国内有数のコンサートホールを有し、多くの音楽家から愛される「ふくしん夢の音楽堂(福島市音楽堂)」に、初となるプロのオーケストラ「古関裕而のまち ふくしまチェンバー・オーケストラ」が、令和3年10月17日に創設されました。

音楽堂にはこれまでオーケストラが常設されたことがなく、ホールの規模にあったプロのオーケストラが創設されるのも初めてのことです。オーケストラの構成は、音楽堂の最大の特徴であるホールの響き(残響)にぴったりな小規模なチェンバー・オーケストラ(40名程度)として、芸術監督の三浦尚之さんにより、メンバーは若手を積極的に登用し、将来を担う一流演奏家の育成にも貢献していきます。
本市では、同楽団の創設を支援するため、「ふるさと納税型クラウドファンディング」を実施しました。
本市「ふるさと納税型クラウドファンディング」の結果は下記リンクをご覧ください。
ふくしん夢の音楽堂を拠点に活動する チェンバー・オーケストラの創設を支援したい!
「福島らしい」文化芸術を推進するため、「古関裕而のまち ふくしまチェンバー・オーケストラ」の公演にご来場いただき、活動を応援くださいますようよろしくお願いいたします!
定期公演
公演内容
「古関裕而のまち ふくしまチェンバー・オーケストラ」2025公演ラインナップ (PDFファイル: 1.7MB)
お問い合わせ・チケット購入
公演内容に関すること、チケット購入につきましては ふくしん夢の音楽堂 電話:024-531-6221 にお問い合わせください。
サポーターズ・クラブ
令和4年9月18日、市民の力で音楽のまちを盛り上げようと、ふくしん夢の音楽堂内に事務局を置く古関裕而のまち「ふくしまチェンバー・オーケストラ」サポーターズ・クラブが設立されました。
入会すると、オリジナル会員証の発行や、公演の開催情報の優先告知、公演チケットの割引・先行予約、会員限定イベントへの参加、招待券プレゼント(プレミア会員以上)などの特典を受けることができます。
「古関裕而のまちふくしまチェンバー・オーケストラ」サポーターズ・クラブ会員募集チラシ (PDFファイル: 3.7MB)
ぜひご入会いただき、継続的な活動をご支援ください。
同クラブの最新の情報は、フェイスブックをご覧ください。

古関裕而のまち「ふくしまチェンバー・オーケストラ」芸術監督 三浦尚之さん

photo:Yuhka Miura
福島市出身。東京藝術大学附属高等学校及び大学卒業。
1964年5月東京文化会館小ホールにて、日本史上で二人目のコントラバスソロリサイタルを開催。同年7月渡辺暁雄指揮日本フィルハーモニー交響楽団と日本人として最初のコントラバス協奏曲を演奏(フジテレビネットワークより全国へ放送される)。1966年フルブライト奨学生としてニューヨークへ渡米。ジュリアード音楽院博士課程にて学ぶ。ニューヨーク・フィルハーモニー補助員、メトロポリタン・オペラ・オーケストラ準団員、ニューヨーク・シティ・オペラ・オーケストラ正団員として活動。1975年ミュージック・フロム・ジャパン社を創設。日本の現代音楽をニューヨークを中心に世界各地へ精力的に紹介。1996年福島学院短期大学学長就任(2001年3月まで※現福島学院大学)。
現在、ミュージック・フロム・ジャパン理事長を兼務。
演奏者へのインタビュー
ご出演いただく方々にインタビューをしました。福島への熱い思いなどをお伝えします!
伊藤美紀さん(ヴァイオリニスト)

