結核とは
結核菌を吸い込むことにより感染し、発病すると肺や全身に炎症が起こる病気です。
感染後、全てのかたが発病するわけではなく、免疫力が低下し、結核菌が体内で活動を始めた場合に発病します。
結核は「過去の病気」ではありません。現在の日本でも毎年1万人以上の新しい患者が発生しています。近年の発生状況としては、高齢者に多く、若い世代では外国生まれの患者が増えています。
高齢者に多い感染症~結核について~ (PDFファイル: 567.6KB)
症状
主な症状は、2週間以上続く咳、発熱、痰です。微熱、寝汗、だるさ、食欲低下、体重減少、血痰、胸痛、息切れ等が出ることもあります。これらの症状だけでは、風邪と見分けがつかないので、早めに医療機関を受診し胸部レントゲン検査等を受けましょう。
治療
過去には「不治の病」と呼ばれていた結核ですが、現代では早期に適切な治療を受ければ完治する病気です。
標準的な治療では、6か月から9か月間、毎日抗結核薬を飲みます。薬の飲み忘れにより、結核菌が薬の効かない薬剤耐性菌になることがあるため、保健所では医療機関や関係機関、家族と連携し、患者さんが確実に服薬できるようサポートしています。
早期発見と予防
- 風邪のような症状が2週間以上続く場合は、早めに受診しましょう。
- 年1回は胸部レントゲン検査を受けましょう。65歳以上の方は、市民検診(福島市ホームページ)の「肺がん検診」が「結核健診」を兼ねています。
- 生後5~8カ月のお子さんは BCG 接種(厚生労働省ホームページ)をし、発病や重症化を防ぎましょう。
- 日々の健康管理(食事、睡眠、運動、禁煙等)に留意し、免疫力を高めましょう。
結核医療費公費負担制度
結核と診断された患者さんが安心して適正な医療を受けられるよう、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(以下「感染症法」)に基づき、医療費の一部を公費で負担する制度です。
申請窓口
居住地の保健所になります。
福島市にお住まいのかたは、福島市保健所感染症・疾病対策課感染症対策係へ申請に必要な書類等をご提出ください。
入院勧告による入院治療(感染症法第37条)による医療の場合
結核医療の基準に基づく範囲で全額を公費で負担します。ただし、世帯の収入状況により自己負担が生じることがあります。
提出書類
- 感染症患者入院医療費公費負担申請書
- 入院(勧告)通知書の写し
- 被保険者資格を証するものの写し
- 所得・課税証明書(所得証明書ではありません。患者本人、配偶者、絶対的扶養義務者分を全て提出いただきます。)
- 世帯全員の住民票の写し
感染症患者入院医療費公費負担申請書 (Wordファイル: 17.5KB)
所得・課税証明書の年度切り替えは7月1日となります。そのため、7月1日をまたいで入院する場合は、新たな年の必要書類も提出していただき、自己負担額の再決定を行います。
提出いただいた書類は、返却いたしませんのでご了承ください。
一般医療(感染症法第37条の2)による医療の場合
結核治療に係る医療費の95%を保険者と公費により負担します。残りの5%が自己負担額となります。
公費負担の対象となる医療は下記のとおりです。
- 抗結核薬
- 投与に伴う処方料
- 調剤料
- エックス線検査
- CT検査
- 菌検査(塗抹・培養)
- 外科手術に伴う処置料 など
(注釈)医療費は医療保険制度を優先的に適用し、自己負担について公費負担の対象として算定します。初診料・再診料・診断書料などは公費負担対象外です。
提出書類
- 感染症患者医療費公費負担申請書
- 結核患者医療費公費負担診断書
- 被保険者資格を証するものの写し
- レントゲンフィルム(CT撮影をした場合はCTも添付)
感染症患者医療費公費負担申請書 (Wordファイル: 14.9KB)
結核患者医療費公費負担診断書 (Excelファイル: 60.0KB)
記載例(結核患者医療費公費負担診断書) (PDFファイル: 280.5KB)
承認された場合、公費負担の承認開始日は、保健所が申請書を受理した日(郵送の場合は消印日)となりますので、ご注意下さい。
治療期間が6か月を超える時には、継続申請が必要となります。提出いただいた書類は、返却いたしませんのでご了承ください。
患者票に記載してある内容を変更する場合
医療費公費負担が決定した後に、氏名・住所・保険区分・治療医療機関に変更がある場合には、指定医療機関等変更届をご提出ください。
様式4-3-7指定医療機関等変更届 (Wordファイル: 76.8KB)