• 日時:令和8年3月2日(月曜日)
  • 場所:議場

令和8年度所信について

    提案理由を申し上げるに先立ち、市政に関する所信と報告を申し上げ、ご理解とご協力を賜りたいと存じます。
    市長就任から、間もなく3か月を迎えます。この間、物価高対策では、12月、2月の議会にて総額27億円余を予算措置して早急な支援に努めてきました。また、環境破壊を伴うメガソーラーの施設対策では、景観を愛する市民文化の喪失など、福島市の教訓を踏まえた提言・要望を、県の協力もいただきながら関係省庁に提出するなど、目の前の課題に積極的に取り組んでまいりました。
    今、日本は大きな構造変化の中にあります。AI等の技術進化、人口減少に少子高齢化、都市と地方の格差、物価高騰が続き、気候危機も深刻となっています。加えて、福島市としては、公共施設の更新期の集中、駅周辺の空洞化、東京一極集中、生活様式や地域経済の変化なども重なり、課題は一層多様化、複雑化しています。
    これらには、従来にとらわれない新たな対応が求められています。
    私は、為すべきことを為し、これまでの取組の継承を大切にしながら、一方で変化を恐れず果敢に挑戦し、未来を切り拓いてまいります。
    まもなく、東日本大震災・原子力災害から15年を迎えます。節目となる3月11日に市長談話の発信を予定しており、頂いた多くの支援への感謝、復興への歩みや、未来へ進む本市の姿を、国内外に向けて発信いたします。
    震災の記録、教訓や復興を次世代へ継承するとともに、将来を見据えたさらなる発展へ向けて未来を切り拓き、福島市をさらなる高みへと押し上げるべく、全身全霊で市政運営を進めてまいります。
    第6次福島市総合計画を踏まえながら、新たな基本ビジョンを「次世代文教都市」として、ひとづくり、まちづくり、未来づくりの3要素が好循環を生み出す、豊かな経済都市を目指します。その実現に向けて、積極的に政策展開する予算を編成しました。
    新年度は、福島市が次なるステージへと一歩を踏み出す、その初年度となります。ともに前への基本姿勢のもと、市民の皆さまからの期待を推進力として、今の暮らしの安心と未来への可能性を広げるため、3つの最優先事項と9つの基本方針により、福島市の新しいまちづくりへ向け市政運営を進めてまいります。

最優先事項1 データ行政の確立

    最優先で挑む3つの事項について、1つ目は、データ行政の確立です。就任100日以内としたデータブックが今月完成します。幅広い分野の150以上の統計データの推移や他市との比較などをグラフ化し、コメントを付けデザインを工夫しています。客観的データを踏まえた次期総合計画素案の検証と検討の期間を要するため、今般、現総合計画の1年延長の議案を提出しています。データブックは政策判断はもとより、広く公開し、学習活動や郷土理解などにつなげてまいります。

最優先事項2 成功体験づくり

    2つ目は、成功体験づくりです。市民の行動がまちを変えるという実感を持てるよう、支所単位で市民の声を直接伺う公開型対話集会や、各分野の方々と関連するテーマを持った意見交換会を実施します。市民と行政の建設的な議論の場として、具体的な制度設計等を検討しており、準備が整い次第、開催してまいります。
    これらの新たな取組を総括して展開するにあたり、私をトップとした部長等の全庁横断的な会議体として未来戦略本部を立ち上げ、政策調整部内に未来戦略推進室を組織します。

最優先事項3 駅東口再開発事業

    3つ目は、東口再開発事業です。日常使い、事業費の妥当性、将来も活用される福島ならではの特色の、3つの見直し方針で協議を重ねています。
    この間の物価上昇により、議会の皆さまへ説明した市取得費270~300億円は超える予想となり、スケジュールが遅れていることが判明しました。理由が物価上昇であることを踏まえると、工期の遅れは極力抑えるものと認識し、建物の構造の変化を最小限にとどめながら、床面積の削減を検討しています。一方で、MICE機能が不足しないように配慮し、市民利用の両立も含めて考えております。しかし、物価上昇の予測が想定を超える可能性もあるため、今月に報告される概算事業費を受け止めたうえで、更なる検討が必要であるのかを見極め、5月には民間・公共双方を踏まえた方針を、改めて議会の皆さまにご説明させていただきたいと考えております。
    また、今後、東口の方向性が決まり、西口大型商業施設の撤去工事が終了し、その後様々なまちづくりの動きが出てくることを見据え、将来の福島駅周辺を中心とした街なかの回遊性の向上と賑わい創出を図るため、新たに東西連携強化に向けた調査検討を行います。

