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更新日:2024年2月22日

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常識が覆るくらいおいしい農作物に感動!

水野 圭悟さんの写真1
2004年移住
移住元 東京都

水野 圭悟さん

Iターン / 就農

みづの農園

福島市の北部に位置するみづの農園。
芸人から農家へ転身という、一風変わった経歴の持ち主である水野さんが、ご自身で一から作り上げた、トマトといちごの生産を中心とする農園です。
新規就農という、新たな挑戦に駆り立てたきっかけは「人間らしい生活がしたい」という、切なる願いからでした。
様々な苦労を感じさせない水野さんの明るい人柄と農業に関する情熱が、育てている野菜からも感じられることができそうです。
移住に至るまでの経緯や就農に関するアドバイスをじっくりお伺いしました。

決断を強いられ福島へ

静岡県でお茶とミカンを営む農家の長男として誕生したものの、農家になることには抵抗があったという水野さん。
友人に誘われたお笑いの養成所への入所を皮切りに、運命の歯車が動き始めました。
「東京に残って月2回のライブに出るか、地方で毎日舞台に出るかの決断を強いられたんですが、どうせなら毎日舞台に出たいなと思ったんです。当時所属していた吉本興業の企画だったのですが、福島市出身の作家さんのご縁もありまして、飯坂温泉に住み込みで働いたのが始まりです。」
幸いにも舞台は大反響で、当初三か月の契約の予定が延長を繰り返し、結果、約1年間の公演となりました。
「契約が終わったんだから帰って来いと事務所には言われたんですが、福島で応援して下さる方々もたくさんいて福島にも愛着があったので、当時の同じような境遇の仲間たちと独立して「みちのくボンガーズ」を立ち上げたんです。」
仕事を通して初めて訪れた福島で、地元の人たちの温かさが嬉しかったと当時を振り返ります。

水野 圭悟さんの写真2

驚きがたくさん!

福島に来て驚いたこともたくさんあったのだそう。
「すごい田舎だったらどうしようと思って来てみたら、ちゃんと街で安心しました(笑)コンビニでおにぎりを買うと「温めますか?」と聞かれた衝撃は未だに鮮明に覚えています(当時は地元の静岡や関東では聞かれたことがなかったので)。独特の訛りがあって、わからない時は一部通訳してもらったり。
でも一番驚いたのは雪!自分は静岡の中でも、雪がほぼ降らない地域出身だったから、雪が重い、固いことも知らなかったんです。とか言いながら、夏がとにかく暑いことにも驚きました(笑)」
今では自家用車のタイヤ交換も自分でできるようになり、訛りにもだいぶ慣れたといいます。

「人間らしい生活」に憧れて選んだ職業

事務所独立後、精力的に活動する中で、有名になりたいという目標に向かってひたむきに経験を積んできました。
「それはもう本当に忙しくて。それなのに収入が全然伴わない。そのうちに精神的に参ってしまって…体調不良で1年間お休みをいただいてしまいました。」
体調が治ってからも、脳裏に浮かんだことは「人間らしい生活がしたい。」という願いでした。そんな時、太陽の下で自分のペースで働ける農業は、人間らしい生活にぴったりだと考えた水野さん。芸人引退を決意しました。

水野 圭悟さんの写真3

「ありがたいことに、同年代の農家の知り合いもいたりと情報もたくさんあったので、割と恵まれた環境の中で始めることができたんです。」
農業を始める上で大変といわれる自宅や畑の土地探しも、いろんな方の協力もあって、特別大きな苦労はなかったのだとか。
以前、自分の常識を超える絶品トマトに出会って衝撃を受けたことも決め手となり、トマトを育てることを決意したのだといいます。
知り合いの野菜農家での研修を経て、就農を開始。
「新規就農を考えている方で、育てたい農作物が事前に決まっているなら、まずは農協あたりに相談するのがいいと思います。福島市で言うと、例えば東部はきゅうり、西部は梨など、その農作物によって向いている土地が変わってくることもあるので、土地選びは慎重になった方が良いかも。」とアドバイスも。

農業は最高にクリエイティブな仕事!

