福島市保健所感染症だより

感染症の流行状況や予防のポイントを市民の皆さまへ広くお知らせするため『福島市保健所感染症だより』を発行しています。

感染症についての正しい知識・予防法を知り、感染症予防に役立てましょう!

(参考)

 

最新号

最新号の内容

夏に多発、「腸管出血性大腸菌感染症」を予防しましょう

大腸菌は180に分類され、健康な人の腸管内にも存在します。そのほとんどが無害ですが、出血を伴い、腸炎などを引き起こすものがあり、それらを「腸管出血性大腸菌」といいます。代表的なのはO157ですが、少量の菌で発症し、感染力が強く重症化することもあります。高温多湿な環境で増殖しやすいため、特に夏場に注意が必要です。

感染経路

経口感染や接触感染

(汚染された飲食物を口にしたり、感染者の便に触れた手を介し、菌が口から入ることで感染します)

症状
  • 激しい腹痛
  • 水溶性の下痢、血便
潜伏期間

2日から9日

予防のポイント

  1. 調理の前後や、食事の前、トイレやおむつ替えの後は、石けんと流水で十分に手を洗いましょう
  2. 生肉等は中心部まで十分に加熱しましょう(75℃以上で1分以上
  3. 焼肉等では、生肉専用のものと、食べる箸を使い分けましょう
  4. 患者のいる家庭では、排泄物に汚染された下着等の取り扱いに注意しましょう(塩素系消毒液でつけ置きしてから家族のものと分けて洗濯しましょう)

消毒液の作り方

  • 家庭用の次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系漂白剤でも代用ができます
  • 効果が薄れるため、作り置きはしないでください
  • 次亜塩素酸ナトリウムは、手指消毒で使用しない等取り扱いに注意してください

※次亜塩素酸ナトリウム消毒液の作り方は、下記QRコードの作り方を参照ください。

虫が媒介する感染症に注意!

夏は、野外活動が増える時期です。これからの季節は、蚊やダニが多くなるため、野外活動や農作業、レジャー、海外に行く際にもしっかり予防して出かけましょう。

虫媒介の感染症とは?

ウイルスや細菌等の病原体を持つ蚊やダニに刺されたり、かまれたりすることで感染する病気です。

蚊が媒介する感染症

日本脳炎・デング熱・チクングニヤ熱・ジカウイルス感染症 など

ダニが媒介する感染症

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)・ダニ媒介脳炎・日本紅斑熱・つつが虫病・ライム病 など

症状

頭痛や発熱、発疹、刺し口の腫れ など

予防

  1. 明るい色で肌の露出が少ない服装(帽子・手袋の着用、首にタオルを巻く など)
  2. 虫よけ剤を使用する(ディートやイカリジンが含まれるもの)※ディート使用には年齢制限があります

予防~ペット編~

  1. ペットが外から帰宅したらダニがいないか確認
  2. ダニが皮膚に食い込んでいる場合は動物病院へ※ダニ駆除剤の使用等については獣医師に相談ください
ダニにかまれた時の対処法
  1. 無理に引き抜こうとせず、医療機関(皮膚科など)で処置をしてもらう
  2. かまれた後、数週間は体調の変化に注意し、発熱等の症状がでた場合は
    速やかに医療機関を受診してください

夏休みを利用して予防接種を受けましょう!

子どもの定期予防接種は、免疫がつきやすいよう、接種年齢や回数・間隔などが法律で定められています。
登録医療機関で無料(公費負担)で接種することができますが、法律で定められたワクチン以外は、任意予防接種(全額自己負担)となります。
母子健康手帳などで確認して、接種していない予防接種があれば、夏休み期間を利用して接種しましょう!

過去の記事

感染症の流行状況について

福島県では、福島市を含めた福島県内の感染症の発生状況について、週報や月報を取りまとめています。

感染症予防の参考にしてください。

この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉部 保健所 感染症・疾病対策課 感染症対策係
福島市森合町10番1号 保健福祉センター
電話番号:024-572-3152
ファックス:024-525-5701
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