴史人材養成講座の日程(予定)
※1 日時、講座内容等は、変更となることもあります。
※2 「*公開講座」は、一般の市民の方々も受講します。
受講者の自己紹介からスタート。「退職を機に、改めて福島の歴史を学んでみたい」「観光面からお勧めできる場所を学びたい」など、さまざまな受講動機がありました。
初回の講座は、市内遺跡の発掘調査の画像や成果を基にした、福島市の歴史の概説です。受講者の皆さんは「日常生活で馴染みのある場所が遺跡だと思わなかった」と驚いていました。
今回の講座で、福島市の歴史を縄文時代から太平洋戦争まで広く理解し、次回以降、本市の特徴的な歴史を学んでいきます。