ナレーション
ツキノワグマの目撃情報が過去最多となっていて、生息地帯以外にも出没し住宅街の近くでも目撃されています。
リポーター
ツキノワグマの目撃情報は、どのくらい増えているのでしょうか?
農業企画課職員
福島市内のツキノワグマの目撃情報は、今年度の4月から7月で101件あり、過去5年の同じ時期の平均と比べ、約2倍となっています。
リポーター
目撃情報があった際、福島市ではどのような情報発信をしているのでしょうか?
農業企画課職員
福島市の公式ホームページのトップに、「福島市のツキノワグマ対策」を掲載しています。
そこから、クマの基本的対策や目撃情報、対策動画などの情報を確認することができます。
さらに、福島市では、クマが目撃された場所を一目で確認できる「獣マップ」を公開しています。
実際に、専門家に話を聞いていただきたいと思います。
リポーター
こんにちは、よろしくお願いします。
福島市有害鳥獣被害対策協議会アドバイザー 望月翔太さん
お願いします。
ナレーション
教えていただくのは、福島市有害鳥獣被害対策協議会アドバイザーで、福島大学食農学類准教授の、望月翔太さんです。
リポーター
ツキノワグマに出会わないようにするために、どのようなことに気を付ければいいでしょうか?
福島市有害鳥獣被害対策協議会アドバイザー 望月翔太さん
まずは、各自治体が出している出没状況を確認してほしいと思います。
特に夕方から朝にかけてはクマが活発に動いていますので、そうした時間帯には山に近づかないようにするということが大事になります。
ナレーション
もしそういった場所に行く場合は、クマによく聞こえるよう、できるだけ高い音色のクマ鈴を鳴らし続けることが大切です。
クマ鈴がない場合は、手を叩いたり、大きな声で自分の存在をクマ知らせたりラジオや笛など、音が出るものを持ち歩き、定期的に大きな音を出すようにしましょう。
リポーター
もしツキノワグマに出会ってしまったら、どのようにして身を守ればよいでしょうか?
福島市有害鳥獣被害対策協議会アドバイザー 望月翔太さん
はい、覚えていただきたいことが3つあります。
10メートル以上離れたところでクマと出会った場合は、ゆっくりと後退りをしてください。
大きな木があれば、木の陰に隠れて、クマがこちら側に向かってくるのか、逃げていくのかを確認して、やり過ごすようにしてほしいと思います。
2つ目は、クマスプレーを使うという方法があります。
中にカプサイシンなど、クマが非常に嫌がる成分が入っています。
クマが徐々に近づいてきて、大体5から6メートルの圏内に入ってきた時に、クマスプレーをシュッと使います。その時に風向きはぜひ注意してください。
3つ目は、防御態勢をとるということです。
防御姿勢とは、頭、そして首をしっかり守ってあげて、その場にうつ伏せになるという方法です。
クマが遠くから急に走ってきた場合や藪から急に出てきた場合、我々人間ができることはありませんので、最後にこの防御姿勢に頼る、というものになります。
ナレーション
クマを人の生活圏内で目撃した場合は、福島市農業企画課または警察へ通報してください。
自分や大切な人を守るため、ご協力をお願いします。