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更新日:2023年3月1日

市長コラム 『We Love ♡ ふくしま!』

令和5年3月号

第56回「エネルギー価格の高騰に強い体質への転換へ」

 この冬は、比較的雪が少なく、過ごしやすかったですが、記録的な寒波が到来するなど、結構寒かったですね。しかし、それ以上に寒気がするのが光熱費。見たこともない料金を見ると、暖房や点灯を控えたくなります。
 電気料金は4月から大幅値上げの予定で、エネルギーの価格高謄も当分収まる気配がありません。市や県、国では、家庭や事業者の負担軽減のため、一定の物価・エネルギー価格高騰対策を講じていますが、限界があります。
 生活や事業活動をいかに省エネな体質に変えていくか、が大事です。
 効果が大きいのは、建物の断熱性能の強化。窓や壁・天井などの断熱リフォームによって冷暖房の効きが良くなり、光熱費が軽減されます。
 夏暑く冬寒い家は、熱中症やヒートショックなど健康上の問題も引き起こします。室内の温度は、夏場25~28度、冬場18~22度くらいが良いとされています。健康のためにも、できる限り断熱性能をよくしましょう。
 ちなみに、わが家は札幌在住時、住居の断熱がいいのと下階の方の暖房の恩恵で、ほとんど暖房を使いませんでした。一方、私の実家の室内は非常に寒く、冬は帰省する気になれませんでした。断熱性能の確保の重要性を認識した次第です。
 ほかに、家電や設備をより省エネ性能の優れたものに買い替えたり、電灯のLED化も省エネには効果的です。
 太陽光発電設備の導入は節電と同じ効果をもたらします。建物の屋根を使ったり、空いた土地に設置したり。特に農家さんには利用可能なスペースが多いのではないでしょうか。最近では、停電時でも自家発電の電力を利用できるよう蓄電池などを導入する方も増えてきました。
 もちろん、断熱リフォームにしても、省エネ家電や太陽光発電設備の導入にしても、相応の費用が掛かります。これらに対し、いま、さまざまな支援制度があります。市では、今後これらの支援制度を分かりやすく整理し、市民や事業者の皆さんに周知していきます。この機に、エネルギー価格高騰に強い体質への転換を図っていただきたいと願っています。

令和5年2月号

第55回「野球殿堂入りの栄冠」

 ついに古関裕而さんに野球殿堂入りの栄冠が輝きました。
 市内有志とともに「古関裕而の野球殿堂入りを実現する会」を立ち上げてから、五度目の挑戦。年々得票を伸ばしていたものの、昨年は、わずか1票足らずで殿堂入りを逃していただけに、この上ない嬉しさです。
 古関さんは、オリンピックマーチなどスポーツ音楽も得意としていますが、特に野球とは関係が深く、学校や会社、球団、大会の歌や応援歌を数多く作曲しています。応援歌などを通じて試合を盛り上げ、野球が創成期から国民的スポーツへと発展するのに大きく貢献しました。
 特徴的なのは、大学野球、プロ野球、社会人野球、それぞれの有名なライバルや名門の曲を作っていることでしょう。早稲田・慶応、巨人・阪神、ENEOSの応援歌は古関さん作曲。その応援歌によって、双方の応援やプレーが熱く盛り上がり、その熱気が球界全体に波及していったのです。
 また、夏の甲子園の大会歌「栄冠は君に耀く」は、球児には甲子園への夢を、観衆には一層の清々しさを与えて、高校野球の魅力を大いに高めています。コロナ禍による中止後の翌年の大会で、朝ドラ・エールの一シーンを見るような「栄冠」の独唱の中、選手たちが喜びを胸に入場しました。その時の感動を、私は忘れることはできません。
 野球を、そしてスポーツを盛り上げる古関メロディーの力は、現代も力強く生きているのです。
 古関さんの野球殿堂入りは、大震災後も数々の災難を被ってきた福島の人たちに明るい希望を与えてくれる古関さんからのエールです。
 古関さんの応援歌ゆかりの記念試合などで、殿堂入りのお祝いをするとともに、これを機に、古関裕而のまちづくり(音楽文化の振興など)やスポーツのまちづくりに一層励み、福島市の新ステージづくりを成し遂げていきたいと思います。
 今度は、私たちの「栄冠」を勝ち取る番です。
*野球殿堂は、野球の発展に大きく貢献した人の功績を永久に称え顕彰するための表彰。競技者表彰と特別表彰があります。古関さんは、特別表彰を受賞しました。

