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更新日:2025年3月3日
3月1日、市民の多用途活動拠点 市民センターがオープンします。
真新しい建物に、多様な交流機能と最新の防災・環境機能。障がい者団体が営むカフェにユニバーサルデザイン、そして齋正機さんのほんわかとした絵が来場者をあたたかくお迎えします。既に多くの予約で埋まり、ここで市民が生き生きと活動されることを想像すると感無量です。
振り返ると、耐震性が不足したまま老朽化していた公共施設の戦略的再編整備の検討に着手したのが、市長就任後半年の平成30年5月。7か月後には、中心市街地の将来ビジョンと合わせて、風格ある県都のまちづくり構想を策定。中央学習センターや市民会館等の身近な機能は新しい西棟として統合・複合化し、公会堂機能と市民会館の他の機能は東口再開発の中で交流集客施設を整備することにしました。
新しい西棟は市民センターに衣替えし、令和4年10月に着工しましたが、工事費高騰の折り、1回は入札が流れ、事業者の努力で2回目に落札されました。大幅な計画変更を余儀なくされた東口再開発と異なり、物価スライドによる契約変更を行いながらも、ほぼ当初計画通り完成にまで滑り込めました。超特急で進めても、検討開始から完成まで約7年。やはり月日を要するものです。
この間、福島県沖地震があり、修復困難な損傷を受けた市民会館のさんどパークは道の駅ふくしまのももRabiキッズパークに生まれ変わりました。私は、耐震性が不足する施設が不安でなりませんでしたが、無事、市民センターに引き継ぐことができて安堵しています。市民センターは、免震構造で、自家発電設備や耐震性貯水槽も配備。日常利用はもちろん、災害時の避難にも安心してお使いいただけます。
従来の西棟構想からは、市議会が自発的に3階分から2階分に減らし、その分、市民利用専用を2階分に増やしました。市役所の1階分も、事務機能を東棟に移し会議室を市民センターに集約するという創意工夫で、夜間・休日は市民利用を可能としました。
齋正機さんには、市のシンボル施設にふさわしい絵を!という願いを受けて、「福島」への郷愁が湧き出てくるような絵を描いていただきました。この絵に見守られて、市民主役の多様な活動が活発に展開され、「福島」への愛着を高めながら、市民と地域が元気になっていくことを願っています。
脱皮と再生の巳年。ごみの減量・適正排出に向けた本市の取組も、3月から新たな段階に移行します。
昨年12月に条例を改正。市民の「責務」として、ごみの減量と適正処理に努めなければならないことになりました。悪質な違反ごみに対しては、赤い違反シールで警告したうえで、市が開封調査を行い、直接指導と改善勧告を経て、それでも改善されない場合は氏名等を公表します。
不適正排出は年間9千件に及び、町内会のごみ担当の方は、大変なご苦労をされています。ごみ収集車で火災が発生し、車が使えなくなる場合もあります。
自ら処理すべき法的義務がある事業者が、家庭用のごみ集積所に持ち込み、カラスが食い散らかしていることも少なくありません。
一部の身勝手な人の行為で多くの方が迷惑を被る事態は、なくさなければなりません。特に法律違反となる事業者のごみ出しには、刑事告訴も含めて対処していきたいと思います。
もっとも、市民・事業者の皆さまに厳しく対応することが主たる狙いではありません。こうした道筋を明確に示すことで、ごみの分別・減量化と適正排出への意識をより高めていただきたいのが一番の願いです。
市としても、適正なごみ出しの仕組みづくりをさらに進めます。充電式電池は、発火の危険性に配慮し、市内40の公共施設や民間商業施設に配置する小型家電回収ボックスで回収します。乾電池類は、従来不燃ごみでしたが、今後は資源物として、他の資源物とは別袋で排出していただきます。
また、私自身、どの分別にしたらいいのか悩む場合がよくあります。市民目線にたって、適正な分別に関する情報を充実し、ごみ分別の名称も馴染みやすいものにしていきたいと思います。
一人ひとりが意識を高め、ごみの減量と適正排出を実行することで、美しいまちづくりや地球温暖化の防止に貢献でき、ごみ処理コスト縮減の財源を市民サービスの向上に振り向けることができます。市民・事業者の皆さまのご協力をお願いします。
【続・マイキエーロ】わが家では、生ごみをミキサーで細かくすることで、より早く消えることが分かりました。ただし、水の入れすぎにはご注意を!
