例年、これからの時期は気温の上昇とともに熱中症による救急要請が増加します。
救急出動が増えると通報を受けてから救急車が到着するまでに時間を要することとなり、救える命が救えなくなる懸念があります。
熱中症を予防することは、ご自身だけでなく、誰かの命を救う事にも繋がります。
【令和7年6月の熱中症搬送者数が多数!】
福島市消防本部管内において、令和7年6月の暑さ指数(WBGT値)が28℃から31℃の【厳重警戒】に該当する日数は7日間となり、これは直近3年間で最多となりました。この期間中、熱中症による救急搬送者数は30名に上り、こちらも直近3年間で最多を記録しています。
さらに、令和7年6月の1か月間で熱中症による救急搬送者数は45名に達しており、これも直近3年間で最多となりました。年代別では、高齢者の搬送者が29名となり、そのうち17名は屋内で熱中症を発症し救急搬送されています。これらの傾向は、季節の変化に伴い暑さの到来が早まっていることが一因と考えられます。
また、7月以降は【WBGT値・危険】に該当する日数が増加し、それに伴い熱中症による救急搬送件数もさらに増加しました。熱中症を防ぐためには、テレビや新聞などを通じて暑さ指数をこまめに確認し、屋内ではエアコンを適切に使用すること、屋外では無理な作業を避けることを心掛けましょう。
なお、これらの統計は福島市消防本部による独自調査に基づくものです。



熱中症の怖さ・予防対策
1:熱中症の怖さ
熱中症は、高温多湿な環境などに長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。
屋外だけでなく室内で何もしていないときでも発症し、救急搬送が必要になることもあり、場合によっては死亡することもあります。
令和7年度、福島市消防本部では248名の『熱中症』とみられる方を救急搬送しております。
2:予防対策
一般的に呼びかけられている1.暑さを避ける 2.こまめな水分補給 3.部屋の中を涼しくすることはもちろんのこと、暑さ指数(WBGT)等を意識するとともに、暑い時間帯の行動は避けるなど最大限の予防対策をとって頂きたいと思います。
令和7年 熱中症による救急搬送統計資料
年別の救急搬送者数
福島市消防本部管内では、過去5年間に1028人の方が熱中症(疑いを含む)により救急搬送されました。令和7年の熱中症(疑いを含む)による救急搬送者数は248人で、令和6年と比較すると78人増加しました。

月別の救急搬送者数
熱中症にかかるリスクからみてみると、最高気温の上昇に伴い7月から搬送者数が急増(6月と比較すると約2.5倍)し、本格的な夏となる7月にピークをむかえ、身体が夏に慣れてくる9月頃から搬送者数が減少傾向にあります。
夏が本格化する前の5月、6月上旬頃から日常的に運動する等の汗をかく習慣を身につけ、暑さに強い身体を作ることが予防対策となります。
資料中の気温等は気象庁の気象統計情報(福島市)の数値を使用しています。

年代・年齢区分別の救急搬送者数
- 年代別では、80代と70代が54人と最も多く、次いで60代が27人となりました。
熱中症にかかるリスクが高いのは、65歳以上の高齢者、次いで屋外での活動の機会が多くスポーツ時の運動強度が高い10代の若年層ということがグラフから読み取れます。 - 年齢区分別では、65歳以上の高齢者が145人で全体の約60%を占め、そのうち75%にあたる108人が75歳以上の後期高齢者でした。


熱中症の発生場所
熱中症による救急要請の発生場所は、【住宅】が96人で全体の40%以上を占めていました。
熱中症というと直射日光があたる屋外のイメージをもたれる方が多いかと思いますが、決して屋内だからといって安心はできず、むしろ熱気がこもって高温多湿環境となって熱中症にかかるリスクが高まる傾向にあります。屋内ではエアコンを適切に使用するなどして予防対策をはかりましょう。

救急搬送時の初診時における程度
救急搬送された248人のうち、約25%にあたる60人が入院の必要があるとされる【中等症】以上と診断され、そのうち1人は生命の危険があるとされる【重症】と診断され、さらに1名が亡くなっています。

救急搬送者数とWBGT値
熱中症による救急搬送者数とWBGT値の関係を見てみると、WBGT値の上昇にと比例して、救急搬送者数の増加する傾向がみられます。
屋内、屋外関係なくWBGT値(暑さ指数)をこまめにチェックしておくことが大切になります。