令和4年12月号

第54回「都市間の交流」

 ウィズコロナによる活動が回復する中で、市外との交流も活発化してきました。
 古関裕而さんの妻金子さんの出身地・豊橋市とは、朝ドラ・エールを機に交流を深め、今夏のふくしま花火大会では豊橋伝統の手筒花火を披露いただきました。息をのむすばらしい花火でしたねぇ。 
 10月には、「福島わらじまつり」が「ええじゃないか豊橋まつり」に参加し、その雄姿を披露。持ち込んだ「くだものの宝石箱」のフルーツは早々に完売して、そのおいしさを味わっていただきました。
 豊橋市は、愛知県東三河地方の中心都市で人口約37万。産業が発展し、まちづくりを積極的に進める一方、市町村別農業生産額日本一を長らく続けたまちです。東京からは新幹線で1時間20分。福島商工会議所青年部主催の「ユージックフェス」に豊橋商工会議所青年部の方々が参加し、豊橋名物ちくわのおでんを提供していました。豊橋市との交流は大変有意義であり、今後さらに交流を深め、固い絆にしていきたいと思います。
 一方、友好都市・荒川区との交流も進展しています。これまでもモモの販売で強力な応援をいただいていましたが、今年はりんごのひょう害果に拡大しました。
 また、12年連続で水質日本一の荒川の水を活用した米作り・酒造りは、コロナ禍で見送っていた人的交流が始まり、荒川区の皆さんは初めての稲刈りに歓声を上げていました。 
 11月には、市内荒川のほとりで「あらかわの森」づくりがスタートしました。ゼロカーボンを目指す荒川区には、森林整備をする場所がなく、福島市で森をつくり、二酸化炭素吸収の貢献を行おうとするもの。域外の自治体による森林整備は県内では初めてではないでしょうか。参加した荒川区の親子は、市内からの参加者と交流しながら、森に親しみ、森林の地球温暖化防止の役割を学習していました。
 都市間の交流は、表敬訪問の交換に止まらず、市民や経済の交流にしていくことが大事です。お互いの特徴を生かし、補い協力し合って、困ったときには助け合える関係にしていきたいと思います。

令和4年11月号

第53回「医療と健康づくり」

 先日の土曜日午前、知人が心筋梗塞で救急搬送。受け入れはスムーズで、事なきを得たとの話を聞き、ホッとしました。
 医療従事者の働き方改革の一環で土曜日午前も休診にする病院は、市内でも増えています。3月末まで、その時間帯は搬送先調整に時間がかかることが多くなっていたので、関係病院などと協議し、今年度から土曜日午前も、二次救急医療の輪番体制を組むことにしました。
 生涯を暮らす地域には、医療の安全安心が非常に重要です。
 福島市では、今般、県内で初めて救急車3台に12 誘導心電図伝送装置を搭載。急性心筋梗塞が疑われる患者には到着後すぐに心電図をとって病院に伝送し、病院での緊急手術などの準備の前倒しを図っています。
 急性心筋梗塞は、手術までの時間を10分短縮できれば救命率が8%向上するそうです。この仕組みの導入により治療開始までの時間は20分程度短縮できます。心筋梗塞による死亡率が全国ワースト1の福島県での改善効果は間違いなく期待できるでしょう。
 もっとも、心筋梗塞に一番効果的なのは、日常の健康づくり。特に塩分の多い食事は控えましょう。福島市は、適しおサポーターの協力をいただきながら、適しおレシピの紹介など、「適しお」(適切な量の塩分でおいしく食べる=減塩)を推進しています。
 私もかつて、家庭環境から塩っ気の強い味付けが好きでしたが、大学時代から減塩に取り組み、慢性的な鼻詰まりや汗の出方などに改善が図られました。薄味に慣れると、素材そのもののおいしさが分かって、料理も楽しめます。
 健康には適度な運動や社会的交流も欠かせません。コロナ禍ですっかり出不精になった方も多いと思いますが、活動量の減少は、免疫力低下やフレイル(心身の状態が脆くなること)といった健康二次被害を引き起こす要因になります。認知機能の低下が27 %の高齢者に見られたとの調査結果もあります。
 私たち行政は、医療関係者などと連携して医療と健康づくりを充実します。市民の皆さんも自分で可能な健康づくりに努めていただき、市民みんなが健康な福島市をつくっていきましょう。

