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更新日:2019年3月7日

平成31年度市政運営に関する所信-平成31年3月市議会定例会議 市長提案説明より-

  • 日時:平成31年3月1日(金曜日)
  • 場所:議場

 東日本大震災・原発事故から間もなく8年が経過いたします。
 根強い風評など復興はまだ道半ばですが、昨年、面的除染や道路側溝堆積物の除去が完了するなど、復興は着実に進んでまいりました。
 一方、平成27年に一旦増加した本市の人口は、翌年、再び減少に転じ、減少幅を拡大してきております。
 こうした中、本市は、111周年を迎えた昨年、中核市としてのスタートを切り、市政の取り組みにも様々な芽が出てまいりました。
 平成の世から新しい元号の世へと移行する新年度は、中核市2年目として福島らしい創意工夫を講じながら、「ふくしまの新ステージ」に向けた取り組みを本格的に始動させ、市政を上昇軌道に乗せて、復興の加速と福島創生を推進してまいります。
 「開かれた市政」と「スピードと実行」をモットーに、3つの柱を政策目標の基本として、市民の皆様、そして市議会の皆様と力を合わせて、積極的に政策展開し、将来に向けて夢が持てる新しい福島の創生を進め、福島圏域、県全体の発展にも貢献してまいりたいと考えております。

「ひと・暮らしいきいきふくしま」の実現について

 人口減少社会に立ち向かうにあたり、最も急を要する課題は、子どもたちに係る環境の充実であります。
 待機児童対策につきましては、昨年より「保育の受け皿の拡大」と「保育士の確保」を柱とした「待機児童対策緊急パッケージ」を推進し、昨年4月には待機児童数がほぼ半減したところであります。
 新年度予算においても、本市初となる市立認定こども園3園を4月から開園するほか、保育施設の入所選考へのAI導入による業務のスピードアップや保育士を目指す学生への奨学資金の無償貸付をスタートさせるなど、さらなる事業の充実を図り、放課後児童クラブの待機解消と併せて待機児童の解消を強力に推進してまいります。
 さらに、認可外保育施設への巡回支援指導を実施して、保育や施設運営への助言・指導をおこない、保育の安全安心を確保してまいります。
 児童虐待の発生予防から自立支援まで一連の対策を強化するため、子ども家庭総合支援拠点の設置に向け、専門職員を配置し体制を整備するほか、10月からの幼児教育・保育無償化の実施に向けた体制の整備も進めてまいります。
 子どもたちの学習環境の整備につきましては、幼稚園、小・中学校の校舎等耐震化を国の補正予算を活用して、前倒しで取り組むとともに、学校トイレについては、洋式化率80%を目指し、新年度は、小学校17校において400基の改修を実施いたします。
