田んぼダムの概要
田んぼダムとは、水田が持つ「貯留機能」を活用し、大雨時に一時的に水を貯め、緩やかに排水することで、排水路や河川の急激な水位上昇を抑制し、河川流域における農地や市街地の洪水被害の軽減を図る取組みの事です。

田んぼダムの仕組み
落水桝で排水を行っている場合、通常の排水口径150ミリメートルに対して、口径を50ミリメートル程度に縮小した調整板を落水桝内に設置することで、水田からの排水量を抑制します。水田の水管理は落水桝前面の堰板で行います。

その他の仕組み
田んぼダムは、水田の排水方法に応じて様々な方法で取組むことができます。詳しくは、以下の添付ファイルをご覧ください。
田んぼダムの取組み方法 (PDFファイル: 204.4KB)
令和4年度田んぼダム機能検証事業
福島市では、大雨時に田んぼダムが排水路への雨水流出を抑制する効果を検証し、今後の取組み拡大を図るため、令和4年度に「田んぼダム機能検証事業」を実施しました。実施区域や検証結果については以下の添付ファイルをご覧ください。
令和4年度田んぼダム機能検証事業 (PDFファイル: 627.5KB)
令和5年度田んぼダム事業
「令和4年度田んぼダム機能検証事業」において、田んぼダムの有効性が確認されたため、浸水被害軽減対策として区域を拡大し、令和5年度より本格的な取組みを開始します。また、昨年度に引き続き排水路の水位計測による機能検証を行い、データを集積してまいります。事業実施区域は、以下の添付ファイルをご覧ください。
令和5年度田んぼダム事業実施位置図 (PDFファイル: 357.7KB)
田んぼダム用排水桝を設置しました
福島市では、令和4年に引き続き立板式の「軽量落水桝」を田んぼダムの取組みに採用しています。

多面的機能支払交付金の活用
田んぼダムは多面的機能支払交付金(注釈1)において、地域の防災活動の一環として取組むことができます。また、取組対象面積等の条件を満たすと、交付金の加算措置を受けることができます。
- 取組事例…畦畔の補強、田んぼダム用装置の設置、田んぼダムの維持管理、広報活動等
- 加算条件…資源向上支払(共同)交付金の対象農用地のうち、水田面積全体の5割以上で田んぼダムに取組む。
- 加算対象…資源向上支払(共同)交付金の対象農用地のうち、水田面積全体。
- 加算単価…田10アールあたり最大400円(注釈2)
- (注釈1) 多面的機能支払交付金については、多面的機能支払交付金の概要をご覧ください。
- (注釈2) 資源向上支払(共同)交付金に5年以上取組んでいる組織の場合、加算単価は田10アールあたり300円となります。
外部リンク
田んぼダムを実施した場合のシュミレーション結果や田んぼダムの取組みに関する農業者向けマニュアルは福島県ホームページからご覧いただけます。
田んぼダムを含む流域治水への取組みについては、農林水産省ホームページからご覧いただけます。