基本方針1 安心できる医療と福祉

    次に、9つの基本方針について申し上げます。
    1つ目は、安心できる医療と福祉です。
    安心して健康で暮らせるまちを目指し、予防医療と医療体制の確保や、高齢者・障がい者・子どもの福祉の充実を念頭に施策を展開します。
    予防医療については、定期予防接種として妊婦のRSウイルス感染症ワクチンを自己負担なしで追加するほか、県の新しいふくしま健民アプリを活用し、独自のポイント事業を展開するなど、地域ぐるみの健康づくりを進めます。
    医療体制については、市医師会や医大、市内医療機関等と連携して夜間や休日の救急医療体制の確保に努めるほか、夜間休日急病センターのカルテ作成にAIを活用し診察環境を整え、地域医療の確保を図ります。
    高齢者福祉の充実については、養護老人ホーム等の大規模修繕を支援し、持続可能なサービスの提供を図ります。
    タクシー利用を導入したシルバーパスポートは、1月末現在、前年度と比較し、実利用者数は約30%増の約2万人と旧制度を大きく上回っています。
    移動の自由の確保については、引き続き、シルバーパスポート制度により高齢者の公共交通利用を支援するとともに、飯坂線、阿武隈急行線や生活路線バス等の運行、施設更新を支援し維持を図るほか、地域が運行する「小さな交通」を伴走型で支援します。これらに取り組みながら公共交通政策全般の望ましい形を検討し、持続可能で利用しやすい地域公共交通の確保を目指します。
    障がい者福祉の充実については、ニーズの高まりを踏まえて障がい児相談窓口を2か所に増設するほか、居宅・生活介護等の事業や、連携中枢都市圏内の就労支援事業所と企業のマッチング支援など、障がい者の自立や社会参加を促進します。
    児童福祉の充実については、年末年始の小児科等オンライン診療で、計8日間、119人の利用がありました。新年度は、大型連休となるシルバーウィークにも開設し、小児医療等の体制充実に努めます。ヤングケアラー等の家庭を支援員が訪問し、不安や悩みに寄り添い、家事・育児の援助等を行い家庭の負担軽減を図ります。

基本方針2 子育て支援と働く環境支援

    基本方針の2つ目は、子育て支援と働く環境支援です。
    子育て支援は将来世代への投資でもあり、子育てと働く環境で選ばれるまちづくりを推進します。
    子育ての負担軽減については、4月から、本市独自支援も追加して市立小中学校の給食費無償化を実施します。加えて、国・県・私立の小中学校等や公立・私立の保育施設は、従来の福島型給食を継続して保護者負担を軽減し、さらに、18歳までの医療費や幼児教育・保育の無償化など、国・県の制度と本市の独自施策を併せながら、切れ目のない経済的支援を推進します。
    産後のデイケア利用施設を拡充し産婦の心身の負担を軽減するほか、10月から5歳児健診を追加し、健やかな成長を支援します。
    4月から、もりあい認定こども園を開園します。休日保育や病児保育、医療的ケア児の受入、インクルーシブ保育を推進するなど、地域の幼児教育・保育の拠点として役割を果たしてまいります。今般関連条例を提出している「こども誰でも通園制度」の本格実施や一時預かり保育など、安心して子育てできる環境を整備し、多様で質の高い保育の提供を図ります。
    待機児童対策は、私立幼稚園の認定こども園移行に向けた施設整備を支援するなど、保育の供給量を確保し、潜在的待機児童の減少に努めます。
    働く環境支援と地域内経済循環の強化については、創業や企業誘致を推進して魅力ある企業・産業の集積を高め、雇用・新事業の創出や事業拡大を促進し、地域経済の活性化を図ります。
    現在分譲中の第2期おおざそうインター工業団地については、首都圏を中心とした企業訪問や県内外の展示会でのPRを通して販売を強化し、助成制度による企業立地や市内企業の追加投資を促進します。
    街なかへの知識集約型産業の新規オフィス開設支援を新設するとともに、産業交流フェアでの企業等の交流、連携や、新製品・新技術の開発支援等により、新たなビジネスや取引を促進します。
    公民連携では、首都圏企業やスタートアップ企業と交流、連携を図るなど、民間活力を活用した本市の課題解決を進めます。