市内における近年の犯罪件数は概ね横ばいですが、実感する治安の良さ、いわゆる体感治安は悪化しているように感じます。
影の指示役のもと、流動的に実行メンバーが集められて、特殊詐欺や強盗・窃盗などを行う「トクリュウ」(匿名・流動型犯罪グループ)の事件が相次いでいます。犯罪歴のない若者がバイト感覚(闇バイト)で犯罪に手を染め、暴力を振るい、時には殺人まで犯してしまうことには、戦慄すら覚えます。
ネットでは、詐欺につながるメールが大量に送られ、SNSには投資詐欺やロマンス詐欺を仕掛ける投稿が野放しにされ、ネットを利用しない人には電話で接触してきます。こどもたちを狙った不審者も後を絶ちません。犯罪につながる地雷がいたるところに仕掛けられているのです。
では、どうやって身を守ればいいのか?何よりも用心を欠かさないこと。容易に家の中に入られないよう、玄関などには常に鍵をかけましょう。不審な人や車を見つけたら、警察などに連絡を。
家や地域の要所に監視カメラを設置するのも有効です。それだけで強い抑止力になりますし、犯人検挙にもつながります。福島市では、7月中旬から道路などのグレーチング(鋼製蓋)が約250枚も盗まれましたが、犯人検挙の手掛かりになったのは監視カメラに映った不審車の映像でした。地域での設置には、今年度、県警において補助が創設されましたので、ご活用ください(今年度の募集は終了しています)。
メールでは、送信元のアドレスを確認して、クリックを求める誘導に安易に乗らないこと。メールでも電話でも、振込みやカード、暗証番号を要求されたら、疑ってみて、身近な人や警察などに相談してみることです。犯罪者は、親心や人恋しい気持ち、生活苦での救いを求める気持ちなどに巧みに付け込んできます。うまい話には必ず落とし穴がある、との認識でご注意ください。
一方で、知らぬ間に自分が犯罪者に加担してしまう場合もあります。身分を証明するものを売却するようなことはしませんように。
11月から、「自転車」の運転中のながらスマホ、酒気帯び運転とそれを促すような行為は、罰則の対象になりました。「違反」に止まらず、あなたも「犯罪者」の仲間入りをしてしまいます。年末年始、特にご注意ください。
昨年から今年にかけ、市内20の小学校が創立150周年を迎えました。
教育こそ国家の礎。明治維新後まもない頃から150年にわたって励んできた人づくりが、国や地域の発展と豊かな生活につながりました。
従来の日本の教育は、教師が解決方法などの知識を一方通行的に「教える」スタイル。高度経済成長時代までのように先行事例があり、大量の画一的人材が求められる場合には、効率的で効果的な方法でした。
しかし、このやり方では、個性豊かな人材育成には向かないし、独創的な創造力も育ちません。教えられていない事態に対して、解決策を見出すことも困難でしょう。前例なき環境変化が次々と生じる現代には、多様性や創造性、解決策を自ら生み出す能力が必要です。
導入された一人一台端末の有効活用も、教育成果を左右する大きな課題です。時代の変遷とともに、教育に求められるものも、教育のスタイルも変わってきているのです。
先日、一人一台端末をうまく活用しながら、児童が自分で解決策を見つける教育に取り組む教師の算数の授業を見学しました。
児童が端末上で設問に取り掛かると、全員分の画面上の様子が教師の端末上に表示され、教師は適宜アドバイス。解き終わった児童には友達のサポートを促し、児童同士の共同作業が始まります。一旦全員が終了すると、数人が解き方を発表し、みんなで解答を確認。さらに教師は、もっといい解き方の検討を促し、児童が違う方に向き始めたら、自ら違うことに気づく質問をして軌道修正させ、自分の考えた結果として最適解に達する指導をしていました。
端末を使い、仲間と協力し合いながら、自ら論理的に考えて解決策を見出し、その過程を整理して発表する。この授業には、今後求められる学びの要素がぎっしり詰まっていました。その積み重ねの結果として、児童の問題解決への意欲が高まり、学力も全体平均を大幅に上回るようになっていたのです。
