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更新日:2017年3月1日

第4章:規模と機能

  1. 床面積の検討
  2. 階数の検討

1.床面積の検討

1)事例による規模推定

[1]人口当たりの事例

本市の人口(約300,000人)と同等規模の事例から、新庁舎のおおよその規模を推定してみる。

他都市事例
都市名 人口
(H13.3月現在)
庁舎延床面積平方メートル 人口1,000人
当たり面積平方メートル/千人
完成年
福岡県久留米市 234,147人 33,806 144.4 平成6年
群馬県高崎市 241,189人 44,774 185.6 平成10年
大阪府八尾市 268,029人 26,980 100.7 平成6年
富山県富山市 321,435人 43,470 135.2 平成4年
愛知県豊橋市 355,720人 41,775 117.4 平成8年
広島県福山市 380,817人 36,621 96.2 平成4年
平均 300,223人 37,904 129.9  

事例からすると、人口30万人前後の市では、人口1,000人当たり約100から140平方メートル程度が適切な規模と考えられる。これを本市に当てはめると、300千人×約100から140平方メートル/千人=約30,000から42,000平方メートルとなる。
※注 人口当たりについては、市域の違いによる支所設置状況や、本庁内の配置部局(水道、消防等)の違いなど、人口だけでは推測できない事項を考慮する必要がある。

[2]職員当たりの事例

「建築計画・設計シリーズ7-庁舎施設」によると、職員1人当たりの庁舎床面積は約25から35平方メートル/人となっている。これを本市に当てはめると、1,300人×約25から35平方メートル/人=約32,500から45,500平方メートルとなる。

2)「地方債に係る庁舎標準面積」による試算

総務省の地方債の許可方針における庁舎の標準面積算定によると、室別(事務室、倉庫、会議室等、玄関等、車庫、議事堂)に、常勤職員数当たりの面積及び自動車台数当たりの面積や、全体に対する比率等の元単位が定められている。(例:議員=35平方メートル/人、係長級=9平方メートル/人)
又、元単位も人口規模別、職階区分別に換算比率が定められており、これらを組み合せて必要な床面積を算出することになる。
以下に新庁舎で想定される職階別職員数を導入した場合の床面積の試算をおこなった。

床面積の試算
室名 算定基準 算定例
事務室 換算職員数×4.5平方メートル 特別職:6人×換算率20×4.5平方メートル/人=540平方メートル
職員等:1,300人×平均換算率1.95×4.5平方メートル/人=11,407.5平方メートル
合計:11,947.5平方メートル
倉庫 事務室面積の13パーセント 11,947.5平方メートル×0.13=1,553.2平方メートル
会議室、便所、その他諸室 全職員等数×7.0平方メートル/人 1,300人×7.0平方メートル/人=9,100.0平方メートル
玄関等 (事務室+倉庫+会議室等)の40パーセント (11,947.5+1,553.2+9,100.0)×0.4=9,040.3平方メートル
議会 定数×35平方メートル/人 定数46人×35平方メートル/人=1,610.0平方メートル
以上床面積小計 33,251.0平方メートル
地下駐車場 50平方メートル/台 50平方メートル×50台=2,500.0平方メートルから50平方メートル×150台=7,500.0平方メートル
合計 35,751.0から40,751.0平方メートル

3)まとめ

  • 1)[1]人口当たりの事例(約30,000から42,000平方メートル)
    [2]職員数当たりの事例(約32,500から45,500平方メートル)
  • 2)地方債基準による試算(約36,000から41,000平方メートル)

を総合的に勘案し、かつ、行政機能のコンパクトな集約、市民のための空間確保、周辺環境と調和するボリュームなどを考慮し、新庁舎の適切な規模を35,000から40,000平方メートルと設定する。

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2.階数の検討

新庁舎の階数(高さ)の設定については、周辺の居住環境や景観への影響、敷地利用の状況、建物の利用・移動効率、建設コスト等、評価の視点は複数あるが、ここでは、それらの概要を整理する。
<検討条件>
敷地面積:約20,000平方メートル延べ床面積:約36,000平方メートル市民広場:約3,000平方メートル駐車台数:約350台
建築面積:下屋の張り出しに配慮して、各階平均床面積×1.2と想定
短辺方向長さ:敷地短辺80~90m。ただし、セットバック、空地等考慮して有効約50mと想定

新庁舎 階数別検討案の比較
  A.総4階建 B.総6階建 C.総8階建 D.総10階建
考え方 周辺街並みのRC造建築の平均的な高さと同等の高さにした検討案 周辺街並みの中でRC造の高い建物と同等の高さにした検討案 高層を主体とした検討案
景観
  • 高さは現状の街並みに融合する
  • 高さは現状の街並みから突出しない
  • 高さは現状の街並みから突出する
  • シンボル性は高い
  • 平面的ボリュームが大きく、長い壁面となる
  • 平面的ボリュームは、分節化が可能
建物利用
  • 各階平均床面積約9,000平方メートル
  • 各階が広すぎて水平移動が大きすぎる
  • 長辺方向
    約180m
  • 各階平均床面積約6,000平方メートル
  • 水平移動が比較的大きいため、機能分節等の工夫が必要
  • 長辺方向
    約120m
  • 各階平均床面積約4,500平方メートル
  • 水平移動はそれ程大きくない
  • 長辺方向
    約90m
  • 各階平均床面積約3,600平方メートル
  • 水平移動は少ないが、エレベーター、エスカレーター、階段による垂直移動が多くなる
  • 長辺方向
    約72m
  • ロビー、湯沸室、トイレなど共用スペースの割合が大きくなる



建築面積 約10,800平方メートル(54%) 約7,200平方メートル(36%) 約5,400平方メートル(27%) 約4,320平方メートル(22%)
市民広場 約3,000平方メートル(15%) 約3,000平方メートル(15%) 約3,000平方メートル(15%) 約3,000平方メートル(15%)
その他
(植栽スペース、セットバック、デッドスペース等)
約4,000平方メートル(20%) 約4,000平方メートル(20%) 約4,000平方メートル(20%) 約4,000平方メートル(20%)
地上
平面
駐車場
(25平方メートル/台)
約2,200平方メートル(11%)
(約88台)
約5,800平方メートル(29%)
(約232台)
約7,600平方メートル(38%)
(約304台)
約8,680平方メートル(43%)
(約347台)
敷地利用
  • 地上平面駐車台数が不足し地下駐車場等が多くなる(約262台)
  • 駐車場の確保にコストがかかる
  • 地上平面駐車場以外に約118台が必要
  • 地上平面駐車場は敷地の約29%
  • 地上平面駐車場以外に約46台が必要
  • 全て地上平面駐車場にできる可能性がある
  • 地上平面駐車場で相当数確保できるが、敷地の約38~43%となり、殺風景な街並みになる恐れがあり、工夫が必要。
建設費
  • 地下駐車場等の建設費が大きくなる
  • 建物と駐車場の建設費バランスを適切に設定できる可能性がある
  • 高層建物の建設費は一般的に高くなる
  • 共用スペースが広くなり面積効率が低下する可能性がある

(参考:現南庁舎 約68.5メートル×16メートル=1,100平方メートル)

このページに関するお問い合わせ先

財務部 管財課 複合市民施設係

福島市五老内町3番1号

電話番号:024-535-1140

ファクス:024-536-1876

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