麻しん(はしか)とは
麻しんウイルスによって引き起こされる感染症です。感染力が非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症すると言われています。海外から帰国後に発症し、国内で感染が広がった事例が報告されています。今後も、輸入症例や国内における感染拡大事例が増加すると懸念されています。
感染経路
空気中を浮遊しているウイルスを吸い込むことで起こる「空気感染」、咳などで出た飛沫を吸い込んだり、飛沫が目や鼻等の粘膜に付着することで起こる「飛沫感染」、ウイルスが付着した手で口や鼻、目に触れることで起こる「接触感染」です。
症状
感染すると多くは10~12日後に発熱、咳、目の充血などの症状が出現します。2~3日熱が続いた後、39度以上の高熱と赤い小さな発疹が出現します。
また、肺炎や中耳炎、脳炎等を合併する可能性があり、重症化すると死亡することもあります。
予防のポイント
手洗い、マスクのみで予防はできません。予防接種が唯一有効な予防方法です。2回の接種でより強い免疫を獲得することができます。
予防接種法により定期予防接種が行われています。
海外へ行く予定のあるかた、帰国したかた
- 渡航前に、渡航先でどんな感染症が流行しているか確認しましょう。
- 渡航前に、母子健康手帳で予防接種歴を確認しましょう。受けていない場合は、予防接種を検討しましょう。
- 帰国後約2週間程度は健康状態に注意しましょう。
- 帰国後に体調不良になった場合は、医療機関に海外渡航歴があることを伝えたうえで受診しましょう。
麻しんかも…?と思ったら
- 医療機関へ事前に電話をし、医療機関の指示に従い受診してください。
- 医療機関を受診する際は、公共交通機関の利用は控えてください。
医療機関の皆さまへ
感染症法において、5類感染症に定められています。
麻しんと診断した場合は、診断した医師により「直ちに」最寄りの保健所へ届出を提出してください。
麻しん風しん発生時の対応について(医療機関向け) (PDFファイル: 344.1KB)
麻しんを疑った際の対応(国立健康危機管理研究機構ホームページ)
麻しん(はしか)に関するQ&A
他の人に感染させる期間はどのぐらいですか?
- 発症(37度5分以上の発熱、またはカタル症状のいずれか) 1日前から解熱後3日間(カタル症状とは、咳、鼻汁、結膜充血等を指します。)
- 発熱が不明瞭な場合は、発疹出現4日前から出現後4日間
これらの感染可能期間が経過するまで、症状が軽減しても、公共交通機関の利用を控え、不必要な外出や不特定多数のかたとの接触を避けるようにしましょう。
(学校保健安全法では、解熱後3日を経過するまで出席停止とされています。)
同居者を含む接触者は、接触後21日間の健康観察をお願いします。発熱や発疹などの症状が出現した場合には外出を控え、必ず事前に医療機関に連絡し、麻しん患者との接触歴があることを伝えてから、医療機関の指示に従って受診してください。受診の際は、公共交通機関の利用はお控えください。
消毒や洗濯はどのようにしたらよいでしょうか?
麻しんウイルスは空気中や環境表面では生存時間が短く、2時間以下とされています。
- 患者さんが触れたところや多くの人が触れる場所は、アルコールや界面活性剤入り洗剤での拭き取りをすれば大丈夫です。
- 洗濯については、通常通りの家庭用洗剤を使用すれば、ウイルスは不活化されるため、問題ありません。
患者が自宅で療養になりました。どのように対応すればよいでしょうか?
患者さんは、個室で過ごしていただくようお願いします。看病するかたは、可能であれば麻しんに罹患したことがあるかた、または予防接種を2回受けたことが確認できるかたが望ましいです。
確認が難しい場合も、看病されるかたは可能な限り限定してください。また、換気は1時間に2回程度行い、できるだけ2方向の窓を開けて、外気と室内の空気を入れ替えるようにします。その際は、必ずマスクを着用するようお願いします。
予防接種は、1回では効果はありませんか?
麻しんワクチンは、1回の接種で約95%のかたが麻しんウイルスに対する免疫を獲得できますが、1回だけでは十分な抗体が作られない場合もあります。そのため、2回の接種により確実かつ十分な免疫を獲得し、ウイルスを早期に抑えこむことで発症を防いだり(発症予防)、万が一麻しんにかかった場合でも、症状の軽減や、発熱、肺炎や脳炎などの重い合併症のリスクを低下することができます(重症化予防)。
また、周囲の方への感染拡大、いわゆる二次感染のリスクを下げることもできます。
このような理由から、ワクチンは確実に2回接種することが非常に重要です。
妊娠しているのですが、麻しんの流行が心配です。どうしたらよいでしょうか?
妊娠中に麻しんにかかると流産や早産を起こす可能性があります。
妊娠前であれば、未接種・未罹患の場合は、ワクチンの接種を積極的に検討してください。すでに妊娠している場合は、ワクチンが接種できないため、麻しん流行時には外出を避け、人ごみに近づかないようにするなど、感染防止への注意が必要です。
また、麻しん流行時に、麻しんにかかる可能性の高い同居者(例:麻しんに感染したことがなく、麻しんワクチンの2回接種が明らかでない人で、患者と同一空間で過ごす可能性が高い人)などがいる場合は、ワクチン接種等の対応について、かかりつけの医師にご相談ください。
麻しん(はしか)と診断された方へ (PDFファイル: 416.0KB)
麻しん(はしか)患者と接触された方へ (PDFファイル: 314.3KB)
関連リンク
感染症情報提供サイト(国立健康危機管理研究機構ホームページ)
関連画像
