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更新日:2021年9月1日
市では、平成23年11月17日より測定を開始した放射線モニタリングセンターを始め、各地区の支所などに食品等簡易放射能測定器を設置し、市内38施設で家庭の食品中に含まれる放射性物質の測定受付をおこなっております。そこで申し込みいただいた食品の測定結果についてまとめましたのでお知らせします。
本事業は、一般家庭での自家栽培・自家消費する農作物や食品の放射能測定ができる体制を整え、市民の食に対する不安を払拭するものです。
放射線モニタリングセンターでは、平成23年11月17日から一般市民の持ち込みの食品(自家消費する飲料水・農作物・食品等)に含まれる放射性物質を測定する食品等放射能簡易測定事業を開始しました。
その後、測定機器の各支所、公共施設への配備を進めたほか、JA新ふくしまの協力を得て、平成24年11月現在、受付場所38箇所、測定所28箇所の体制で測定を実施しています。
平成23年3月の福島第一原子力発電所の事故以降、食品・飲料水等の放射性物質濃度については、暫定規制値(野菜500ベクレル/キログラム、水・牛乳・乳製品200ベクレル/キログラム)が採用されていましたが、平成24年4月1日より新たに食品衛生法に基づく基準値(一般食品100ベクレル/キログラム、牛乳・乳児用食品50ベクレル/キログラム、飲料水10ベクレル/キログラム。なお、米及び大豆については経過措置が設けられました。)が施行されましたので、現在、本市の測定もこの基準値に沿って行っています。
平成23年11月17日~平成24年11月30日までの測定総件数は33,265件となりました。
内訳は、飲料水が2,870件(8.6パーセント)、農作物等28,980件(87.1パーセント)、食品1,197件(3.6パーセント)、その他218件(0.7パーセント)となっています。山菜のシーズンである5月、夏野菜の収穫期である7月、多くの農作物等の収穫期である11月に4,000件を越える多くの検体を測定しました。
種別 | H23年11月 | 12月 | H24年1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 総計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
飲料水 | 76 | 121 | 139 | 172 | 1,098 | 400 | 212 | 182 | 142 | 78 | 92 | 84 | 74 | 2,870 |
農作物等 | 259 | 393 | 334 | 323 | 2,512 | 2,525 | 3,715 | 3,291 | 4,352 | 1,865 | 1,394 | 3,571 | 4,446 | 28,980 |
食品(加工品等) | 3 | 17 | 29 | 52 | 274 | 126 | 104 | 106 | 105 | 66 | 60 | 96 | 159 | 1,197 |
その他 | 0 | 2 | 0 | 1 | 20 | 18 | 35 | 42 | 25 | 20 | 12 | 22 | 21 | 218 |
総計 | 338 | 533 | 502 | 548 | 3,904 | 3,069 | 4,066 | 3,621 | 4,624 | 2,029 | 1,558 | 3,773 | 4,700 | 33,265 |
種別ごとの測定結果は表2のとおりです。
種別 | 測定件数 | セシウム検出件数 | 基準値または暫定規制値超過件数 |
---|---|---|---|
飲料水 | 2,870 | 0 | 0 |
農作物等 | 28,980 | 7,268 | 1,703 |
食品(加工品等) | 1,197 | 586 | 136 |
その他 | 218 | 135 | 54 |
総計 | 33,265 | 7,989 | 1,893 |
注:「基準値または暫定規制値超過件数」は、平成24年3月までは暫定規制値を、平成24年4月1日以降は経過措置のない農作物等の食品が基準値をそれぞれ超過したことを示すものです。
昨年11月の測定開始以降、セシウムの検出はありませんでした。
分類ごとの測定結果は表3のとおりです。
分類 | 測定件数 | 検出数 | 基準値または暫定規制値超過件数 | 検出率 (パーセント) |
