松くい虫の被害・松枯れについて

福島市では、昭和50年代に松くい虫の駆除事業が実施されて以降、松くい虫被害の拡大防止及び沈静化のため、松くい虫の防除を実施しています。

短く切られ、山積みにされた赤松を覆っている薄茶色のシートの一部をめくり、マスクやゴーグルをつけ、ゴム手袋を着用した作業服の男性がカップに入った液を赤松にかけている様子の写真

アカマツに潜む松くい虫を薬剤によって駆除(伐倒駆除)状況

松枯れとは

  • 松枯れとは、アカマツやクロマツといった松が、松くい虫の被害によって枯損してしまう病気です。
  • 主な症状は、樹脂(松ヤニ)が出なくなり、水分が失われ、約1ヶ月程で葉が真っ赤になって枯れてしまいます。
林の中にある葉が赤く枯れた松の木を赤い丸で囲み示した写真

十六沼公園の松枯れを起こした木

林の中にある、枯れて葉が全くなくなった木を赤い丸で示した写真

立子山地区の林道沿いの松枯れ起こした木

松枯れを放置するとこんな悪影響が...

  • 雨や風等の外的要因により倒木しやすくなります。
  • 人通りの多い場所では、枝等の樹木の一部が落下しケガをする恐れがあります。また、建物が周辺にある場所であれば、倒壊につながる恐れがあり危険です。

松くい虫の生態

松林に甚大な被害をもたらす松くい虫被害は「マツノザイセンチュウ」という体長1ミリメートルにも満たない線虫が松の樹体内に入ることで、松が水を吸い上げられなくなることで引き起こされます。その線虫を松から松へ運ぶのが「マツノマダラカミキリ」というカミキリ虫です。

左側に体にまだら模様があり、長い触角があるオスのマツノマダラカミキリ、右側に触角が短いメスのマツノマダラカミキリの2体の標本が並んでいる写真

マツノマダラカミキリ(20~30ミリメートル):左-オス,右-メス

福島県林業研究センター:提供

透明で細長いマツノザイセンチュウの拡大写真

マツノザイセンチュウ(1.0ミリメートル程度)

一般社団法人全国林業改良普及協会:提供

予防方法について

  • 樹幹注入:線虫の侵入・増殖を防ぐ薬剤を健康な松へ注入し松枯れを予防します。
  • 伐倒駆除:被害に遭った松を伐倒後、薬剤でマツノマダラカミキリの幼虫を駆除し、被害拡散を予防します。

被害に遭ってしまった場合

被害にあった松が健康な状態に戻ることはありません。また、被害木を処理せずにいると周囲の松林へと被害が拡大します。そのため、被害にあった松の処理について専門家を擁する造園業者、駆除業者等にご相談ください。

関連リンク

福島県ホームページ-森林病害虫防除

この記事に関するお問い合わせ先

農政部 農林整備課 林務係
福島市五老内町3番1号
電話番号:024-525-3729
ファックス:024-533-2725
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