 また、今後はプログラミング教育やICTを活用した教育の推進が必須であり、小・中・養護学校へのタブレット端末の配置や無線LAN環境の整備を進めてまいります。
 さらに、子どもたちの学力向上のための各種施策を継続して実施するほか、語学指導をおこなう外国人青年を2名増員し、16名体制に、また、外国語活動支援協力員を2名増員し、18名体制とするなど、外国語学習活動をより強化してまいります。
 さらに、中高生の自主的な海外研修等の費用の一部を補助するほか、基金を活用して、全国大会等で優秀な成績をおさめた市内の小・中学校に対し必要な備品を支給するなど、本市の復興を担い、夢や希望を持ってチャレンジする子どもたちを応援してまいります。
 除染の関係につきましては、昨年、除染事業が完了し、除去土壌の現場保管の解消、中間貯蔵施設への輸送が本格化してまいりました。本市の除去土壌は、平成33年度末までに概ね輸送完了を目指すとの国の方針が示されたところであり、安全で確実な輸送を国に要請してまいります。
 本市としても、保育所、幼稚園や小・中学校に埋設されている除去土壌の搬出は、平成31年度中に完了させるなど、現場保管の解消の加速化を図ってまいります。
 新年度においては、市民総ぐるみの運動として健康づくりを推進します。
 「健都ふくしま」の創造に向け、健都ふくしま創造市民会議を設置し、地域や職場、関係団体等との連携を強化するとともに、受動喫煙対策や食育の推進、歯と口腔の健康づくりなど、実効性のある健康づくりを総合的に推進してまいります。
 また、高齢者の元気づくりについては、生涯スポーツの推進と高齢者のICTへの楽しみを高めるため、「高齢者元気アップ事業」を新たに実施します。
 「地域ふれあい元気づくり楽校」も引き続き開設するほか、全ての地域包括支援センターに認知症地域支援推進員と生活支援コーディネーターを配置し、地域包括ケアシステムの充実を図ってまいります。
 平成の世は、東日本大震災をはじめ大きな災害が続出し、安全・安心の大切さを改めて認識させられました。
 新元号の時代には、安全・安心の基盤をしっかりと築いていくことが必要であり、消防救急デジタル無線の更新や福島消防署清水分署の再整備をおこなうとともに、消防団員の任用要件の見直し、費用弁償の適正化等により、消防団の強化を図ってまいります。
 また、本年は火災が多発しており、2月の住宅用火災警報器設置促進強化月間を皮切りに、火災警報器の設置・点検・交換を促進してまいります。
 なお、更新整備を進めてまいりました高機能消防指令システムは、4月1日から運用開始できる見込みであります。
 地域における防災対策については、国・県・地域と連携を図りながら、ハード・ソフトのバランスのとれた対策を推進してまいります。
 洪水ハザードマップに基づく標識の設置や、内水ハザードマップの作成、吾妻山火山防災マップの全戸配布をおこなうとともに、防災情報伝達システムの検討に着手いたします。