令和4年10月号

第52回「『まさかや!』を避けるために」

 物議を醸す朝ドラ・ちむどんどん。ヒロインの兄ニーニーは、一獲千金を狙い3度も同じ人物から詐欺に遭います。「まさかや!」の筋書きですが、「まさかや!」の落とし穴は私たちの身の回りにもあります。
 先日「国税庁」からメールが届きました。所得税を滞納しているので、滞納金とともに期限までに支払え、さもなくば差し押えするとのこと。一瞬「まさか!」と思いましたが、すぐに偽メールと判断。「eイ ータックス-Tax」と表示されたリンクの先に何が待ち構えていたか不明ですが、間違いなく架空請求かフィッシング詐欺※などでしょう。
 有名な通販サイトを装って情報確認を促すような偽メールもよくあります。それが本物であるケースは稀だと思います。また、多くのサイトで人気商品が品切れなのに、名もないサイトで販売中の場合があります。これも怪しい。そのサイト名を検索すると、詐欺サイトかどうか判明する場合が多いので、慎重に調べてから購入を検討しましょう。
 今最も気を付けたいのが、高齢者を狙った「なりすまし詐欺」。息子を装ったり、市役所や警察など公的機関を名乗ったりする場合もあります。最近では、喉を手術した息子と病院職員をかたる男から電話があり、多額の現金を奪われた事件がありました。「喉を手術して声がいつもと違う」と言って本人と信じさせたのでしょう。
 詐欺集団は、役者にしたいくらい、実に巧妙な仕掛けと演技で騙そうとします。本物なら、いきなり金銭を要求することは、まずありません。金銭の振り込みや引き渡しを要求されたら、詐欺を疑いましょう。一旦その電話を切って、消費生活センターや警察などに相談するか、実の息子の電話番号や公表されている市役所などの電話番号に電話し、確認しましょう。
 本市では、なりすまし詐欺被害防止のため、なりすまし詐欺等被害防止啓発動画を公開したり、詐欺の実態や被害の防止法を説明する出前講座を実施しています。どうぞ、ご活用ください。
 「まさかや!」の後悔を避けるため、日頃から十分ご注意を!

令和4年9月号

第51回「夏の思い出」

 この夏、3年ぶりにわらじまつりを本格開催。3年前に大幅刷新したわらじ踊りを初めて2日間にわたって楽しんでいただき、「ワッショイ、ワッショイ」の躍動的なリズムがだいぶ浸透してきたように思えました。
 今回目についたのが、中高生など若い人の多さ。浴衣姿など夏祭りならではの装いで、束の間の祭り気分を楽しんでいるようでした。同様に3年ぶりに開催した花火大会も、いつも以上に若い人たちの姿が目立った気がします。
 「(コロナ禍で)何もできない高校3年間だったけど、最後の夏に大切な思い出ができた」とは、メディアに流れたある高校生のコメント。ぐっと、胸に響くものがありました。
 夏といえば、夏祭りに花火、林間学校や海浜学校、暑さの中の苦しい部活動、家族旅行や遠くの親族も集まってのだんらんなど、多くの思い出が残っています。
 しかし、若者にとって、コロナ禍の期間は、甘いも苦いも、こうした思い出をつくる機会が失われてしまいました。さまざまな出来事で塗り重ねられるはずの青春の思い出のページに、この2~3年間は、埋めるものがなくなっていたのです。変わらずに残っていたのは、夏休みの最後に課題の仕上げに苦しんだことくらいでしょう。
 成長過程にある若者にとって、多くの経験をすること自体が心身の成長に大きな意義があります。同じ2年間の自粛生活といっても、私たち大人とは重みが違います。この夏、少しでも思い出をつくる機会を提供できたことに、少しはほっとしました。
 わらじまつりが終わった後も、コロナ禍は終息の気配が見えず、むしろさらに拡大しつつあります。
 もうすぐ実りの秋。文化祭やスポーツ、秋祭りなど、秋も、人生の豊かな経験を実らせる季節です。市でも、古関裕而記念音楽祭や市民体育祭をはじめ、さまざまなイベントを企画しています。何とか感染防止を図りながら、市民の皆さんの思い出をつくる機会の実現と両立させていきたいものです。

