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更新日:2024年3月14日
平成7年(1995年)に発生した阪神・淡路大震災以降も、新潟県中越地震(平成16年)、福岡県西方沖地震(平成17年)、能登半島地震(平成19年)、新潟県中越沖地震(平成19年)、岩手・宮城内陸地震(平成20年)など近隣県を含めて大規模な地震が頻発し、平成23年(2011年)3月11日には東日本大震災が発生しました。
近年においても熊本地震(平成28年)、北海道胆振東部地震、大阪北部地震(平成30年)に続き、石川県内で8万棟を超える住家被害をもたらした能登半島地震(令和6年)が発生しました。
最大震度6弱を観測するなど、建築物の全壊744棟、大規模半壊638棟、半壊4,919棟、一部損壊7,688棟と建築物の被害は1万棟を超えました。
令和3年(2021年)2月には福島県沖地震が発生し、全壊が66棟、大規模半壊62棟、中規模半壊150棟、半壊705棟、準半壊1,824棟、一部損壊2,622棟の甚大な被害を受けることとなりました。
令和3年福島県沖地震の復旧の途上、令和4年(2022年)3月に最大震度6弱の非常に大きな地震に再び見舞われ、災害救助法(昭和22年法律第118号)、被災者生活再建支援法(平成10年法律第66号)の適用を受ける甚大な被害が起こりました。
平成7年(1995年)に発生した阪神・淡路大震災では、地震により6,434人もの尊い命が奪われましたが、地震が直接的な原因で死亡した方の約8割が住宅・建築物の倒壊等によるものでした。また、倒壊した建築物は、避難や救援・救助活動の妨げになるなど被害の拡大を招きました。
倒壊した建築物の多くは、昭和56年6月1日に施行された建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)の耐震関係規定に適合していないものでありました。
このように、大規模な地震の発生により建築物が被害を受けると、その後の生活基盤が揺らぐことに加え、倒壊等により避難路(大地震発生時に円滑な通行を確保すべき道路)等を閉塞し、救援・救助活動の妨げになることから、自らの生命や財産を守り、安全で安心して生活を送るためには、建築物の耐震化や減災化による被害を軽減する対策に、自らの問題として取り組んでいただくことが重要です。
『旧耐震基準』の建築物とは、昭和56年(1981年)5月31日以前に工事が着手されたものをいいます。
『新耐震基準』の建築物とは、昭和56年(1981年)6月1日以降に工事が着手されたものをいいます。
昭和56年の建築基準法(昭和25年法律第201号)改正により、新しい耐震基準が施行されました。建築物における必要壁量が、新耐震基準は旧耐震基準の約1.4倍確保されていると言われています。
なお、新耐震基準の建築物であっても、過去に大きな災害に見舞われたり、度重なる被災(連続的な地震の発生)を受けたりすることで、建築物に亀裂やヒビ、歪みが発生し強度が低下することが十分に考えられるため、大規模地震が起こった際には、倒壊するおそれがゼロではないことに注意しましょう。
現在の木造の耐震基準は、阪神・淡路大震災による甚大な被害結果を基に見直され、平成12年(2000年)に改正されたものです。
平成28年(2016年)に発生した熊本地震では、新耐震基準の木造住宅であっても、構造関係規定が追加される前の平成12年5月までの仕様により建てられたものに一定の被害があったことが確認されています。これらの要因としては、柱とはり等の接合部の接合方法が不十分であったことや地盤変状、木材の劣化等のためであると指摘されています。
昭和56年5月31日以前の建築物は、『耐震性が不足している』可能性があります。『耐震性がある建築物』とは、新耐震基準の建築物及び耐震診断により耐震性を有する(耐震改修が必要ない)と判断された建築物をいいます。
耐震診断とは、旧耐震基準の建築物の地震に対する安全性(耐震性能)を構造力学上評価し、耐震改修が必要かどうか判断することです。
耐震診断では、『震度6強から7に達する程度の大規模の地震』に対する安全性を示します。旧耐震基準の建築物であっても、違法に建築されたものや劣化が放置されたもの、度重なる被災(連続的な地震の発生)を受けたものでない限りは、震度5強程度の中規模地震に対しては損傷が生じるおそれは少なく、倒壊するおそれはありません。
基礎の補強や、屋根の軽量化、壁の補強等を行うことで、大地震に対して現在の耐震基準で建てられた建築物と同等の耐震性を確保する工事のことです。
耐震診断の結果を受けて、どこをどの程度改修すれば良いのか、どの程度の地震に対してどの程度の強さに改修するかを建築士等の専門家とじっくり相談して耐震改修計画(補強改修設計)を決めましょう。工事費用や工事期間等の疑問点があれば、事前にしっかりと専門家へ確認しておくことが大切です。
耐震改修工事にかかる費用は、実際に耐震診断を受けて、耐震改修計画(補強改修設計)を立てないと算出することはできませんが、過去の耐震改修事例から、建物の階数、延べ面積等に応じて、おおよその工事費の目安をつけることができます。
建物の延べ面積(平方メートル) | 75 | 100 | 125 | 150 | 175 | 200 | 225 | 250 | 300 | |
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耐震改修工事費の目安(万円) | 150 | 180 | 200 | 230 | 250 | 270 | 280 | 300 | 340 |
地震発生時にはブロック塀等の倒壊により道路を通行する方へ被害を及ぼすおそれがあります。このような被害を防ぐため、ブロック塀等の安全点検を実施しましょう。
地震によるブロック塀倒壊の危険性が広く認識されることになったのは、1978年(昭和53年)6月12日に発生した宮城県沖地震と言われています。大阪北部地震(平成30年)では、コンクリートブロック塀が倒壊し人命に関わる事象が発生しました。
福島市においても、「耐震改修促進法」に基づき、建築物の耐震化を計画的かつ総合的に促進し、地震により想定される被害を減少させ市民の生命及び財産を保護する「暮らしを支える安心安全のまち」を実現することを目的に、「福島市耐震改修促進計画」を策定しています。
福島市では、『福島市耐震改修促進計画』に基づき、住宅・建築物の耐震化等を促進するため、支援事業を行っています。
助成制度(耐震化促進事業)の詳しい内容は、各制度のページをご覧ください。
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