麻しん(はしか)とは
麻しんウイルスによって引き起こされる感染症です。感染力は非常に強く、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症すると言われています。海外から帰国後に発症し、国内で感染が広がった事例が報告されています。今後も、輸入症例や国内における感染拡大事例が増加すると懸念されています。
感染経路
空気中を浮遊しているウイルスを吸い込むことで起こる「空気感染」、咳などで出た飛沫を吸い込んだり、飛沫が目や鼻等の粘膜に付着することで起こる「飛沫感染」、ウイルスのついた物や食べ物を介して起こる「接触感染」です。
症状
感染すると10~12日後に発熱、咳、鼻水などの風邪症状が出現します。2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。
また、肺炎や中耳炎、脳炎等を合併する可能性があり、重症化すると死亡することもあります。
予防のポイント
予防接種が唯一有効な予防方法です。2回の接種により99%以上が免疫を獲得できるといわれています。手洗い、マスクのみで予防はできません。
予防接種法により定期予防接種が行われています。
海外へ行く予定のあるかた、帰国したかた
- 渡航前に、渡航先でどんな感染症が流行しているか確認しましょう。
- 渡航前に、母子健康手帳で予防接種歴を確認しましょう。受けていない場合は、予防接種を検討しましょう。
- 帰国後約2週間程度は健康状態に注意しましょう。
- 帰国後に体調不良になった場合は、医療機関に海外渡航歴があることを伝えたうえで受診しましょう。
麻しんかも…?と思ったら
- 医療機関へ事前に電話をし、医療機関の指示に従い受診してください。
- 医療機関を受診する際は、可能な限り公共交通機関の使用を避けてください。
医療機関の皆さまへ
感染症法において、5類感染症に定められています。
麻しんと診断した場合は、診断した医師により「直ちに」最寄りの保健所へ届出を提出してください。
麻しん風しん発生時の対応について(医療機関向け) (PDFファイル: 344.1KB)
医師による麻疹届け出ガイドライン第五版(国立健康危機管理研究機構ホームページ)
医療機関での麻疹対応ガイドライン第七版(厚生労働省ホームページ)
関連リンク
感染症情報提供サイト(国立健康危機管理研究機構ホームページ)
関連画像