令和4年8月号

第50回「未来の車」

 今回が50回目のコラム。毎回、何を書こうか苦しみながら、よく続けられたなと思う一方、同じ数だけ、締め切りを心配する広報担当者を困らせています。恐縮、恐縮。
 さて、今回は車の話。今年も防災訓練を実施し、電気自動車からの電力供給訓練を行いました。車の技術革新が、蓄電池としての役割を与えるようになっているのです。
 気候危機が進む中、ゼロカーボン(温室効果ガス排出実質ゼロ)を目指して、今後、電気自動車や水素自動車への転換が急速に進んでいくでしょう。市では、更新する公用車は原則、電気自動車等とするとともに、あらかわクリーンセンターのごみ発電を活用して、エネルギーの地産地消を徹底します。併せて、電気自動車などのバッテリーは、災害対策やイベントに幅広く活用する方針です。
 もう一つの大きな技術革新は、自動運転です。部分的な実用化まであと一歩のところに来ています。無人運転が可能になったら、もはやお抱え運転手付きの車と同じ。社会は大きく変わります。
 例えば、高齢者の足の確保。各地域に共有の車を配備し、高齢者が呼び出せば、自動的に車が迎えに行き、目的地まで運んでくれるでしょう。
 また、自動車通勤の人は、職場近くに駐車場を借りていますが、無人運転が導入されれば、自宅に帰しても、離れた場所に移して駐車してもいい。使うときに呼び戻せばいいのです。中心市街地の駐車場は、住宅や店舗などに変わっていくかもしれません。
 いずれ空飛ぶ車も実用化されるでしょう。あまり先走り過ぎてはいけませんが、しっかり将来を予測して対応策やまちづくりを進めることで、お金を効果的に使い、進歩的なまちにしていきたいものです。
 もっとも、私にとって今一番欲しいものは、考えたことがすぐ文章になるソフト。早く苦しみから解放されたい!

令和4年7月号

第49回「自由」

 エアレース・パイロット室屋義秀さんの戦いが再び始まります。本人にとっては過酷なレースながら、大空の舞は、まさに「自由」
を体現しているように感じます。
 私も「自由」に憧れをもっていました。高校入試で、自分が好きな言葉についてまとめよ、との小論文が出題され、「自由」を取り上げました。花々を飛び回る蝶のように、自らの意のままに動き、それでいて自然の中で調和するような「自由」が好きだと書いたように記憶しています。
 長いコロナ禍で、ようやく行動制限が緩和されてきました。まだ気持ちがついていかないという方も多いと思いますが、辛抱してきただけに、自由の広がりが心地よく感じるのではないでしょうか。仲間と外で飲むビールの何とおいしいことか!
 言論統制の厳しい中国でさえも、2カ月も続いた厳しいロックダウンには不満が表面化し、解除されたときには市民のうれしそうな表情がテレビ画面いっぱいに広がっていました。自由は、私たち人間にとって普遍的に尊いものなのです。
 しかし、自由には、責任が伴うことを忘れてはなりません。自由の濫用は、無秩序と混乱を招くだけ。基本的ルールを守りながら、みんなが自由を享受できるようにすることが必要です。日本国憲法第12条は、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う」とあります。
 今、コロナ禍での自由が広がりつつあります。しかし、決してコロナから解放されたわけではありません。改めて基本的対策を守ることの大切さを確認し、それを徹底しながら、自由を長く、そして広く伸ばしていきたいと思います。
 そして、責任ある自由の先に、室屋さんのように大きな笑顔を描いていきたいものです。

令和4年6月号

第48回「道の駅ふくしまを起爆剤に」

 道の駅ふくしまがオープン。開業11日目で来場者10万人に到達し、毎日多くの人々で賑わっています。
 道の駅ふくしま開設の狙いは、集客・交流、情報発信、産業振興の観点から「実 ・湧・満・彩 福島市」の地域振興の拠点にすること。
 そのため第一に、福島ならではの象徴的な施設にしました。「古関裕而のまち」らしいピアノをイメージ、県産材をふんだんに使い、吾妻連峰の眺望を生かしました。
 第二に、福島の魅力をいっぱい詰め込みました。「くだものの宝石箱」の旬のフルーツ、地元の新鮮野菜をはじめ、えごま豚、福島牛、常磐ものの海産物、日本酒と福島自慢のものを揃えています。
 第三に、誰でも楽しめる施設にしました。高齢者や障がい者に優しいバリアフリー、子育て家庭向けの屋内こども遊び場や授乳室。ドッグランでペット連れも楽しめます。
 第四は、観光果樹園や温泉、さらには広域の名所へと回遊を促す仕掛け。独自アプリ「周遊手形“縁”」で周遊案内や特典を提供、電動アシスト付きレンタサイクルも用意しました。
 第五には、広域防災拠点機能や電力の地産地消など、今求められる社会的機能を備えました。
 このほか、もうすぐ東北自動車道利用者も「寄り道」可能な道の駅になります。一度降りても2時間以内に戻れば、退出しない場合と同じ料金になります。また、運が良ければ、エアレース世界王者の室屋義秀選手の練習飛行に遭遇できます。
 多彩な仕掛け満載ですが、地域振興の拠点としての役割を果たせるかどうかは、まさにこれからです。
 今後、売れ行き分析や事業者間の交流も生かして、新商品開発や商品に磨きをかけ、多目的広場を生かしたイベント企画などが望まれます。他のスポットへ誘導するにしても、そのスポットを一層魅力的なものにしたり、連携の仕方を工夫する必要があるでしょう。
 さまざまな主体との共創で、道の駅ふくしまを福島の復興創生の起爆剤にしていきたいものです。

