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更新日:2025年6月6日
5月1日、原中慎太郎さんを地域おこし協力隊に任命。原中さんは、後継者不足と温暖化で将来が危ぶまれる立子山特産の凍み豆腐の持続可能な製法確立に挑むなど、同地区の活性化に取り組みます。
凍み豆腐の技術開発には、福島大学が協力し共同研究を行います。凍み豆腐の固さや穴の大きさがおいしさに関係するとみて研究を進めるとか。科学の目を取り入れた挑戦の成果がとても楽しみであり、ちょっと心配でもあり…。
地域おこし協力隊は、大都市圏から地方圏に移住して地域活性化に取り組み、併せてその地域への定住・定着を促す仕組み。福島市では、現在、土湯温泉町、大波、飯野、吾妻、松川、西、飯坂、立子山の各地区で、8名の隊員が活動(6月に飯坂で1名増える予定)。地域に入り、新しいアイディアで観光や特産品開発、まちづくり、情報発信などに熱心に取り組んでいます。多様な面から地域に融合して、アイドル化している隊員もいます。
高齢化と人口減少が進む中、地域づくりの担い手が少なくなり、地域活力の再生は大きな課題です。
定説では「よそ者、若者、ばか者」は地域おこしの3要素。新鮮な視点とアイディア、そしてガムシャラに突き進む熱意と行動力が必要なのです。
地域おこし協力隊は、「よそ者」であり、多くは40代以下、実年齢が高くても若々しいエネルギーにあふれた「若者」であり、移住してまで地域おこしに熱い「大ばか者」。三要素揃った地域おこし協力隊だからこそ、これまでの閉塞感を破る可能性があります。それをどう生かせるか?がカギになります。
あつれきも生じるでしょうが、相互に理解し合えるようにし、かつ隊員の熱意と行動力が地域の人々に響き、若い世代を中心とした活動のうねりにしていくことが重要です。また、若い世代の女性流出が進む中で、女性隊員が活動する地域では、女性目線の地域社会の変革を図る絶好のチャンスにもなるでしょう。
これまでに卒業した隊員は4名。いずれも福島市に定着し、カフェ経営や酒造りなどで地域に貢献しています。隊員には、定住して、活性化の活動を共に成長させていただきたいものです。
現職と元職の隊員。出会ったら、ぜひ激励のエールをおくって下さい。
この春、松川地区の全小中学校を再編し、松陵義務教育学校が誕生しました。
本市初となる義務教育学校は、小中9年間の教育を一貫して行います。同校では、1~4学年、5~7学年、8・9学年の3つのブロックを設けてカリキュラムを構成。特に小中の移行期にあたる5~7学年は、小中それぞれの教員による相互乗り入れ授業を体系的に実施し、中学校になじめず不登校が生じやすい「中一ギャップ」の解消を図ります。
また、松川地区の人・自然・歴史・文化などを探求する「まつかわ学」で郷土愛を育んだり、異学年交流で思いやりの心やあこがれを育むなど、9年の一貫教育ならではの取組を推進します。
ほかにも新しい風を感じます。和合亮一さん作詞・大友良英さん作曲の新校歌は、松川らしい情景が浮かぶ校歌というより楽曲で、歌い手がパートに分かれてハーモニーを奏でます。校章は、頭文字のアルファベット「S」を使って白鳥が羽ばたくイメージを表現し、松川の4地区の特色をカラフルに表す斬新なデザインです。これらの仕掛けが、愛郷心を高め、児童生徒の団結力を強める気がします。同校がモデルとなって、「地域とともにある学校づくり」が市内全体に広がっていくことを期待します。
一方、昨年開校した県内唯一の公立夜間中学天神スクール。2年目の春、市内外から10名の新入生が入学しました。外国にルーツのある方が全校生の三分の一程度に増え、多様な学び直しのニーズに対応する性格がより鮮明になってきました。天神スクールのロゴもカラフルさで多様性を表現し、デザイン性が豊かです。
新タイプの学校としては、ほかに不登校の子どもたちが登校しやすいように配慮した「学びの多様化学校」があり、本市でも、それを選択肢の一つとして不登校対策の充実を検討中です。
教育ニーズの変化に伴い、学校の在り方が変わり、そのシンボルとなる校章や校歌などの表現方法も変わってきています。本市でも、教育ニーズに応じ、新たなタイプの学校の導入に努めるとともに、児童生徒に響く教育の質の充実やシンボルの設定を行って、地域への愛着をもって次代を担う人材を育成していきたいと思います。
今や福島市の名物の一つといえる水。蛇口を捻れば、冷たくやわらかいおいしい水がいつでも飲める!こんな県都クラスのまちは他にないでしょう。福島駅東西広場のももりんが、自慢の水を提供しています。
本市水道が今年4月、通水100周年を迎えます。大正11年に近代水道が創設され、以後、拡張を続け、平成19年から全面的に摺上川ダムからの給水になりました。
原発事故後、水道水を不安視する空気も窺えましたが、適切な水質管理によって安全性は保たれてきました。むしろ平成25年からは10年連続で、ペットボトル「ふくしまの水」がモンドセレクション金賞以上を獲得。品質とおいしさが高く評価されています。
近年、水道インフラへの関心が高まっています。能登半島地震など多くの災害で断水が発生。復旧に長期を要し、避難生活だけでなく応急対策の支障にもなっています。八潮市の下水道陥没事故が衝撃を与えましたが、水道の噴水が突然出現するという事態は全国各地で起きています。
水道料金の引き上げを避けるため、管の耐震化や老朽管の更新が進んでいないという事情が背景にあります。事業推進への転換と物価高が相まって、この春は全国的に水道料金の引上げラッシュ。約4割の引き上げになる都市もあるようです。
福島市では、近年、事業を加速し、新年度末には基幹管路の耐震適合率が100%となる予定。新年度からは、救急病院や避難施設への管路も上下水一体で耐震化します。容量3トンの給水車を導入するとともに、地域で給水活動を実施いただく応急給水拠点を整備するなど、断水時の備えも強化します。
本市の水道料金は高いと言われますが、しっかり投資を行えば、相応の料金にならざるをえません。もっとも、引き上げが必要とならないよう、水道施設を活用した小水力発電を実施したり、人工衛星を活用した漏水調査を全国的にいち早く取り入れるなど、経営効率化を進めていますので、ご理解をお願いします。
今後、警戒すべきは気候変動。摺上川ダムの水が枯渇することはまずないと思いますが、油断はできません。私は他県で、数カ月に及ぶ給水制限という辛い経験しました。メガソーラなどの開発によって水源地の機能が弱くならないよう対応していまいります。
福島市の水道は、100周年の後も、安全安心でおいしい水を安定的にお届けします。
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