「産業・まちに活力ふくしま」の実現について

 産業・観光の振興による経済の活性化につきましては、福島大笹生インターチェンジに隣接する「福島おおざそうインター工業団地」について、新年度中の完成を目指して整備を進めてまいります。
 企業立地につきましては、昨年12月に2つの企業と立地基本協定を締結し、昨年中の企業立地に関する協定締結は5件となりました。
 いずれも高い技術力と卓越した開発力を有し、より一層の成長が期待できる企業であります。今後とも、積極的な誘致活動を展開してまいります。
 観光の振興については、3月9日、福島駅西口に観光案内所をリニューアルオープンし、「おもてなし」観光案内所としてのサービスを格段に向上させるとともに、新年度、観光コンベンション協会の体制強化を図り、観光コンベンションの誘客を積極的に推進いたします。
 そして、6月1日、2日、東北絆まつりを本市にて開催します。
 東北を代表する6つの祭りがひとつになり、福島県内の祭りも融合させて、東日本大震災の記憶を未来に伝え、力強い復興の歩みと東北の魅力を国内外に向けて強く発信します。
 とりわけ、東京2020大会の前年開催となることから、目標来場者を前回より5万人多い30万人と設定し、盛大に開催するとともに、50回目の節目を迎えグレードアップする「新生福島わらじまつり」を東北絆まつりで初めて披露し、本祭りが大いに盛り上がるようアピールしてまいります。
 また、観光対策については、増加が見込まれるインバウンド対応を中心に一段の強化を図る考えであり、観光交流拠点施設のWi-Fi環境や多言語表記の整備、米沢市と連携した吾妻山登山ルートの整備などを新たに実施するほか、公共施設のトイレ洋式化は、洋式化率80%を目指す4カ年の計画を3カ年に前倒して、集中的に改善いたします。
 併せて、国内外での観光プロモーション等を実施し、観光客の増加を図ってまいります。
 2月16日から約1カ月の限定で、3温泉地を巡るバス路線を新設し、「ふくしま三湯物語」という周遊企画を実施しております。
 今後は、この結果を検証して、その後の方針を検討する一方、土湯温泉における「観光交流センター」や「まちおこしセンター」の開設、飯坂温泉では旧堀切邸の利用促進を図るための規制緩和など、拠点施設の機能強化を図りながら、3温泉地をいかした観光振興に取り組んでまいります。
 福島大笹生インターチェンジのループ内に整備予定の「道の駅」につきましては、近隣地域最後発の「道の駅」として、他の「道の駅」と差別化され、多くの来場者が訪れる魅力ある地域振興の拠点としていくため、オープン予定を平成34年春に一年延期することとし、商工観光部内に担当部署を新設し、一元的に検討・整備を進めます。
 平成31年度は用地取得や管理運営方法の検討等をおこない、平成32年度に建設工事に着手したいと考えております。
 農業再生への取り組みにつきましては、親元就農や兼業就農も含めた新たな就農支援により、本市農業を担う人材の確保に取り組むとともに、気候変動への対応に取り組む農業者への支援や、有害鳥獣被害などの農作物被害対策を強化いたします。
 食品加工の産業化につきましては、民間企業がおこなう本市産農産物を活用した加工食品の製品開発・販売等にかかる経費の一部を補助するとともに、産学官、農商工連携による新製品の開発、販売促進、販路拡大等の実現に向けた研究を支援してまいります。
 また、福島大学農学群食農学類が4月1日に開設されます。
 実践的教育により将来の福島の農業を担う優秀な人材が養成されることが期待されるところであります。
 将来にわたり修学者の地元定着や農業各分野での調査研究の成果が、地域社会に還元されるよう、産学官連携による地域産業の振興などにおいて、食農学類との連携協力を図ってまいります。
 開催まで1年半となった東京2020オリンピック・パラリンピック関連につきましては、本市で開催する野球・ソフトボール競技の開催準備や、その他競技の事前キャンプ誘致を進めるとともに、スイス連邦とのホストタウン交流事業などを通じて、大会本番に向けた機運醸成に取り組み、大会成功に向けて「オール福島」で取り組みを強化してまいります。
 3月16日には、開催500日前記念として前読売巨人軍監督の高橋由伸氏をお招きし、野球教室とトークショーを開催いたします。
 1月に「2020ふくしま市民応援団」を創設いたしましたが、地域での環境美化活動など、それぞれの立場で応援活動が始まっております。 
 今後、多くの皆さんに参加いただき、自主的な応援活動のさらなる広がりを期待しております。
 また、東京2020大会を契機としてまちづくりのグレードアップを図り、オリンピック・パラリンピックの遺産を創出してまいります。
 十六沼公園サッカー場の整備や中央市民プール・信夫ケ丘球場の改修などスポーツ環境を充実するとともに、スポーツによる多世代交流、多様なスポーツイベントの誘致など、スポーツのまちづくりを進めてまいります。
 オリンピック・パラリンピックは共生社会の実現という理念も有しており、外国人にも障がいを持つかたがたにも、誰にでもやさしいまちづくりを加速いたします。
 増加する訪日外国人に対応していくため、多文化共生のまち福島に向けた基礎的調査を実施するほか、119番通報の多言語同時通訳、Net119緊急通報システムを導入し、言語によるコミュニケーションに不自由なかたがたの安全・安心を図ります。
 また、手話言語条例に基づく取り組み、ヘルプマークの普及、バリアフリー化の推進などにより、誰にでもやさしいまちの実現を目指してまいります。