令和4年5月号

第47回「起き上がり小法師」

 3月16日の地震により被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 大震災から復興途上で、台風19号、昨年2月の地震と災害が相次ぎ、2年以上続くコロナ禍もまだ出口が見えない状況で、またも地震。さぞ、心が折れかけた方も多いと思います。
 それだけに、本市出身大相撲若隆景関の三月場所幕内優勝は、本当にうれしい話題でした。小柄ながらも真っ向勝負で粘り強く勝ち抜く相撲は、私たちを励まし、再起する勇気と希望を与えてくれました。
 一方、国外に目を転ずると、ウクライナの惨状は、地獄絵を見ているような惨さです。戦争の残虐性に身が震えます。
 ウクライナとは、大震災後、本市派遣団などが放射線対策を学び、コンサートなどを通じた交流を続けてきました。昨年3月開催の゛起き上がりこぼし展”には、ウクライナの子どもたちが福島復興と平和への祈りを描いたキッズ・ゲルニカとともに、絵付けした起き上がり小法師を出展して、励ましてくれました。
 今度は私たちが、ウクライナにおける一日も早い平和の到来と復興への願いを起き上がり小法師に託します。同時に、私たち自身も、度重なる災害に挫けない心を、起き上がり小法師と共有しましょう。
 市としては、引き続き、被災された方の生活再建支援と被災施設の復旧を速やかに進めるとともに、災害を契機として、魅力あるまちづくりを加速します。
 市民共創で、災害に一層強靭な地域や生活スタイルをつくっていきたいと思います。市では、運動会などに防災メニューの導入を促すなど、防災の日常化を図ります。市民の皆さまも、落下防止対策など、再び同様の被害が生じない工夫・改善を講じてください。
 今後も、起き上がり小法師の精神で立ち上がりましょう。

 

令和4年4月号

第46回「数字で見る福島市民の生活」

 全国52都市(県庁所在市と政令市)の1世帯当たり年間支出額を示す2021年度総務省家計調査。品目別順位から市民生活の実態が見えてきます。
 福島市は、納豆①(3年連続)、卵③、さんま④、たらこ④が上位。生産日本一のきゅうり①が添えられ、キャベツ①、しめじ①、わかめ②を組み合わせた味噌汁が定番でしょうか。朝の食卓が目に浮かびます。米飯中心と思われますが、米㉖は中位で、カップ麺②の消費が多い。米をもっと応援したいものです。
 桃①(5年連続)、生鮮果物②、梨④、りんご⑤の順位は、くだもの王国ならではの結果。自慢の品を贈りたい気持ちがよく分かります。
 ヨーグルト①がトップの一方、まんじゅう①、アイスクリーム・シャーベット②、ようかん⑤、チョコレート菓子⑤と甘いものが上位にずらり。健康は気になっても、甘いものは別でしょうか。
 肉の好みでは、豚肉③、牛肉㊽と豚好きが明確。円盤餃子が名物のぎょうざ㊴消費は少なく、意外な結果でした。発泡酒②など酒類の消費が多い一方、外食は概ね中位以下。宅食、宅飲みの傾向が伺えます。
 総じて食品にはお金をかけていますが、婦人用洋服51、男子用洋服㊸、アクセサリー㊾などファッション関係は下位傾向。関心が低いというより、衝動買いをするようなお店が少ないからかと、賑わいづくりの必要性を痛感します。アクセサリーのプレゼントが飛び交うような愛が多く芽生え結婚につながりますように。
 切り花③、葬儀関係費③は、亡くなった方を大切にする文化の証。固定電話通信料①、携帯電話通信料④は、話好きなのか
良く分かりませんが、料金プランを見直すといいのかもしれません。
 勝手な想像ですので、間違いでしたらご容赦ください。しかし、これらの特徴的な傾向を生かした新しい事業展開で、福島
市にいい効果がもたらされると嬉しいですね。

 

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福島市五老内町3番1号

電話番号:024-525-3702

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