基本方針3 夢を広げる教育と挑戦の環境

    基本方針の3つ目は、夢を広げる教育と挑戦の環境です。
    子どもたちの心身の発達をバックアップし、教育の総合的な環境整備を進めます。
    学校教育の充実については、4月に児童生徒1人1台端末を更新し、ICTを活用した学びを推進します。本市ゆかりの著名人や地元企業と連携し、社会教育と授業や部活動の充実を図るとともに、休日部活動の段階的な地域展開を進めます。
    肢体不自由等の児童生徒の学習を支援する特別支援教育支援員の配置を拡充し、肢体不自由学級を設置している第二小学校にエレベーターを新設します。いじめ・不登校については、スクールカウンセラー等の専門職による心のケア等を行うほか、サポートルームを設置するなど、支援体制を整備します。
    また、4月から総務課内に総合教育連携室を新設し、市長部局と教育委員会の連携を強化します。教育の諸課題や施策の方向性を共有し、総合的な対応や解決等を図ります。
    学習環境の充実については、4月より中央学校給食センターの運営を開始します。老朽化施設等を統合・集約して、アレルギー対応食の調理も可能とし、安定的で質の高い給食を提供します。
    学校施設においては、修繕が必要な学校プールは民間や公共プール施設等を活用し、経年劣化が進む校舎外壁などの改修を進めます。新年度より、小中学校の維持管理を一括で行う包括管理を導入し、民間を活用した効率的・効果的な修繕や保守管理、施設マネジメントにより、維持管理水準の向上を図ります。
    こどもの居場所づくりについては、子ども食堂の活動を支援し、98の放課後児童クラブを設置するほか、こむこむ館の屋根や設備等の改修を進め、子どもが安心して過ごせる場を提供します。
    挑戦を応援するフィールドについては、ふくしまシティハーフマラソンに3km部門を新設して充実させるとともに、誠電社WINDY(ウィンディ)スタジアムの改修などスポーツ施設の充実を図り、スポーツに挑戦する環境を整えます。
    今年、福島ユナイテッドFCに三浦知良選手が加入し、大きな盛り上がりを見せています。プロスポーツとの連携事業や、大会・合宿の誘致を推進し、スポーツ振興と交流人口拡大を図ります。

基本方針4 福島の恵みを地域の力に

    本市が持つ価値の掘り起こしと回遊性の向上を図り、地域資源・恵みを磨き上げ、経済の創出につなげます。
    農業の振興については、重点消費地へのトップセールス、首都圏の都市型マルシェ出店支援など、本市農産物の販路を拡大しブランド力を高めるほか、新規就農支援パッケージにスマート農業支援枠を拡充し、担い手の確保を後押します。
    現在開催中の「大ゴッホ展」に続き、来月からは「ふくしまデスティネーションキャンペーン」が展開され、本市への関心が高まり、国内外から大勢の方々が来訪します。県や関係団体と協力関係を強化しながら、大ゴッホ展とDCに連動した取組で、誘客拡大と市内周遊を推進し、観光の振興を図ります。
    大ゴッホ展にあわせ、会場周辺の道路美装化、駅前のフラッグ装飾やAI観光案内の導入など、おもてなしを充実しています。飲食店の皆さまにご協力いただいている「ゴッホ飯」は、当初想定の3倍を超える約70店舗にまで増え、各店舗の個性が光る福島市の新たな魅力が築かれつつあります。協力店が参加して良かったと実感できるよう取り組み、第2期ゴッホ展へもつながるよう、官民一体で機運を高めていきます。
    DCに向けては、首都圏プロモーションや福島駅前広場での体験イベントを通じて観光資源の認知向上を図ります。
    道の駅ふくしまは、年間の来場者数・売上額は過去最高を見込める水準で推移しており、引き続き、地域振興拠点として効果を発揮してまいります。
    あったか湯のリニューアルなどふくしま三名湯や、花見山・花回廊、あづま山麓エリアなどの地域資源を磨き上げ、地域経済の活性化へつなげます。
    まちなかの活性化については、空き店舗等を活用した新規出店を後押しするほか、子どもの笑顔が溢れる「街なかテーマぱーく」を開催するなど、賑わいを創出します。
    都市機能の向上については、吾妻通りを本市初の「ほこみち」に指定し、4月から日常的な賑わいの歩道空間を提供して、街なかの滞在時間増加を図ります。駐車場の実態調査を行うほか、AIカメラの人流分析システムの活用により、歩行者等の通行量を年間を通して計測し公表します。