基準等超過品出現率 (パーセント) |
---|---|---|---|---|---|
古米 | 3,085 | 454 | 5 | 14.7 | 0.2 |
新米 | 382 | 10 | 0 | 2.6 | 0 |
葉物野菜 | 2,424 | 78 | 5 | 3.2 | 0.2 |
根菜類 | 6,125 | 80 | 3 | 1.3 | 0.0 |
その他の野菜類 | 5,395 | 254 | 25 | 4.7 | 0.5 |
豆類 | 1,251 | 234 | 20 | 18.7 | 1.6 |
果物・木の実 | 6,414 | 3,275 | 267 | 51.1 | 4.2 |
山菜類 | 3,041 | 2,077 | 768 | 68.3 | 25.3 |
きのこ類 | 863 | 806 | 610 | 93.4 | 70.7 |
合計 | 28,980 | 7,268 | 1,703 | 25.1 | 5.9 |
注:「基準値または暫定規制値超過件数」は、平成24年3月までは暫定規制値を、平成24年4月1日以降は経過措置のない農作物等の食品が基準値をそれぞれ超過したことを示すものです。
新米(平成24年産米)については、古米(平成23年産以前の米)に比較して検出率は大きく下回り、基準等超過は出ていない状況にあります。
一般的な野菜類(葉物野菜、根菜類、その他の野菜)の検出率は5パーセントを下回り、基準等超過品出現率は0.5パーセント以下の状況で、安全な傾向が見て取れます。一方、豆類、果実・木の実、山菜類、きのこ類の検出率は高くなっており、特に山菜類やきのこ類は、基準等超過品の出現率が高い傾向にあり、多くの品目で出荷制限や採取制限となっていますので、注意が必要です。
また、一年の経過を見るために、昨年11月の測定開始時期に比較的多くの持ち込みのあった5つの品目について、昨年と今年の測定結果を表4にまとめています。
測定品目 | 測定件数 | 検出数 | 暫定規制値超過件数 | 検出率 (パーセント) |
暫定規制値超過出現率 (パーセント) |
平均値 (ベクレル/キログラム) |
---|---|---|---|---|---|---|
白菜 | 72 | 0 | 0 | 0 | 0 | - |
大根 | 68 | 0 | 0 | 0 | 0 | - |
柚子 | 15 | 15 | 3 | 100 | 20.0 | 352 |
キウィフルーツ | 38 | 38 | 0 | 100 | 0 | 153 |
柿 | 49 | 37 | 0 | 75.5 | 0 | 84 |
注:平成23年度は、「暫定規制値」が適用されています。「検出」は、核種ごとに20ベクレル/キログラム以上です。
測定品目 | 測定件数 | 検出数 | 基準値超過件数 | 検出率 (パーセント) |
基準超過品出現率 (パーセント) |
平均値 (ベクレル/キログラム) |
---|---|---|---|---|---|---|
白菜 | 601 | 4 | 0 | 0.7 | 0 | 37 |
大根 | 728 | 0 | 0 | 0 | 0 | - |
柚子 | 194 | 190 | 66 | 97.9 | 34.0 | 93 |
キウィフルーツ | 409 | 275 | 16 | 67.2 | 3.9 | 54 |
柿 | 2,152 | 817 | 4 | 38.0 | 0.2 | 38 |
注:平成24年4月1日より、食品衛生法に基づく「基準値」が適用されています。「検出」は、核種ごとに10ベクレル/キログラム以上です。表4-1と揃えるため、平均値は、核種ごとに20ベクレル/キログラム以上の数値のみで計算しています。
出荷制限の対象となっている「柚子」や、比較的検出傾向の高い「キウィフルーツ」や「柿」は、平成23年では高い検出率を示していましたが、一年が経過し、検出率は低下が見られ、また、放射性セシウムの平均値も減少している状況にあります。
分類ごとの測定結果は、表5のとおりです。
魚や肉などは、基準値を超えるものが多く見られますが、採取・出荷制限等が適用されている品目が多い状況にあります。卵・牛乳に関しては、検出されたものはありませんでした。
また、干柿や乾燥シイタケなどの乾物・干物、梅干や梅酒などの梅加工品の検出数が多い状況にあります。
