1.糖尿病とは
インスリンの働きが十分でないため血糖をうまく細胞に取り込めなくなり、血糖値が普段より高くなっている状態のことです。人それぞれ原因や重症度は異なりますので、健診を受けて自分の血糖値を確認しましょう。
1型糖尿病
インスリンを出す膵臓の細胞が壊れ、インスリンが足りなくなることで血糖値が上がります。肥満とは関係なく、発症年齢は小児~思春期が多いですが、中高年でも発症することがあります。
2型糖尿病
インスリンの量が足りないことや、インスリンが効きにくくなることで血糖値が上がります。原因として、遺伝因子に加え、過食(高脂肪食)、運動不足、肥満などの環境的な影響があるといわれています。発症年齢は40歳以上に多いですが、若年発症も増加しています。
2.定期的な健診の受診が大切!
2型糖尿病の初期段階などは、症状がないことが多いです。血糖値が高い状態が続き、眼や腎臓の合併症が進行してから糖尿病と診断されることがあります。早期に糖尿病を見つけ、合併症が進行する前に治療を開始することが重要になります。
のどが渇く、疲れやすい、体重が減るなどの症状は、かなり血糖値が高くならないと出ません。心当たりがある場合は、すぐに受診しましょう。
1年に1回健診を受け、血糖値や体重、血圧などを定期的に測定することで、自分のリスクを知り、早めの対策ができます。健診結果が保健指導レベルになった場合は、指導を受けて2型糖尿病の発症を予防しましょう。
3.食事・運動・体重管理・禁煙がポイント!
2型糖尿病の予防には、生活習慣の改善が大切です。生活習慣の他に、体質などの要因も影響することがあります。また、1型糖尿病は、生活習慣に関係なく発症します。
1.バランスの取れた食事
主食、主菜、副菜をそろえ、1日3食規則正しく摂りましょう。
ゆっくりよく噛んで、腹八分目とし、食品の種類を多く摂りましょう。
食物繊維を多く含む食品(野菜、海藻、きのこなど)を摂りましょう。
2.適度な運動
有酸素運動(歩行、ジョギング、水泳など)は、週150分を目標に、少なくとも週3回行いましょう。
レジスタンス運動(腹筋、ダンベル、スクワットなど)は、週に2~3回行いましょう。
一気に始めるのではなく、少しずつ増やしていきましょう。
また、日常の生活の中で体を動かす機会を増やしましょう。
3.体重管理
肥満を解消し、健康的な体重を目指しましょう。
4.禁煙
たばこを吸う人は、2型糖尿病に1.4倍かかりやすいといわれています。たばこは、血糖の低下を妨げたり、インスリンの働きを悪くしたりします。
4.治療されているかたへ

糖尿病になったら、合併症にならないようにしっかりと治療しましょう。
運動・食事に気をつけて生活しましょう。
医師から薬が処方されたら、飲み忘れや自己中断がないようにしましょう。
5.合併症
慢性合併症

血糖値が高い状態が続くことで、全身の血管が傷つき、もろくなってしまいます。
きちんと治療をしていれば、最小限にすることができます。
すでに合併症が出ていても、悪化しないように食い止めたり、他の合併症がでないよう、正しい治療を受けましょう。
6.市内糖尿病専門医療機関
| うめつLS内科クリニック | 松浪町 | 536-5225 |
| くどう内科・糖尿病クリニック | 大森 | 563-1061 |
| たに内科・糖尿病内科クリニック | 天神町 | 572-5736 |
| 待井内科糖尿病内科クリニック | 南中央 | 533-5578 |
| むらおか内科・糖尿病内科・耳鼻咽喉科クリニック | 松川町 | 567-2244 |
| 済生会福島総合病院(内科【糖尿病・内分泌科】) | 大森 | 544-5171 |
| 大原綜合病院(糖尿病内科) | 上町 | 526-0300 |
| 福島西部病院(糖尿病科・内分泌代謝内科) | 東中央 | 533-2121 |
| 福島赤十字病院(糖尿病代謝内科) | 八島町 | 534-6101 |
| 福島県立医科大学 糖尿病内分泌代謝内科学講座 | 光が丘 | 547-1047 |
診療曜日、受付時間、事前予約等については、各医療機関にご確認ください。
紹介状が必要な病院もありますので、ご注意ください。
7.福島市の取組
行政・保健機関・医療機関で連携し、福島市生活習慣病重症化重症化予防プログラム(PDFファイル:5.7MB)を策定しています。
8.参考文献・関連リンク
・日本糖尿病学会 編・著:糖尿病治療ガイド2024,文光堂,2024