基本方針5 古きを訪ねて新しきを生み出す

    歴史の継承については、旧広瀬座の再整備が年度内に完了し、秋にリニューアルオープンします。耐震化して楽屋や2階席を整備し、貸館機能を高めて、こけら落とし公演等の企画を進め、歴史的建造物を新たな文化発信の拠点として活用します。
    文化財調査室は旧東湯野小学校へ移転し、4月に展示室と体験学習室を開設します。体育館を収蔵庫として改修するほか、企画展等を開催し、埋蔵文化財の調査・保存と利活用を図ります。
    文化と芸術については、1月25日、古関裕而作曲コンクールを開催しました。第一位作品は楽譜の出版や市内学校への楽譜提供により活用します。市民参加型の「まちなか音楽祭」や写真美術館での企画展などを開催し、音楽と美術による賑わい創出を図ります。
    ふくしまの食文化では、納豆年間消費額で2年連続日本一を達成しました。事業者と連携して市内製造の納豆新商品を開発し、先月から販売を開始しています。情報発信や菓子メーカーとの新商品開発を進め、納豆のまち福島のブランド化を目指します。

基本方針6 教訓を未来と国力につなぐ防災

    震災等の教訓を生かした防災対策については、2月4日、福島市防災会議を開催し、近年の災害の教訓等を本市地域防災計画へ反映しました。市民の安全安心を確保するため、防災体制の強化を図ります。
    避難所体制の強化については、備蓄品を計画的に配備し断水対策等を積極的に進めるほか、トイレカーを導入し避難所の環境改善を図ります。
    地震への対策については、木造住宅の耐震診断やブロック塀撤去の補助上限を拡大し、住まいの耐震化を促進するほか、緊急輸送路の橋りょう架け替えや重要橋りょうの耐震化等を進めます。
    水害対策については、緊急輸送路アンダーパスのポンプ場の設備更新のほか、河川の整備や維持管理、田んぼダムの設置拡大を進め、河川監視カメラや浸水センサにより対応の迅速化に努めるなど、流域全体で浸水対策の強化を図ります。
    この冬は、日本海側を中心とした記録的な大雪により、各地で住民生活に大きな影響が出ており、本市も雪害への対策を進めます。県と連携した除雪車運行管理システムの運用や待機保証の拡充により、除雪の効率化と体制強化を図ります。除雪アダプト制度は3団体が加わり計9団体となり、小型除雪機械や用具の貸出など、市民共創による除雪を進めます。
    消防力の充実強化については、防災拠点として新消防本部・福島消防署の建設工事に着手し、令和10年度の供用開始を目指します。移転に併せ、高機能消防指令センターを整備し、災害対応等の迅速化を図るとともに、周辺道路や交差点の改良工事を行い円滑な出動を確保します。

基本方針7 市民目線の課題抽出から解決

    基本方針の7つ目は、市民目線の課題抽出から解決です。
    ごみ集積所の適正管理については、折り畳み式ごみネットボックス購入の補助を拡充して、不法投棄の抑制とカラス被害の防止に努め、地域の環境美化を推進します。
    昨年3月に導入した開封調査では、13件の直接指導を行い、ごみ集積所の利用状況の改善が見られます。ごみ分別アプリの機能追加や分別区分等の周知啓発を行い、ごみ適正排出の意識向上に努めるとともに、ごみの減量化・資源化を促進します。
    市公式LINEのAIチャットボット導入や、市営住宅空き住戸の利活用提案制度の新設、生活道路等の安全対策や地域おこし協力隊の配置拡大など、市民生活に身近な行政サービスの向上や地域課題解決を進めます。

