【開催報告】令和8年度福島市歴史人材養成講座(第4回)「明治初年に来福した横濱居留英吉利(イギリス)国人 「フープル」」
・講 師 小松賢司氏(福島大学人間発達文化学類教授)
・開催日時 令和8年8月1日(土曜日) 13:30~15:30
・参加人数 50名(歴史人材養成講座、公開講座 受講者等)
県北地方の養蚕業は、江戸時代に発達し、明治時代からも輸出の大切な産業として日本の経済を支えました。
このような養蚕業が盛んな県北地方に、1872(明治5)年、横濱居留の英国商人フープルが生糸の買い付けのためにきて、騒動に発展した事件がありました。
当時の条約では、外国商人が産地で生糸を仕入れる行為は禁じられており、違法な取引をしているという疑いをかけられました。そのため、福島県当局によって身柄を取り押さえられ、所持していた資金2万円も押収される事態となりました。
この逮捕と所持金の没収は、後に英国との間で外交・司法上の問題として扱われ、外務省の記録にも残る大きな出来事となりました。
このような騒動を、史料に基づいて小松賢司氏に解説していただきました。受講者の皆さんは、この史料の説明に興味深く聞き入っていました。

講師の小松賢司氏

講座終了後、数人の受講者の方々から講座内容について質問があり、関心の高さがうかがえました。
【開催報告】 令和8年度福島市歴史人材養成講座(第3回) 「福島の縄文文化・じょーもぴあ宮畑見学」
令和8年7月11日(土曜日)、福島市歴史人材養成講座(第3回)「福島の縄文文化・じょーもぴあ宮畑見学」を開催しました。
じょーもぴあ宮畑は、縄文時代中期から晩期までの約2,000年間にわたる、縄文時代の人々の生活を現在に伝える遺跡である「国史跡宮畑遺跡」を整備した公園で、平成27年8月8日に全面開園しました。
今回の講座は、2部構成で実施しました。第1部は「福島の縄文文化」の講話で、講師の堀江 格さん(じょーもぴあ宮畑の職員)は、日頃から市民の方々や小・中学生に福島の縄文時代や宮畑遺跡について講話をされているので、説明がたいへん分かりやすく、受講者の方々も容易に理解することができました。
第2部はじょーもぴあ宮畑の屋内・屋外の施設見学で、受講者の方々は講師の堀江 格さんの説明に熱心に聞き入っており、多くの質問が出されました。
座学のみならず、施設見学も加わったことにより、受講者の方々の縄文文化に対する理解も深まったようです。
このホームページでは、その施設見学の様子の一部を紹介します。
◎「福島の縄文文化・じょーもぴあ宮畑見学」の日時等
1 日 時
令和8年7月11日(土曜日) 13:30~15:30
2 受講者
14名
3 講演・施設見学の様子(一部)
ア 「福島の縄文文化」の講演

第1部の「福島の縄文文化」の講演です。
講師は、じょーもぴあ宮畑の堀江 格 さんです。
堀江さんは、市内すべての小学校の児童を対象として福島の縄文時代や宮畑遺跡について講話をされているので、説明がたいへんわかりやすく、受講者の皆さんも容易に理解できたようでした。
イ 屋外の施設見学

続いて、屋外の施設見学です。じょーもぴあ宮畑の敷地は、現在も地下に遺跡が埋蔵されているということです。写真は、縄文人が食した木の実がなっている木々の説明を受けているところです。

縄文時代中期の竪穴住居(復元)です。ひと家族(4~5人)が暮らしていました。実際に建物の中に入らせていただき、中の広さを体感させてもらいました。受講者の皆さん(14名)が入れるくらいの広さでした。

1号掘立柱建物です。幼児のお墓との位置関係から、幼児をあの世に送るまつりに使われた建物と考えられます。宮畑遺跡で最大の柱を持つ、発見された建物群のシンボル的な建物です。

現在は、じょーもぴあ宮畑から西のかなり離れたところを阿武隈川が流れていますが、縄文時代は、写真のすぐ前方の段差のあるところを流れていました。昔は、河川に堤防がなく、大雨などで流路が変わりました。

露出展示棟では、3,500年前に祭りに使われた大量の縄文土器が見つかった場所を、発掘調査そのままの状況で展示しています。縄文時代に生きた人たちの息づかいを感じることのできる展示です。受講者の皆さんは、たくさんの土器片が地中にあった様子に驚いていました。

屋内の施設での見学では、縄文時代の生活の様子を春・夏・秋・冬の季節ごとに説明していただきました。また、漆が縄文時代において使われていた様子についても遺物をもとに説明していただきました。

屋内の展示施設は、宮畑遺跡で見つかった縄文土器や石器などを使って、縄文時代の四季の暮らしや文化などをわかりやすく伝える展示のほか、飯坂町東湯野で出土した「しゃがむ土偶」(国重要文化財)も展示してあります。
【開催報告】 令和8年度福島市歴史人材養成講座 開講式 発掘でわかった「福島の歴史と文化」
令和8年5月16日(土曜日)、福島市歴史人材養成講座 開講式を開催しました。
この講座は、民家園、じょーもぴあ宮畑などの施設や市内各地域の歴史団体などで文化財の保護や啓発を行うことのできる人材を養成することを目的としており、今年度は、令和9年2月までの計10回の連続講座を申込のあった15名の受講者の皆様に受講していただくことになりました。
開講式に続き、受講者の皆様には、第1回目の講座「福島の歴史と文化」を受講していただきました。講師は、文化振興課職員の新井達哉(主任主査兼文化財保護活用係長)です。福島市における旧石器時代から第二次世界大戦前後の歴史の概説を、主に発掘の見地から、解説しました。
◎福島市歴史人材養成講座 開講式、第1回「福島の歴史と文化」の日時等
1 日 時 令和8年5月16日(土曜日) 13:30~15:30
2 会 場 福島市市民センター313講義室
3 受講者 15名(出席14名、欠席 1名)
◎令和8年度福島市歴史人材養成講座の日程(予定)


受講者の皆様の自己紹介からスタート。
「退職を機に、あたらためて福島の歴史を学んでみたい」「民家園でボランティアをしているが、より福島の歴史について理解を深めたい」など、さまざまな受講動機がありました。

初回の講座は、市内の発掘調査の画像や成果を基にした、福島市の歴史の概説です。受講者の皆様は「日常生活で馴染みのある場所が遺跡だと思わなかった」と驚いていました。
今回の講座で、福島市の歴史を旧石器時代から太平洋戦争の頃まで広く理解し、次回以降、本市の特徴的な歴史などを学んでいきます。