分類 | 測定件数 | 検出数 | 基準値または暫定規制値超過件数 | 検出率 (パーセント) |
基準等超過品出現率 (パーセント) |
---|---|---|---|---|---|
魚・肉 | 79 | 48 | 25 | 60.8 | 31.6 |
卵・牛乳 | 19 | 0 | 0 | 0 | 0 |
乾物・干物 | 207 | 155 | 27 | 74.9 | 13.0 |
漬物 | 104 | 27 | 7 | 26.0 | 6.7 |
梅加工品 | 305 | 239 | 53 | 78.4 | 17.4 |
果実酒等 | 13 | 6 | 0 | 46.2 | 0.0 |
ジュース | 28 | 8 | 0 | 28.6 | 0.0 |
ジャム | 42 | 16 | 3 | 38.1 | 7.1 |
お茶 | 39 | 5 | 1 | 12.8 | 2.6 |
その他 | 361 | 82 | 20 | 22.7 | 5.5 |
合計 | 1,197 | 586 | 136 | 49.0 | 11.4 |
「その他」とは、使用方法として直接摂取しないもの、漢方薬の原料、摂取方法が不明なものなどを分類していますが、その中でもさらにハーブとハーブ以外に分類した結果を表6に示しています。
ハーブは、乾燥品が含まれるため、高い濃度を示すものがあります。また、ハーブ以外では米ぬか、ちまきに使用する笹の葉などが数多く持ち込まれました。
分類 | 測定件数 | 検出数 | 基準値または暫定規制値超過件数 | 検出率 (パーセント) |
基準等超過品出現率 (パーセント) |
---|---|---|---|---|---|
ハーブ | 44 | 29 | 16 | 65.9 | 36.4 |
ハーブ以外 | 174 | 106 | 38 | 60.9 | 21.8 |
合計 | 218 | 135 | 54 | 61.9 | 24.8 |
品目ごとの測定値の最大値が高い数値を示した検体のうち、測定件数が50件以上のものを、数値の高かった順に整理したものが表7です。
測定品目 | 測定件数 | 検出件数 | 基準値または暫定規制値超過件数 | セシウム合計値最大値 (ベクレル/キログラム) |
---|---|---|---|---|
*きのこ(シイタケ) | 340 | 333 | 313 | 16,670 |
きのこ(ナメコ) | 91 | 87 | 58 | 5,130 |
*こしあぶら | 56 | 56 | 48 | 3,220 |
*たらのめ | 177 | 159 | 76 | 2,820 |
*わらび | 464 | 217 | 59 | 2,540 |
*タケノコ | 1,335 | 1,236 | 491 | 1,663 |
*こごみ | 85 | 76 | 43 | 1,469 |
*柚子 | 220 | 216 | 72 | 1,160 |
ブルーベリー | 202 | 119 | 14 | 1,032 |
ミョウガ | 268 | 84 | 5 | 920 |
注:頭に*印のついている品目は、出荷制限が適用されています。
測定件数の多かった品目は、表8のとおりです。
「ジャガイモ」「柿」「大根」などの自宅でも容易に栽培しやすい作物のほか、主食である「米」、飲料水として使用する「井戸水」など普段の食生活に欠かせない品目が多く持ち込まれました。
測定品目 | 測定件数 | 検出件数 | 基準値または暫定規制値超過件数 | 基準超過品出現率 (パーセント) |
---|---|---|---|---|
ジャガイモ | 2,564 | 41 | 1 | 0.04 |
井戸水 | 2,492 | 0 | 0 | 0 |
柿 | 2,224 | 863 | 4 | 0.18 |
古米(白米) | 1,869 | 221 | 0 | 0 |
*タケノコ | 1,335 | 1,236 | 491 | 36.8 |
大根 | 1,218 | 0 | 0 | 0 |
玉ねぎ | 1,106 | 1 | 0 | 0 |
古米(玄米) | 1,019 | 193 | 3 | 0.29 |
*梅 | 981 | 748 | 36 | 3.7 |
きゅうり | 960 | 2 | 0 | 0 |
注:頭に*印のついている品目は、出荷制限が適用されています。
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