基本方針8 誇れる豊かな自然環境の再起

    基本方針の8つ目は、誇れる豊かな自然環境の再起です。
    再エネ発電施設対策については、市民の生命財産や豊かな環境を守るため、再エネ条例を効果的に運用し対策を進めます。
    記録的な猛暑や少雨、大雨など、極端化する気象は、農家に深刻な影響を与えています。気候変動適応型農業の渇水対策や果樹の病害虫防除、収入保険の加入促進など、対策の必要性と支援策の周知に努めるほか、脱炭素・循環型農業を促進します。
    今年度のツキノワグマの目撃は、478件と非常事態であり、危機管理対策本部を設置し、関係機関と連携しクマ対策に取り組みました。新年度は、効果検証を踏まえ、国や県の予算も活用しながら、麻酔銃や罠、忌避音響装置の増設など、クマを寄せ付けない環境整備と捕獲体制を強化します。
    除去土壌の仮置場については、先月、市内41箇所すべての返還が完了しました。市民の皆様のご理解とご協力のもと、原子力災害以降、多大な費用と労力をかけて取り組んできた除染関連業務は大きな区切りとなります。
    ご協力いただいたすべての皆さまに感謝の意を表すとともに、引き続き、復興の様々な事業に全力で取り組んでまいります。
    放射線からの安全安心の確保は、定期的な環境放射線量の測定・公表や、自家消費野菜等の放射能測定、内部・外部被ばく検査等により、健康管理を実施します。

基本方針9 くらしを支える基盤づくりと改革

    基本方針の9つ目は、くらしを支える基盤づくりと改革です。
    生活環境の整備については、一般廃棄物の安定的な処理に向けて、あぶくまクリーンセンター新焼却工場の建設工事を進め、令和10年4月の供用開始を目指します。
    福島北地区の医療施設、商業施設の開業で予測される交通量増加に対し、周辺道路を整備するほか、市民生活に身近な道路や公園、駅前広場などの照明のLED化を推進します。
    行財政改革については、保有資源を活用した自主財源の確保に努めています。ネーミングライツは新浜公園と県内初となる市道への導入を決定したほか、旧青木小学校は民間利活用者が決定し、旧金谷川小学校は福島大学へ貸付します。学校施設の売却代金等は、本定例会議に提出した議案により基金を創設して積み立て、学校整備等へ活用します。
    DXの推進については、本市の推進体制が評価され自治体DXランキングで上位となったほか、人工衛星を活用した漏水リスク管理が国交省インフラDX大賞の優秀賞を受賞するなど、全国的な評価を受けています。
    基幹業務システムの標準化は、対象の20業務のうち18業務の移行が1月に完了し、残り2業務は令和9年度の移行に向けて準備を進めるとともに、移行前より増大した運用費について、国で適切に財政措置するよう要望を継続します。
    市民サービス向上については、先月、書かないワンストップ窓口システムを導入し、50種類の証明書手続きを先行して運用しており、6月以降には住民異動が伴う手続きなど220種類を追加します。
    シティセールスと移住定住・結婚支援については、ふるさと納税は20億円を目標に返礼品の充実を図るほか、移住相談や情報発信の拡充、出会いの機会の充実や新婚世帯の住居支援などを進め、関係人口の拡大と持続的な地域活力につなげます。

物価高騰対策について

    次に、喫緊の課題である物価高騰対策については、市民生活の支援と地域経済の下支えを図ります。
    子育て応援手当については、2月27日に、申請が不要な1万8,046世帯へ6億1,234万円を支給し、残る世帯へも随時支給するほか、住民税非課税世帯への1世帯あたり1万5千円の給付金は、5月から順次支給を開始する予定です。
    千円で5千円分のクーポンを購入できるプレミアム付きクーポン事業は、全市民を対象に、購入引換券を4月末に発送し、5月から販売、利用を開始します。
    事業者支援については、中小企業等賃上げ支援や、保育施設等への支援について速やかに実施し、安定的な事業運営の支援を図ってまいります。
    以上の市政運営の方針に基づき、一つひとつの施策の実践を積み重ね、市政を着実に前進させてまいります。

職員の不祥事について

    こうした取組を進めるうえで、市政に対する信頼が重要です。しかしながら、このたび、契約事務における不適正処理により、職員1名を減給1か月の懲戒処分に処する結果となりました。法令の遵守に率先して取り組むべき市職員としてあるまじき行為であり、市民の皆さまの市政に対する信頼を大きく損なう事態となりましたことを深くお詫び申し上げます。
    再びこのような事態を起こすことのないよう、引き続き、公務員としての倫理と綱紀粛正を徹底するとともに、市職員としての立場を自覚し、責任をもった行動をとるよう促し、市民の信頼回復に全力で取り組んでまいります。