現在はトマト3種、いちご3種を中心に、最近はさつまいもの栽培にも挑戦しています。
就農開始時は1.6アール程だったビニールハウスも、現在は20アール以上に拡大。軌道に乗るまでには、実際に始めないとわからないことがたくさんあり、どの工程でも感動ひとしおだったと振り返ります。
「複数の農作物を同時進行で育てていると、仕事が被って休む暇がないということを、やってみて知りました。収穫したら終わりではなくて、後処理の作業が必要なんです。
例えば草むしりとか来年の準備とか、植え付けや収穫のような花形以外の作業が地味に大変だと実感しています。」
それでも、「農業は最高にクリエイティブ。直営所出荷だと値段も自分で決められる。思いついたパッケージもすぐに実行できるから楽しいんです。」と教えてくれました。
ふくしまベリーボーイズでは広報兼デザインも担当する、感性豊かな水野さん。その才能は道の駅ふくしまで販売中のいちごの箱のデザインにも活かされています。
労働時間を自分で決められることも、新規就農の強みだといいます。
「もう、何をしても自分の責任なので、生活サイクルがしっかりしますよ。繁忙期は4~5時くらいから作業することもありますが、正直朝はそんなに強くないので、やり方次第かなと。栽培する品目にもよりますが、計画的にやれば、ゆっくりできる時期をつくることも可能だと思います。」

いちごの写真

お笑いと農業の共通点

これまで、喜び以上にたくさんの失敗も重ねてきた水野さん。
特にトマトは、皮の硬さや味の濃さなど、毎年味の差が出やすく難しいのだそう。それでも、「自分がおいしいと感じるものを作れば、きっとみんなもおいしいと言ってくれる自信があります!」と胸を張ります。
搬入直後に売れていくトマトやお客さんにおいしかったと声を掛けてもらえること、それらが自信とやりがいにつながっています。
「自分が提供したサービスにお客さんが笑顔になってくれるという部分は、お笑いと共通していますね。」

水野 圭悟さんの写真4

休日の過ごしかた

毎日の畑の管理があるためあまり休みはとれないものの、畑が落ち着いている時は、おいしいものや綺麗な景色を求めて、ご夫婦で出かけるのだといいます。
「もうすぐ福島に来て20年になりますが、まだまだ食べたことがないものや見たことのない景色があって楽しいです!」
音楽を聴くのも歌うのも好きで、地元テレビ局のカラオケ番組にも出場経験がある水野さん。福島市のあづま総合運動公園を会場に、2022年から始まった「LIVE AZUMA」には、2年連続でフル参戦しているのだとか。
「仕事中、音楽やラジオを聴きながら作業しても特に支障ないので、曲を覚えるのも早いです!(笑)少しですが、飯坂温泉のHIPHOPクルー「DEFROCK(デフロック)」のライブのお手伝いもしています!」

水野 圭悟さんの写真4

今後の目標

「今のところぼんやりではありますが、将来レストランなどのお店を開けたらいいなと思います。自分で育てた野菜を調理して、お客さんに提供までするのが理想です。
もしお店が難しいとしても、トマトで無水カレーをつくってレトルトで販売するのも良いですね!」
水野さんの夢はまだまだ広がりそうです。

就農を考えている方へメッセージ

「まずは一人を楽しめる人。農業に向いているかは置いておくにしても、一連の工程で何かしら好きな作業がないと難しいかなとは思います。
そして、同じ作業をひたすらこなすより、何でこうするんだろうと疑問に思うことが大事かなと。以前「日本の農業は30年前で止まっている」と聞いたことがありますが、これは30年前に作られたマニュアルをずっと使っているからなんだそうです。「How to do(方法)」以上に「Why to do(なぜ行うのか)」の考えができると良いなと思います。
その点は、農業に知識のない、別業界経験者の方が色々な発想ができるのかもしれません。」

移住を考えている方へメッセージ

「福島にはおいしいものやきれいな景色がたくさんあります。特に果物をはじめとする農作物は常識が覆るほどおいしいです。
かといって、生活に困るような田舎でもないので、移住するにはいい町なのではないでしょうか。一度住んでみて、旬のものを食べてみることをおすすめします。
自分はいちごやトマトを出荷している「道の駅ふくしま」のソフトクリームも好きなので、出荷の後、たまにベンチに座って、ドックランで遊ぶワンちゃんを見ながらソフトクリーム食べてます。(笑)」

水野 圭悟さんの写真5

移住するにはちょうど良し!心も体も満たされるものがたくさんあります。 水野 圭悟

水野 圭悟さんおすすめ!

「DEFROCK」さんの写真

福島でのお気に入りは...「 DEFROCK 」

公式サイトはこちら

ターキンさんとは芸人として福島に来たばかりの頃からの付き合いで、飯坂温泉と農業をテーマに活動しているのが本当にすばらしくて応援しています。今年5月に行われた初ワンマンでは構成・演出をお手伝いしました。

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