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更新日:2024年2月8日
近年、全国で寄生虫による食中毒が多数発生しています。
生鮮魚介類や肉類などの食品には寄生虫がいることがあり、種類によっては腹痛や下痢等を起こすものもありますので、注意が必要です。
魚の代表的な寄生虫である「アニサキス」と「クドア」について詳しくご紹介します。
魚介類に寄生しているアニサキスの幼虫(提供:国立感染症研究所)
左上:スケトウダラの肝臓に寄生するアニサキスの幼虫(リング状のもの)
左下:スケトウダラから取り出したアニサキスの幼虫(体長 2~3 cm)
右上:サバの身に寄生するアニサキスの幼虫(矢印の先端部分)
右下:サバの身を切り出し顕微鏡でアニサキスの幼虫を確認したもの
1 冷凍する(-20℃以下で24時間以上)
アニサキスの幼虫は-20℃以下で24時間以上冷凍すると死滅します。
中心部までしっかり冷凍しましょう。
2 加熱する(60℃で1分以上)
アニサキスの幼虫は60℃で1分以上加熱すると死滅し、70℃では瞬時に死滅します。
魚の筋肉内に入り込んだアニサキスは、表面をあぶっただけでは死滅しません。
中心部までしっかり加熱しましょう。
3 取り除く
アニサキスの幼虫は主に内臓に寄生していますが、時間の経過により筋肉部分にも移行することが知られています。
筋肉部分に移行したアニサキスの幼虫は発見し辛く、目視確認で完全に取り除くことは大変困難です。
生で食べる魚介類は新鮮なものを選び、なるべく速やかに内臓を取り除きましょう。また、内臓の生食も避けましょう。
調理する際は、特に内臓に近い部分(腹身等)に注意して良く確認し、アニサキスの幼虫を発見したら取り除きましょう。
※ アニサキスの幼虫は、一般的な調味料での処理(塩漬け、酢漬け、ワサビや醤油につける等)では死滅しません。
日本国内では、特にシメサバによるアニサキス食中毒が発生しており、注意が必要です。
シメサバ等を作る際には、塩じめや酢じめをした後に、一旦中心部まで冷凍してから提供すると良いでしょう。
1 アニサキスによる食中毒を予防しましょう(外部サイトへリンク)(厚生労働省ホームページ)
2 アニサキス症とは(外部サイトへリンク)(国立感染症研究所ホームページ)
3 ファクトシート「アニサキス症」(外部サイトへリンク)(内閣府食品安全委員会ホームページ)
寄生する魚種:ヒラメ、マグロ、タイ、カンパチなど
クドア・セプテンプンクタータ(厚生労働省ホームページより)
1 冷凍する(-20℃以下で4時間以上)
2 加熱する(75℃で5分以上)
【※】クドアは目視では確認できないため、アニサキスのように取り除くことは困難です。
生鮮魚介類の寄生虫による食中毒に注意(PDF:198KB)(福島市保健所作成リーフレット)
クドアによる食中毒について(外部サイトへリンク)(厚生労働省ホームページ)
ヒラメを介したクドアの一種による食中毒Q&A(外部サイトへリンク)(農林水産省ホームページ)
寄生虫の感染は症状が出るまでに時間がかかる場合が多く、感染源の特定が難しくなります。
そのため、感染しないように食品を取り扱う際にきちんと対策をすることが重要です。
基本的な対策は冷凍と加熱ですが、豚肉、クマ肉やイノシシなどのジビエに寄生するトリヒナは冷凍に強いため、中心部までの十分な加熱が必要です。
寄生虫の種類によって、病原性が失われる温度や時間が異なりますので詳しくは参考リンクをご確認ください。
寄生虫 | 寄生している主な動物 | 主な対策 |
サルコシスティス | ウマ、ウシ、ブタ |
中心部までの十分な加熱 冷凍(-20℃で48時間以上) |
トリヒナ | ジビエ(クマ、イノシシ等) |
中心部までの十分な加熱 【※】冷凍に強い耐性があります。 |
有鉤条虫 (ゆうこうじょうちゅう) |
ブタ、イノシシ |
加熱(中心部を最低60℃以上) 冷凍(-10℃で4日) |
旋尾線虫 (せんびせんちゅう) |
ホタルイカ |
・加熱(中心温度60℃以上) ・冷凍(-30℃で4日間以上) 【※】ご家庭の冷凍庫(およそ-18℃)では対応できません。 |
1 寄生虫による食中毒にご注意ください(外部サイトへリンク)(食品安全委員会ホームページ)
2 寄生虫による食中毒に気をつけましょう(外部サイトへリンク)(農林水産省ホームページ)
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