福島市教育委員会は、いま、こどもが自らの夢を実現できる力をつけられるようにするため、教師が「教える」授業からこどもが「学びとる」授業への転換を進めています。教師自身が変わらねばならず、たやすい道ではありませんが、こどもの学びの質は大きく向上するに違いありません。
家庭や職場でも自分で学びとる教育が進めば、効果倍増。ぜひ、進めていきたいものです。
本市の遠藤裕美選手が、パリパラリンピック ボッチャ競技の個人・団体で2つの銅メダルを獲得。脳性まひという重い障がいを乗り越えての快挙は大変誇らしく、大きな称賛を贈ります。
遠藤選手は、24歳のときに、体を動かしたいとの軽い気持ちでボッチャ教室に参加したのがきっかけで、没頭し上達したとのこと。私たちは、障がい者を、とかく助けが必要な方だと捉えがちですが、一定の助けが必要でも、自分で、できる範囲を切り開きたいという強い思い、そして懸命に努力する姿があります。先入観にとらわれず、障がい者の努力を見守り、困難な部分をやさしく支えたいものです。
毎年、市主催の成人式(今は「二十歳のつどい」)の日に、それに出席困難な障がい者を対象とした「もう一つの成人式」があります。参加者の抱負が述べられ、多くの参加者から「仕事をして社会に貢献したい」との言葉を耳にします。自分も社会を助けられることを感じたいとの思いを強く感じます。
障がい者の働く場として、二つのパターンがあります。一つは企業や行政機関等で働く一般就労。もう一つは福祉的就労です。就労支援施設などで福祉サービスを受けながら、ものの製造、農作物の生産、データ入力等の請負を行います。売上げに応じて、障がい者に工賃が支払われ、やりがいにつながっていくのです。
市では、「いきいき!ふくしマーケット」を市役所やイベントでたびたび開催するなど、製品の販売を応援しています。製品の中には、贈答品になる高品質のものもあり、記念品等に活用しています。民間でも、いちいさんが専用売り場を設置、福島銀行さんは社員食堂運営を就労支援施設に委託、市交通安全母の会等は製品を購入活用しています。
8月29日からの2日間、「いきいき!ふくしEXPO」を開催、就労支援施設と企業等とのマッチングを行いました。両者の取引が多数成立することを願っています。
障がい者がつくったものだから購入するという関係は長続きが困難です。相応の金額を払う価値ある製品だから購入するという関係にしていくことが大切です。市では、市内パティシエさんに協力いただいて、就労支援施設の新たなスイーツづくりを応援しました。
障がい者の自立を応援していくには、まずよく理解すること。ボッチャなどを通じて障がい者と交流し、理解を深めてください。そして、仕事を認め、購入して励ますこと。市民や事業所の皆さんが少しでも製品・サービスの購入を増やすことが、障がい者の自立につながっていきます。
シャベルで黒土を掘り返す。
「消えてる、消えてる」と、生ごみが消えているのを確認。
堀った穴に、また水分を含んだ生ごみを入れ、黒土と混ぜ、黒土をかぶせる。
「うまく分解されますように」
わが家でもキエーロを始めました。キエーロは、土の中にいるバクテリアと太陽光を利用して生ごみを分解する仕組み。
黒土に埋めるだけで、本当に生ごみが分解されるのか半信半疑でした。面倒では?臭いは?虫がわくのでは?と不安いっぱい。
でも始めてみると、至って簡単。家の中でも大丈夫。生ごみを数日間ため、細かくして埋める。1~2週間後にはなくなっているのが妙に楽しい。生ごみでも分解されやすいものと、されにくいものがあり、続けているうちに細かくするなどのコツがわかってきます。油もの好きなのは面白い。
生ごみが減ったので、収集日にごみを出す量も回数も減りました。ごみの分別もよりきめ細かに行うようになりました。