(質問)福島とのかかわりは?
(回答)福島市に生まれ、三河台小、岳陽中、県立福島女子高(現・橘)を卒業しました。音大卒業後は山形交響楽団の団員として福島県内各地でもたくさん演奏させていただき、退団後も地域の音楽会、福島国体記念演奏会等、度々福島で演奏させていただいています。
現在の住まいは横浜ですが、両親、弟夫婦は変わらず福島市内におります。
(質問)音楽家を目指したきっかけは?
(回答)2才頃からピアノを習っていましたが、ある時、母の知り合いからの勧めでヴァイオリンを習い始め、FTVジュニアオーケストラ入団。様々な楽器が織りなすオーケストラの音色、音楽に強く魅了されました。福島女子高でもオーケストラ部に所属し、当時のオーケストラ部の顧問で指導者、チェリストの故佐藤修先生やお仲間の演奏家方々にあこがれて、音楽の道を目指すようになりました。
ただ、音楽大学に進学したいと両親になかなか言い出せず、毎日福女の練習室に籠もって弾いていた私を見かねて、担任の先生と音楽の先生が両親を説得して下さり、音楽の道へ進む事が決まりました。運命の扉が開いた瞬間でした。
(質問)福島市のために頑張りたいこと
(回答)私は音大卒業後の進路はオーケストラと決めていましたが、できれば福島に帰りたい。でも、これほど音楽が盛んな故郷福島にはプロのオーケストラがなく、山形交響楽団に入れていただきました。現在はフリー奏者ですが、時を経て2021年、古関裕而のまち「ふくしまチェンバー・オーケストラ」が福島市によって創設され、メンバーとして弾かせていただけます事を心から嬉しく有り難く思っています。
福島市出身、あるいは福島にゆかりあるプロ奏者で編成される稀有な我が街のオーケストラ!このオーケストラが広く福島市民に認知され、愛され、福島の音楽シーンを彩る楽団となりますよう、心して弾かせていただきたいと思います。
福島市始めご尽力下さる芸術監督の三浦尚之先生、サポーターズクラブの皆様、音楽堂でいつも温かく迎えて下さりステージを共に作る職員さん方々へ心から感謝。心に響く音楽、素敵な感動をお客様へお届けできますよう頑張ります。
(質問)福島市民へのメッセージ
(回答)信夫山の桜、吾妻山の紅葉、桃源郷と評される花見山…。盆地の夏はうんと暑く、冬の吾妻おろしの風は身が凍るほど冷たく厳しいけれど、四季折々に美しい福島。
大震災の復興途上でもある福島。
遡れば、自然災害や戦いの歴史深く…。
その福島にゆかりのある私達が紡ぐ音楽をぜひお聴きください。音楽には心を癒す力、励ます力があります。
心よりお待ちいたしております。
プロフィール
田口厚子さん(ヴィオラ奏者)

(質問)福島とのかかわりは?
(回答)出身は県南の白河市ですが、母方の祖父母の家が福島市にありました。
夏休みや冬休みには祖父母の家で過ごすのが常でした。特にお正月の初売りが楽しみでしたね。
(質問)音楽家を目指したきっかけは?
(回答)幼少の頃に趣味でピアノを弾く母の影響を受けてピアノを始めました。その後、小学校の器楽クラブでヴィオラと出会い、オーケストラとヴィオラの魅力にどっぷりハマってしまいました。小学校と中学校の部活動でオーケストラができたことは本当に幸運でした。友達と奏でる音楽は本当に楽しかったですし、たくさんの名曲に触れる事ができました。当時ヴィオラを専門的に教えてくださる先生が近くにはいなかったので、ヴィオラの曲を、ヴィオラをもっと知りたいと思うようになったのがきっかけです。
(質問)福島市のために頑張りたいこと
(回答)大人になり、福島という土地がとても誇りに思える自分の核のように感じるようになりました。それに、車を運転するようになってからは福島市のいろいろな場所に出かける事が出来るようになり、改めて福島の歴史や自然を満喫しています。様々な活動を通して福島の魅力を多くの人に伝えたり、音楽をとおして福島の人達の心が豊かになるお手伝いができたらと思っています。
(質問)福島市民へのメッセージ
(回答)古関裕而が生まれ育った福島市。古関裕而は世界に誇れる大作曲家です。彼の曲を知らない日本人はいないと言っても過言ではありません。それに音楽堂という素晴らしいホールもあります!私たちふくしま・チェンバーオーケストラは市民の皆さんの心に届く音楽を奏でると同時に、県の内外にも福島市が文化的にも大変活気溢れる街であることをアピールしたいと思っています。音楽は「人」そのものが表現される、面白くも、私たち演奏者にとっては恐ろしくもある芸術です。純粋にメロディーを楽しむのも良し、音楽から、弾きっぷりから人間性を想像するも良し、おしゃれして場を楽しむのも、気軽にふらっと立ち寄ってみるのも良いと思います。この先私たちの音楽が皆様の支えになれるよう活動をして参りますので、ぜひ生の音を聴きに、会いにいらして下さい!サポーターズクラブの皆様をはじめ、いつも活動を応援してくださる皆様、ありがとうございます。
プロフィール
ストリングスユニット「S電話LA(ステラ)」のメンバーとしてアルバム「handsome strings」でキングレコードよりメジャーデビュー、その後3枚のアルバムをリリース。現在はストリングスユニット「GRANdNOIR(グランノワール)」メンバーとして3枚のアルバムリリースやライブ活動など精力的に活動する傍ら、国内外のアーティストのバックストリングスとしてライブ、TV、MV出演、レコーディング参加等多数。その他オーケストラや室内楽奏者として多方面で活動を行う。全国高校オーケストラ連盟サマークリニック常任講師を経て、中学、高等学校のオーケストラのコーチ等、後進の指導にも積極的にあたっている。ヴィオラを磯良男、J.ウェーバーの各氏に、室内楽を磯良男、菅原英洋、西田博の各氏に師事。
本多啓佑さん(オーボエ奏者)

