飲食店の厨房設備等に係る火災の現状

 福島市消防本部管内の火災件数は、減少傾向にありますが、飲食店の火災は増加傾向にあります。飲食店における火災の出火室としては厨房が7割を占めており、特に排気ダクト内に付着・堆積した油脂に火が移って延焼拡大するダクト火災が後を絶たない状況です。

福島市における飲食店の出火原因割合の円グラフ、割合が高い順に、放置する・忘れる43%、火のついた油等が吸い込まれる18%、電線が短絡する5%、機械の調整が不適当5%、電気機器の接触部加熱5%、その他24%。

排気ダクト等の点検や清掃を怠ると火災の原因になります。

 厨房設備等から出火した場合でも、排気ダクト等は不燃材料でできているため、適切に維持管理されていれば即座に延焼することはありません。しかし、点検や清掃を怠り排気ダクト内に油脂等が堆積すると、これらが延焼媒体となり火災が拡大していきます。また、排気ダクトが不燃材で覆われていない場合、周囲の木材が徐々に加熱され出火することがあります。

真っ黒になったファイヤーダンパーの写真
燃えて部分が黒くなったダクトの写真

防火意識の向上を図りましょう。

 飲食店の厨房設備等からの火災原因は、そのほとんどが人の不注意によるものです。スタッフ全員が「火を使っている間は目を離さない」など、防火意識を徹底することが重要です。

  1. 調理中に火をかけたまま、その場を離れない。
  2. 厨房設備の点検・清掃を行う。
  3. 厨房設備の周りに可燃物を置かない。
  4. 早い通報と初期消火。

 飲食店は、不特定多数のお客様が来店し安心して食事を楽しむための場所です。飲食店関係者は、この「ガイドライン本編」を参考に適正な火災予防対策を行い、お客様の安全を確保してください。

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消防本部 予防課 調査係
福島市天神町14番25号
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