「風格ある県都ふくしま」の実現について

 中心市街地のまちづくりと公共施設の再編整備につきましては、「風格ある県都を目指すまちづくり構想」に基づき、中心市街地のまちづくりを推進するとともに、福島駅前交流・集客拠点施設や市役所本庁舎西棟、図書館の整備について、検討委員会や有識者、専門家などからのご意見も踏まえ、多角的な視点から、県都にふさわしい施設整備について検討を進めてまいります。
 2月15日には、まちづくり懇談会を開催し、「風格ある県都を目指すまちづくり構想」について意見交換をおこないました。
 私自身出席し、市民の皆様との直接の対話を通して、まちづくりに関する多くのご意見を伺ったところであり、今後も広く市民の皆様のご意見を伺いながら、構想を推進してまいります。
 また、オリンピック競技の一部開催を見据え、福島駅前広場にマルチビジョン等を設置するとともに、シティドレッシングを施すなど、賑わいの創出を図ってまいります。
 旧飯野町との合併後のまちづくりにつきましては、概ね順調に計画した事業が進捗してまいりましたが、さらなる事業推進を図るため、福島市・飯野町まちづくり基本計画を10年延長することとし、併せて地域審議会の設置についても10年延長したいと考えております。
 広域連携の取り組みにつきましては、昨年11月、福島圏域イレブンによる福島圏域連携推進協議会を設立し、新規事業として、男女の出会いの場を創出する「縁結びツアー」や道の駅等を巡る「ふくしまイレブンめぐりスタンプラリー」を実施しているところであります。
 新年度におきましては、圏域市町村との連携を深めながら、各種事業を展開するとともに、連携中枢都市圏の形成についても協議を進め、広域連携による諸課題の解決に取り組んでまいります。
 歴史・文化と次世代環境が調和したまちづくりにつきましては、震災で被災した写真美術館の再整備に着手するとともに、民家園「旧広瀬座」の保存と新たな施設利用の拡大も含めた活用を図るため、保存活用計画を策定してまいります。
 本市の名誉市民である古関裕而、金子ご夫妻をモデルとした、NHK朝の連続テレビ小説「エール」の来年4月からの放映が決定いたしました。
 市民の皆様をはじめ、金子さんの出身地である豊橋市など、連続テレビ小説実現に向け、ご協力いただきました全ての皆様に心から感謝申し上げます。
 古関裕而氏作曲の歌が、激動の昭和の時代に、人々にエールを送り、今も歌い親しまれているからこそ実現したものと改めて誇りに思います。
 これを契機に、古関氏を生んだまちとして音楽によるまちづくりを一層進めてまいります。
 また、古関裕而氏の野球殿堂入りについても、引き続き粘り強く取り組んでまいります。
 環境面では、水素や太陽光等の再生可能エネルギー導入促進やごみの減量化を図る「ごみ減量大作戦」を展開するなど、次世代につなぐ快適な環境づくりを推進してまいります。
 新斎場につきましては、建築本体工事が3月末に完成する見込みであり、5月18日に供用を開始する予定であります。
 供用開始後においても、駐車場の整備等をおこない、斎場の安定的な運営と質の高いサービス提供に努めてまいります。
 移住・定住の促進につきましては、豊かな定住の地としての本市の魅力や情報の発信とUIJターンへの積極的な支援、商住複合ビルの整備による街なか居住の促進を実施してまいります。
 移住・定住人口や交流人口の増加を図るためには、都市としてのイメージ戦略が重要であり、中核市へ移行し、さらなる飛躍を目指す本市の姿をアピールする新しいキャッチフレーズの募集をおこないました。
 市内外から合計1,060件のご応募をいただいたところであり、選考委員会で選定された候補作品について、一般投票により年度内には新キャッチフレーズを決定いたします。
 新年度には、第2弾として新キャッチフレーズに合わせたロゴマークの作成を予定しており、これらを活用して、県内外、そして国外へ向けて、本市の魅力を力強くアピールしてまいります。


 このように新年度においては、各分野において、ふくしまの新ステージに向けた取り組みが本格始動してまいります。
 これを推進するためには、行政経営自体も、より効率的で質の高い新ステージを目指していかなければなりません。
 引き続き、ひとり1改善運動等を通じて職員の意識改革と能力向上を図りつつ、新年度は様々な新システムの導入等により行政の情報化を推進し、市民サービスの向上はもとより、事務の効率化、スピードアップを図ってまいります。
 以上の市政運営の方針に基づき、オールふくしまでこの県都ふくしまが大きく発展・飛躍できるよう、将来に向けて夢が持てる新しいふくしまを目指すまちづくりを進めてまいる考えであります。

これまでお話しした内容一覧

このページに関するお問い合わせ先

総務部 秘書課 秘書係

福島市五老内町3番1号

電話番号:024-525-3702

ファクス:024-534-4545

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