自家発電設備の点検方法が改正されました
消防用設備等の非常電源(自家発電設備)については、負荷運転実施の際、商用電源を停電させなければ実負荷による点検ができない場合や、屋上や地階など自家発電設備が設置されている場所によっては、疑似負荷装置の配置が困難となり、装置を利用した点検ができない場合がありました。
これらの問題を解消するために、従来の点検方法のあり方が科学的に検証され、改正が行われました。
改正のポイントは大きく分けて4つあります。
- 負荷運転に代えて行うことができる点検方法として、内部観察等を追加
- 負荷運転および内部観察等の点検周期を6年に1回に延長(運転性能の維持に係る予防的な保全策が講じられている場合)
- 原動機にガスタービンを用いる自家発電設備の運転性能点検は不要
- 換気性能点検は負荷運転時ではなく、無負荷運転時に実施するように変更
詳しくは、下記のリーフレットをご覧ください。

自家発電設備点検の改正に関するリーフレット (PDFファイル: 337.0KB)
内部観察等について
内部観察等とは、以下の項目を確認することをいいます。
- 過給機コンプレッサー翼およびタービン翼並びに排気管等の内部観察
- 燃料噴射弁等の動作確認
- シリンダ摺動面の内部観察
- 潤滑油の成分分析
- 冷却水の成分分析
内部観察等とは?(詳細は下記ファイルをご覧ください。)
予防的な保全策について
予防的な保全策とは、不具合を予防する保全策として下記のような確認・交換等を行うことをいいます。
- 予熱栓、点火栓、冷却水ヒーター、潤滑油プライミングポンプがそれぞれ設けられている場合は、1年ごとに確認が必要
- 潤滑油、冷却水、燃料フィルター、潤滑油フィルター、ファン駆動用Vベルト、冷却水用等のゴムホース、パーツごとに用いられるシール材、始動用の蓄電池等については、メーカーが指定する推奨交換年内に交換が必要
予防的な保全策とは?(詳細は下記ファイルをご覧ください。)
予防的な保全策の実施状況については消防庁で例示されている記録表がありますのでこちらを参考としてください。
予防的保全策記録表(例) (Wordファイル: 84.5KB)
予防的保全策記録表(記載例) (Wordファイル: 222.0KB)
自家発電設備の点検(負荷運転)の営業活動における不適切な情報にご注意
最近、一部の民間事業者のホームページ、営業活動等において、自家発電設備の負荷運転に関して不適切な情報を発信している事例が見受けられますので、ご注意ください。
詳しくは、下記のリーフレットをご覧ください。