今、県内でごみ減量への関心が高まっています。福島県は一人当たりのごみ排出量が全国でワースト1位。ごみ緊急事態宣言を出した県内自治体もあります。福島市も数年前は、全国ワースト1位の都市でした。市民の皆様の協力もあって、平成27年から18%削減できましたが、まだまだ改善が必要です。市では、キエーロや分別回収などの取組をさらに強化していきます。
キエーロは直接的な減量効果だけでなく、ごみ減量への意識を高めてくれる効果があります。子どもたちには、学習や研究のいい機会になります。
キエーロの用具購入は、市の補助対象になります(補助率概ね1月2日)。何を用意したらいいか分からない、との声にお応えして、ダイユーエイト福島黒岩店さんがキエーロ基本セットを用意してくれました。各家庭でもぜひ、キエーロに取り組んでみてください。
キエーロを楽しむ工夫は、マイキエーロをつくること。わが家では、ももりんのクリアファイルを活用して、写真のようなマイキエーロをつくりました。
自分ならではのマイキエーロをつくり、インスタグラムに「#キエーロふくしま」で投稿し、楽しんでみてはいかがでしょう。
7月7日、納豆ウィークのオープニングに「納豆の妖精」ねば~る君が登場。納豆購入額日本一を競い合う水戸市がある茨城県からの出演でしたが、福島市民の納豆好きをビヨ~ンと高めるようなエール。ともに納豆文化を盛り上げていこうという友情にあふれていました。
いよいよ本格的な桃の季節。私も含め福島市民は、福島の桃こそNO.1と誇りにしていますが、生産額トップの山梨、ブランド力抜群の岡山など、ライバルは強者ばかり。しかし、本市が弱い市場へのアプローチ方法やブランド化について、ライバルたちから助言をもらってきました。ライバルはともに桃産地振興に向けて高め合う仲間なのです。
都市としてのライバルは、やはり郡山市でしょう。郡山市は、安積開拓以降、県内交通の要衝という優位性もあって急速に成長し、人口は本市を上回り、経済県都と称される経済力を有するに至りました。これまでに二度、郡山市への県都移転の大きな動きもありました。近年は本市から郡山市に事業所等の移転・統合が、最近では大会等の流出が見られる状況です。
一方本市は、幕末から生糸の一大生産・集積地であり、経済力豊かで、県都になり、東北初の日銀出張所も開設されました。市制施行も17年早かったのですが、その後の成長は相対的に緩やか。豊かであったがゆえに守りに入っていたのかもしれません。
しかし、人がよく、おっとり気質と言われる本市ですが、郡山市との関係では、「負けたくない」と語る市民の何と多いことか!
ならばこそ官も民も、危機感をもって、主体的かつ積極的に自らの成長につながる実践をしていきましょう。勝ち負けより自らの個性を磨きながら、新時代にふさわしい先導的取り組みと広域的に効果が波及する取り組みを進め、「県都としての責務」を果たす必要があります。
一方、いわき市も含めて県内3中核市には、ごみ問題をはじめ多くの共通課題があります。協力し合って課題解決と底上げを図り、県全体を牽引することも重要です。
どの分野においても、ライバルの存在はありがたいこと。互いに高め合いながら切磋琢磨し、そして勝ち負けにとらわれないオンリーワンの個性と誇りをつくっていきたいものです。
「コンパクト+ネットワーク」?何だそりゃ?多くの方の反応でしょう。実は福島市のまちづくりの基本方向を示すもの。平成28年度からまちづくりの計画で確立し、推進しています。
福島市には、中心市街地以外にも、旧町村の中心だった集落や農業の拠点集落があり、都市の成長に伴い、住宅や商業、産業等が集積してきた集落もあります。
人口減少が進む中、市街地を膨張させるまちづくりは、道路や上下水道などの建設・維持コストが増加し、やがて負担しきれなくなります。まちの機能はできる限りコンパクトに(小さく)集約していくことが必要です。
しかし、中心市街地にばかり集約すると、他の地域が寂れていくことになりかねず、市民の皆さんの納得をいただけないでしょう。