©大窪道治
(質問)福島とのかかわりは?
(回答)6歳まで福島市に、15歳まで郡山市に住んでいました。
特に幼少の頃は近所の土手で虫を採ったりあづま総合運動公園のアスレチックで遊んだりと、今でも懐かしい思い出として残っています。
(質問)音楽家を目指したきっかけは?
(回答)小学生から音楽教室に通いだして音楽の魅力にはまったのが最初のきっかけでした。グループレッスンで一緒に歌ったり弾いたりする時間が毎週楽しみだったのを覚えています。でもまだ当時は音楽関係の仕事に就けたらと漠然と思っているだけでした。
中学生になると部活で管弦楽部に入りオーボエと出会います。将来の事をだんだん考える上で、頭も良くない上に音楽以外の興味もさほど無かった私はオーボエで音楽高校、音大へと進みました。大学では教職も取り先生と音楽家どちらになるか迷っていましたが、自分には音楽の方が少しは向いているだろうと思い至り、大学院ではオーケストラに入るためのレッスンを受け、留学先では様々な団体や音楽家の演奏を毎日の様に聴いてきました。
(質問)福島市のために頑張りたいこと
(回答)ありがたいことに、今まで節目節目での人との出会いにとても恵まれてきたと感じています。
今度は、自分自身が誰かの役に立つことができるように、今までの恩返しをしていきたいです。
(質問)福島市民へのメッセージ
(回答)演奏会でお会いしましょう!
今や音楽を聴く事はCDだけでなく配信サービスなど多種多様となりました。しかし、スピーカーを通さない生で聞く音楽は全く違います!
会場、座る場所や気候などでも聴こえ方が変わりますし、数十人が集まったオーケストラが一斉に出す大音量から空気がわずかに振動するほどの弱音は耳だけでなく全身で感じることができると思います。響きの豊かな福島市音楽堂へ是非お越しください。もう一度言います、演奏会でお会いしましょう!
プロフィール
藝大在学時より木管五重奏団アンサンブル・ミクストのメンバーとして活動し、これまでにCD「ミクスト・ノート」、「ファンタジー」、「ピーターとおおかみ」をリリース。BSプレミアム「クラシック倶楽部」、NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」「吹奏楽の響き」への出演や各地の音楽祭に参加している。
現在東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団首席オーボエ奏者、アンサンブル・ミクストメンバー、洗足学園音楽大学非常勤講師。
佐藤千明さん(ホルン奏者)