令和8年度各会計予算の概要について

    次に、本定例会議に提出いたしました令和8年度福島市一般会計予算等の議案50件及び報告1件について申し上げます。
    まず、令和8年度当初予算については、一般会計が1,245億円、特別会計は合わせて568億円余、事業会計が合わせて257億円余、総計で2,070億円余であります。
    歳入の根幹となる市税は、今年度と同水準を確保できる見通しである一方、昨今の人件費や扶助費の増大に加え、大型公共施設の更新などに伴う公債費の増加など、財政環境は厳しさを増しております。
    このため、予算編成にあたりましては、事業の取捨選択・重点化、ICTや民間活力を活用した業務改革・効率化などにより賢い支出を徹底するとともに、国・県補助金や有利な市債の活用、新たな歳入の確保など財源確保に努めました。
    これらの財政運営努力のもと、基本ビジョン「次世代文教都市」の実現に向け、ただいま申し述べた市政運営に関する所信に沿って、必要な予算を措置いたしました。
    次に、下水道事業については、新年度から公営企業として、水道事業と運営を一体化し、持続可能な経営を目指します。危機管理体制の強化、窓口の一元化など、業務効率化や市民の利便性向上を図ります。
    水道事業及び下水道事業等の企業会計予算については、将来にわたって安定的に上下水道を運営し、市民生活の向上を図るため、災害に強い施設構築に重点を置き、老朽管更新や耐震化などを積極的に進めるための所要額を計上しました。
    次に、特別会計予算について申し上げます。
    国民健康保険事業費、介護保険事業費については、それぞれの保険給付を行う経費等を計上いたしました。
    公設地方卸売市場事業費については市場施設再整備計画事業費を計上し、工業団地整備事業費等については、各事業を計画的に実施するための所要額を計上いたしました。
    後期高齢者医療事業費については、後期高齢者医療広域連合に対して納付する保険料等の所要額を計上いたしました。

令和7年度各会計補正予算等の概要について

    次に、令和7年度各会計補正予算等の主なものについて申し上げます。
    議案第18号 令和7年度福島市一般会計補正予算は、歳入歳出予算及び繰越明許費の補正で、令和7年6月27日の最高裁判決を踏まえた保護費の追加給付に係る経費を計上するものであり、歳入歳出予算の追加額は3億9,700万円であります。速やかな対応を図るため、先議をお願いします。
    議案第19号 令和7年度福島市一般会計補正予算は、歳入歳出予算、継続費等の補正で、財政調整基金積立金、減債基金積立金等を追加するほか、土地区画整理事業費特別会計繰出金等を減額するものであり、歳入歳出予算の追加額は、44億2,100万円余であります。
    議案第37号 福島市客引き行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例制定の件は、福島駅繁華街において、声掛けなどによる客引き行為等の規制を強化し、市民等の生活の安全と平穏の確保を図るものであります。
    このほかの議案の提案理由及び報告については、それぞれ議案書、予算説明書等に記載したとおりであり、ご了承願います。
    以上が、提出議案及び報告の概要ですが、詳細については、ご質疑又は委員会等において申し上げたいと存じます。よろしくご審議のうえ議決を賜りますようお願い申し上げます。
    また、会議の期間中に人事案件を追加提案いたしたいと存じますので、ご了承をお願い申し上げます。

むすびに

    「偉業は小さなことの積み重ねによって成し遂げられる。」
    これは、オランダの画家 フィンセント・ファン・ゴッホ の言葉です。彼は、困難の中でも描くことをやめませんでした。一筆一筆の積み重ねが、やがて光となったのです。
    東日本大震災・原子力災害からまもなく15年。私たちもまた、多くの困難を経験しました。しかし、国内外からの温かなご支援に支えられ、一歩一歩を重ね、今日まで歩んできました。心より感謝を申し上げます。
    小さな実践を重ねることが、未来をつくる。県都・福島の誇りを胸に、「ともに前へ。」
    市政を着実に、力強く推進していく覚悟を最後に申し上げ、本提案のご説明といたします。

この記事に関するお問い合わせ先

総務部 秘書課 政策調査室
福島市五老内町3番1号
電話番号:024-525-3702
ファックス:024-534-4545
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