中心市街地は「中心拠点」として、行政、経済、教育文化、医療福祉など市全体又は広域的に活用される機能を総合的に強化する一方、周辺部の集落はその個性に応じた「地域拠点」として、市民生活を支える機能や商工観光、農業など特定分野の機能を集積させることにしています。そして、拠点間を交通ネットワークで結び、市民が各拠点の機能を活用しやすくするのが、「コンパクト+ネットワーク」のまちづくりです。
先般、笹谷市有地に福島第一病院を移転新築、南矢野目市有地にはイオンタウンが商業を核とした多世代交流拠点を整備する方向が固まりました。折しも福島駅東西の商業機能の弱体化が顕在化した時期と重なり、中心部の商業機能を移すような誤解が生じたかもしれません。しかし、南矢野目市有地は、長年空地のままだったので、地域住民と検討を重ね、商業系地域拠点として商業機能を誘致することを決定、昨年9月から公募していました。クルマで10分を商圏としており広域的に人を集める狙いの施設ではないと伺っていますが、市内の商業機能が強化されることは、若者の転出や買い物客の市外流出を少しでも食い止めるうえでも、意義あるものと考えます。
一方、まちなかの商業強化に向けた最大の課題は、まちなかに人を呼び集める核がなく、普段の人の流れが少ないこと。再開発事業の早期実現を図り、それを起爆剤として多くの人を呼び集め、商業、ホテル等の立地や西口イトーヨーカドー跡地の開発、駅ビル改築へとつなげていきたいと思います。並行して、「人が住む」「人が働き学ぶ」「人が集まる」「人が流れる」ための政策を総合的に推進して、普段から人が流れるよう都市力を底上げしていきます。そして、各拠点間の公共交通の充実が重要です。バス・タクシー会社の人手不足と厳しい収支構造が続く中、容易ではありませんが、充実に向け様々な工夫を施すとともに、いずれ普及する自動運転も積極的に導入していきたいと思います。
「コンパクト+ネットワーク」で、各地域の個性が生き、市街地と田園が調和したまちづくりを進め、市全体の均衡ある発展と持続的な活性化を図ってまいります。
今年のゴールデンウィーク(GW)は暑かった。特に5月5日は最高33度の暑さ。日差しがきついまちなかで体調を崩す人が出ないか、気が気でありませんでした。
この日の行われていたのは「まちなかこどもの日」。「こどものえがおあふれるまち」を目指す福島市が「こどものえがお」のために企画したイベントです。
おなじみの縁日や露店、ふわふわ遊具などに加え、アンパンマンショー、バランスアスレチック、路上でのお絵かき、ミニSL、動物とのふれあい、木工やデジタルのワークショップ。さらには、赤・青のメロディーバスの無料乗車、日本一「こうくん」のご当地おむす美配布など盛りだくさんの内容。今回、秋開催からこどもの日に移し、こいのぼりも掲げて、こどもたちのための祭りに仕立てました。4万8千人もの人が詰めかけ、こどもたちの笑顔があふれました。
このイベントの狙いは他にもあります。一つは、地域全体でこどもたちを大切にする気運を高めること。まちなかの施設やお店でも、こどもの日ならではの企画やキッズランチを用意し、風船をプレゼントしました。
もう一つは、まちなかの賑わいづくり。同様にGW開催に移行した「結・ゆい・フェスタ」といい、これまでは閑散としていたGWのまちなかが大勢の人で賑わいました。普段は休業する商店街にもお店を開けていただきました。
ただ、「今」の賑わいだけが目的ではありません。私の世代以上の人にとって、まちなかは憧れの場所。デパート屋上の遊園地で遊んだ良き思い出はいいイメージとなって刷り込まれ、まちなかへと足を向けさせるのです。今のこどもたちには、親の世代も含めて、まちなかでの楽しい思い出はあまりないと思います。こどもの頃から「まちなかは楽しいところ」とのイメージをもって、将来にわたってまちなかに来てほしいのです。
人気のロードトレインは、まちなか高原列車の名で「高原列車」を流しながら走ります。明るい古関メロディーとともに、福島のまちなかの楽しい記憶、ふるさとへの郷愁につながることを願っています。
まちなかは厳しい状況が続きます。楽しい思い出が、みんなに生まれるまちなかにしていきたいものです。