(質問)福島とのかかわりは?
(回答)福島市で生まれ育ちました。
現在は福島には住んでおりませんが、演奏や指導で福島を訪れるかたちで微力ではありますが、関わりを持たせていただいております。
(質問)音楽家を目指したきっかけは?
(回答)大学在学中に、小澤征爾音楽塾のオーディションに合格したことがきっかけでした。
そこで初めて、世界各国から集まったハイレベルな音楽家が織りなす、パワフルなオーケストラの演奏を聴き、衝撃を受けました。
そして国内外の同世代の音楽家たちとの交流・演奏を経てオーケストラプレイヤーを目指すことを決意しました。
(質問)福島市のために頑張りたいこと
(回答)福島市に住む、子どもから大人まで沢山の方々に、寄り添える音楽を届けること。
そして福島市の芸術文化がより発展していけるお手伝いが出来たら嬉しいです。
福島市は自然も豊かで、人も温かく優しい街です。
古関裕而のまち・福島市らしい音楽を奏でるオーケストラとして
この先何十年、何百年と根付いていけるように、少しでも力になれればと思います。
(質問)福島市民へのメッセージ
(回答)ふくしまチェンバーオーケストラは、創設から5年が経ち有難い事に沢山の方々のお力添えもあり演奏レベルは勿論ですが、楽団としても年々成長を続けております。
クラシック音楽は、敷居が高いと思われがちですが気軽に、休日にふらっとお出かけするようにふくしん夢の音楽堂へ足を運んでいただけると嬉しいです!
私たちも誠心誠意、心を込めて演奏いたします。
プロフィール
(回答)福島市出身。福島県立福島南高等学校 国際文化科卒業。
桐朋学園芸術短期大学卒業、同大学専攻科修了。
サイトウキネンフェスティバル2014に小澤征爾音楽塾オーケストラで参加。
ホルンを大野晃平、吉永雅人の各氏に師事。
在学中にStefan de Leval Jezierski氏のマスタークラスを受講。
渡独し、Samuel Seidenberg、Felix Klieser氏のレッスンを受ける。
現在はフリーランス奏者として、国内オーケストラでの客演、スタジオレコーディング等の演奏活動のほかに中高生へのレッスン等、後進の指導にもあたる。
2015年より桐朋学園大学 管楽器嘱託演奏員、桐朋学園芸術短期大学 演奏要員。
佐藤秀徳さん(トランペット奏者)

(質問)福島とのかかわりは?
(回答)郡山市出身で、高校生まで過ごしました。
(質問)音楽家を目指したきっかけは?
(回答)トランペットに出会ったこと。世界の見え方がガラッと変わったのを覚えています。
(質問)福島市のために頑張りたいこと
(回答)故郷で演奏できることは特別な喜びです。ここで音楽の楽しさ、素晴らしさを教えてもらいました。もし福島のみなさんのお役に立てるとすれば、演奏でこのことをお伝えできるかもしれないということでしょうか。音楽の楽しみ方には正解はありません。そしてどのように感じるかも常に変化するものです。終わりのない音楽の旅をみなさんとご一緒できたらうれしいなと思っています。
(質問)福島市民へのメッセージ
(回答)今、いろいろなフィールドで演奏したり曲を書いたりする中で、あらためてオーケストラの魅力、作曲家の驚異的な能力と偉大さに気付かされています。精密な設計図から生まれる世界は、奏者一人一人の色で描かれる唯一無二の創造物です。福島が世界に誇るコンサートホール、ふくしん夢の音楽堂で、ぜひその響きを体感してください。福島市そして福島チェンバーオーケストラにはたくさんの煌めく要素が詰まっています。
プロフィール
ソロからオーケストラ、レコーディングなど様々なシーンで演奏しつつ、近年はフリューゲルホルンプレイヤーとして、自身のオリジナル曲などを中心にライブ活動を本格的に開始し、その独特な音世界が注目されている。
ALM RECORDSより「Viaggio」「The angry moon」の2枚のアルバムをリリース、ジャンルを超えて各方面から高い評価を得た。
東京藝術大学在学中から作曲家本田祐也率いるチャンチキトルネエド(2013年活動休止)に参加、多くのライブパフォーマンスを行う。2013年NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のレコーディングをはじめ、数々の作品に関わっている。
Theater Orchestra Tokyo首席奏者。横浜シンフォニエッタ、大友良英スペシャルビッグバンドメンバー。アンサンブル・ノマドレギュラーゲスト。