農業者の高齢化や農業機械の普及に伴い、毎年多くの農作業事故が発生しています。農作業を行う際には、農業機械による事故や熱中症などに注意し、安全・安心な農作業を行いましょう。
春の農作業安全運動
福島県では、令和7年3月1日から令和7年5月31日まで春の農作業安全運動を実施しています。春の農繁期では農業機械の作業が増えることから、農作業事故が発生しやすい時期です。作業前の安全確認と事故防止対策を行い、安全な農作業を心がけましょう。また、春は体が暑さに慣れていないことから、熱中症の危険性が高まります。作業中は水分とミネラルの補給を心がけるなど、熱中症対策に努めましょう。詳しくは令和7年農作業安全運動推進チラシ(福島県ホームページ)をご参考ください。
令和6年に多発した農作業事故
福島県内において、農薬散布中のスピード・スプレイヤーによる死亡事故が2件発生しています。主な原因として、「1.樹木との接触」、「2.傾斜面での急ハンドルによる横転からの下敷き」となっており、特に注意が必要です。農業機械の事故防止のため、以下のことにお気をつけください。
農業機械を利用する際の注意点
- シートベルト・ヘルメットの着用、安全フレーム付きトラクターの利用
- 危険箇所での減速、危険箇所を避けた迂回ルートの設定
- 道路幅や曲がり角の草刈り、路肩の補強
- 乗降時は運転席側を見る姿勢でステップを踏む(はしご乗り、はしご降り)
- ゆとりをもった作業の段取りなど
農作業中の熱中症対策
年齢を重ねると暑さや水分不足に対する感覚機能が低下し、暑さに対する身体の調整機能も低下するため、高齢の方は特に注意が必要です。また、暑さの感じ方は人によって異なるため、自分の体調の変化に気をつけ、暑さの抵抗力に合わせて予防対策を万全にしましょう。
熱中症対策チェック
- 高温時や体調がすぐれないときは作業を避けましょう
- 単独作業は避けましょう
- 1人で作業を行うときは家族や周囲の人に伝えましょう
- 20分おきの休憩とこまめな水分・塩分補給をしましょう
- 防止やファン付き作業服などの暑熱対策グッズを活用しましょう
自動直進アシスト機能を有する農業機械等の使用にご注意ください
自動アシスト機能を有するトラクターでの作業中、運転手が走行中のトラクターを降車して走行させていた際に、トラクター又はトラクターがけん引する作業機にひかれて死亡する事故が全国で発生しています。
近年、自動直進アシスト機能を有する農業機械が急速に普及している今、事故防止のため以下のことにお気をつけください。
自動直進アシスト機能を有する農業機械等を使用する際の注意点
- 車両系農業機械の運転者は、自動直進アシスト機能の有無に関わらず、走行中に運転席を離席しないこと。(注意:農業機械の自動走行に関する安全性確保ガイドラインに即して製造されたロボット農機を除く。)
- 車両系農業機械を降車して作物等の確認を行う必要がある場合は、必ず車両を停止し、サイドブレーキを使用すること。また、傾斜地で停車を行う場合は、車止めを使用すること。
- 農業機械の調整や清掃を行う場合は、(2)に加え、エンジンを停止すること。