いま話題の2024年問題。
働き方改革関連法により、建設業や自動車運転業、医師などへの時間外労働の上限規制が本年4月から導入され、人手不足が深刻化し、経済活動や暮らしに広範な影響が及ぶことが懸念されています。
建設業では工事の遅れなどが、運送業では輸送能力が低下して物流が鈍化し、配送が遅延することも考えられます。公共交通ではバスの減便や休廃止、タクシーの待ち時間の増加などが考えられ、両業種とも中小企業の倒産増加が危惧されています。
医師に関しては、救急医療など医療提供体制への影響が懸念されます。本市では休日当番を担う小児科が減少し、一部をオンライン診療に切り替えたほか、この7月からは県外から小児科医を確保して、体制強化する夜間休日急病センターで第2・第4日曜の医療を担うなど、すでに働き方改革の影響が出ています。
その対策として、デジタルの活用、賃上げなどの処遇改善をはじめ、スケジュールの見直し、他の会社や職種との連携など、さまざまな対策が進められています。
しかし、業界の努力だけでは克服は困難で、私たち利用する側の協力が不可欠です。
例えば、宅配便は、再配達率が11.1%に上ります。9回に1回は無駄足を踏ませているのです。確実に荷物を受け取れる時間・場所を指定する、宅配ボックスを設置するだけでも大きな負担軽減になります。
公共交通では、マイカーの利用を控えて、できるだけ公共交通を利用することが一番の支援。一方、救急医療については、普段から家庭で見守る力を養い、軽い症状なら夜間休日の受診は控え、電話相談、平日受診で対応するなどの適正受診が望まれます。
便利であることは大変ありがたいことですが、相手側に犠牲を強いていては、持続的な利便性は望めず、かえって大きく後退してしまいます。働き方改革により充実した人生を送ることは、すべての働く人に必要です。それを共有し、協力し合って2024年問題を乗り切っていきたいものです。
今春、福島稲荷神社の節分祭に、福島市出身力士、大波三兄弟(若元春、若隆景、若隆元)と丹治兄弟(丹治、大賀)が参加。恰幅のいい力士が豆まく裃姿は神社に実に映え、邪気を追い払い、福を呼び込む効果あらたかと感じます。集まった約600人が、福豆をつかみ取ろうと大歓声。来年もぜひ参加してほしいものです。
福島稲荷神社をこの地に祀ったのは、平安時代の陰陽師安倍晴明。NHK大河ドラマ「光る君へ」で、ユースケサンタマリア扮する怪しげな人物です(劇中のイメージですが)。
ただ、朝廷に重用され、大河ドラマにも登場する歴史的人物が、将来有望な地として福島を選び神社を置いたことに、誇りと親近感を感じます。開設時のイメージも膨らんできます。
また、小倉百人一首の歌枕、文知摺観音も平安時代につながるもの。源融と虎女との悲恋は、「みちのくの忍ぶもりずり誰ゆえにみだれ染めにし我ならなくに」の歌に詠まれ、今に伝わります。百日参りを終えた虎女が、もちずり石に源融の面影を見る様子、源融が都で恋しさに心乱れる様子が目に浮かんできます。
平安末期には、飯坂・大鳥城を拠点とする佐藤一族が活躍します。特に佐藤継信・忠信兄弟の忠義ぶりは、「義経千本桜」の重要な題材として、歌舞伎等で今も演じられ、人気を博しています。
自らの国、地域の原点を確認することは、未来に向けてしっかりとした土台をつくることになります。M8.3以上と推定される貞観地震(869年)が注目されるようになったのは、大震災後のこと。惜しまれてなりません。改めて、自国、地元の歴史に目を向けていきたいものです。
最後に、ヘイアン貴族おじゃる丸と福島人を虜にするもの、それはプリン。やんごとなき甘さと香りが心とろかせ、福島市は、総務省家計調査で全国一となりました。福島には、地元が誇る卵、牛乳、くだものを使ったプレミアムなプリンもあるからでしょうか。平安の世は、プリンを食べながらまったり気分で、学びましょう。
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